泉健太代表は12月16日夜、東京都西東京市内で記者団の取材に応じました。
岸田政権が同日夕、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」(現・防衛計画の大綱)「防衛力整備計画」(現・中期防衛力整備計画)の安保関連3文書を閣議したことへの受け止めを問われた泉代表は、「本当に岸田総理の暴走。今大きく日本の安保政策が変わろうとしている。国会での議論がなく、また国民への説明がなく、どんな防衛力を、どれほど強化するのか。それが不透明なまま43兆円もの額が決まり、増税が決まる。国民は許さないし、われわれ立憲民主党も強く抗議をしたい」と述べました。
「党内でどんな議論を積み重ねて、国民に見せていきたいか」との問いには、「国民に見せる見せないではなく、真摯(しんし)な議論を積み重ねていく。党内の議員誰しもが参加ができる議論をしているので、これを続けていいものを作りたい」と コメント。ウクライナ、アジアと緊張する国際情勢の中で、どういった想定に基づき、現実的な安全保障につなげるかとの質問には、「特に今、ウクライナの映像等を見ていてもドローンによるさまざまな戦闘、あるいは宇宙、サイバー、電磁波といった新たな軍事技術への対応は避けられないと思っている。立憲民主党としても、日本にふさわしい防衛力は身につけたいと思う」と述べました。
来年の統一自治体議員選挙に向けては、「立憲民主党は生活に寄り添う福祉の党であり、そして子ども・若者応援政党。地域の小さな課題、また生活に関わる課題を、特に統一自治体議員選挙では取り上げていきたい。また、災害弱者と言われる方々も大勢おられるので、防災対策における災害弱者の避難などについても政策を打ち出していきたい」と表明。全国遊説本格化への意気込みを問われると、「可能な限り全国も回りたいと思う。国政選挙の度に立憲民主党、あるいは野党の基盤が弱いと言われるので、そういった意味で候補者擁立を積極的に行い、できる限り議席を獲得して、地方議会でも選択肢を生み出していけるようにしたい」と力を込めました。
与党が同日税制改正大綱を決定したことを受け、NISA(少額投資非課税制度)の拡充の一方で、富裕層への課税強化、3税の増税など課題の部分など受け止めを問われると、立憲民主党として税制改正についての提言をまとめ政府に要望していたとことにも触れ、「もう少しきめの細かい生活にプラスになるところについて、その実現を図りたかったというのはある。資産倍増などという話をしているが、まだまだ貯金ゼロという方々も大勢おられる。NISAの拡充というのは、一歩前進のところはあると思うが、できる限り多くの方々がNISAで運用ができる経済環境を作るために取り組んでいきたい」と述べました。
今後政府も税制改正大綱に着手するにあたって求めたい視点としては、「今お話しした生活の視点、そして富が偏在しないことが大事。多くの国民の皆さんが、国全体の富をうまく活性化、経済の活性化につなげていけるように、この富の偏在をできる限り解消していく。そういったことを訴えていきたい」と述べました。