泉健太代表は12月18日、滋賀県大津市で行われた「武村正義さんと滋賀県民のお別れの会」に参加して献花し、武村氏を「短期間で大きな仕事を成し遂げた政治家」だとして語りました。生前の交流を振り返り、琵琶湖の水質改善という「今の時代につながる環境保全運動」への取り組みや、自民党に伍する野党の塊をつくり国民の皆さんに選択肢を示して政界全体の体質改善に取り組んだ功績に敬意を表しました。また、政府の「安保3文書」について武村氏であれば「机をたたいて怒ったと思う」「決定を怒りをもって見ておられると思う」として、国会での議論も、国民的合意もないままに、政府が防衛政策を大転換させ、かつ戦後77年間守り抜いてきた平和を脅かしかねないその内容を「大間違いだと受け止めているにちがいない」と語りました。

 記者団とのやりとりは以下の通りです。

 どういう思いで手を合わせたかを問われ、「私が生まれた年に知事になられた政界の大先輩です。偉大な滋賀県の政治家である武村先生を、自分が政治家になってからは特に滋賀県政において知事選挙や参議院議員選挙で一緒に演説に立たせていただいたり、琵琶湖の大切さを学ばせていただいたので、そうしたことを含めて御礼と感謝の気持ちを伝えさせていただきました」と語りました。

 どんな政治家だったと思うかを問われたのに対しては、「琵琶湖の環境を守るという運動、それは琵琶湖の環境のみならず地球全体の環境を守る運動として今の時代にも息づいていると感じました。武村知事のもとで水質はずいぶん改善されましたし、私は京都に住んでいますが、京都府民にとっても琵琶湖の水質改善は泳ぎに行くにしても行楽をするにしても水を使うにしても、生活の質の向上につながったと思います」と述べました。

また、「県政において大きな野党の塊をまとめて自民党に伍する勢力をつくり、県民・国民の皆さんに選択肢を作ることにも尽力された」人物だとして、琵琶湖だけでなく腐敗した政治をきれいにする、政界全体の水質改善、体質改善にも取り組んできた政治家だと述べ、「国会での短期間の仕事のなかでものすごく大きな仕事を成し遂げた政治家だ」と語りました。

 首長九条の会の呼びかけ人でもあり平和に尽力した武村氏であれば、今回の安保三文書の改訂をどう見ると思うかと記者団から問われたのに対しては「机をたたいて怒っていると思います。議論を踏まえて大きな政策は決めていくべきで、草の根民主主義という言葉を市長時代から使われてこられた武村さんですから議論の過程を飛ばして、ある一部の人間だけで大きな政策を変えてしまう、安保政策を大転換するというのはまずこれが大間違いだという思いをもっておられると思います」とまず指摘しました。

 そのうえで「さらに加えて内容。戦後77年間日本が守ってきた平和が脅かされかねないと不安に思っていた方は多いと思う。平和の大切さ、そして隣国・周辺国との友好関係をたいせつにする気持ち、そういうものは今の岸田政権の決定に怒りをもって武村先生は見ておられるのではないかと思います」と述べました。

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県連代表の徳永久志衆院議員と記者団の質問に答える泉代表