立憲民主党は2月4日、2024年度党大会を都内で開催しました。国会議員、都道府県連、総支部の全代議員が一同に会する党大会になりました。党員・協力党員(サポーターズ)・パートナーズ、支援団体の皆さまをはじめ、国民の皆さま向けにインターネットのライブ配信も実施しました。

 大会実行委員会事務局長をつとめる山岡達丸総務局長が、大会議長に山田勝彦衆院議員・村田享子参院議員を推薦、代議員の承認をもって両名が選出され 、山田議長が大会の成立を宣言しました。

■オープニング

 冒頭、参加者全員で能登半島地震の犠牲者の方々に黙とうをささげました。

 続いて近藤和也衆院議員からオンラインで被災地の報告がありました。「さまざまな支援に感謝。長い復旧復興への道のりが続く。引き続きのご支援をお願いしたい。避難所では、(1)水の復旧(2)仮設住宅(3)資金面での支援の3つを求められる。被災地にいかにして丁寧に寄り添うか。心配・不安を国会が軽くしていくか。それらが今の私に課された役割だ。1人では、地域に寄り添い切ることはできない。立憲でよかった」と述べました。

 議長に選出された山田勝彦衆院議員(長崎県3区)と、村田享子参院議員(比例区)は、「被災地支援に近藤議員を先頭に一丸となって取り組んでいく。古い政治、自民党の裏金政治を変える。政権交代!」と訴えました。

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■大会実行委員長あいさつ 徳永エリ参院議員

 徳永エリ大会実行委員長は冒頭、能登半島地震の犠牲者の方々に哀悼の意を述べ、被災者の方々にお見舞いを述べました。
 その上で、「自民党の裏金問題で、これまでにないほど政治に対する不信が募っている。どのようにして信頼を取り戻すのか、立憲に課された責任は重たい。内外に重要な課題が山積している。信頼されていない現政権に続けさせて良いのか。我々は選挙を通して仲間を増やし、さらに力をつけ、必ず政権をとる。補欠選挙には勝たなければならない。立憲が先頭にたって政治改革を行い、一丸となって勝利する。そのために心を合わせる大会とする」と宣言しました。

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■来賓あいさつ 芳野友子連合会長

 芳野友子会長は、(1)賃上げ(2)ジェンダー平等の推進(3)自民党の裏金問題――の3点に言及しました。「自民党の裏金問題により、国民の政治への不信感は最高潮に達している。最も肝心な全容解明はなされないままだ。2012年に自民党が再び政権与党となって以降、政治とカネだけでなく、様々な問題があったが、疑惑に答えない、国民への説明を行わない、結局だれも責任をとらないという、やりたい放題が続いてきた。こうしたおごりが、今回、裏金問題として表れたのではないか」と指摘し、「傲慢な政治を終わらせて、真に国民のための政治を取り戻さなければならない」「現与党に代わって、働く者・生活者の立場で政権を担い得る政治勢力が、今こそ必要」と述べ、立憲民主党への期待を表明しました。

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■来賓あいさつ 本間正人京都芸術大学前副学長

 本間正人さんは「例えば『保守王国だから』といった政治の世界の固定観念や常識、そんなものはない。今回は自民党にお灸を据えたいと思う人が多い。若者の政治離れも嘘。最初の第一歩をどこから踏み出せばいいのかわからないだけ。過去にこだわるのではなく、未来をどう作っていくか。『ビジョン22』をぜひ活用してほしい。国民の生命を守り、次世代につなぐことが政治の使命。一寸先に光を展開していきたい。その光が立憲だと認識してほしいし、覚悟をもってほしい」と訴えました。

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■代表あいさつ 泉健太代表

 泉健太代表は冒頭、能登半島地震の被災者へ哀悼の意とお見舞いを述べました。発災直後から対策本部を立ち上げ、石川県連をはじめとした関連県連や各方面から情報を収集し、50項目以上の具体的な対応を政府に促してきたことや、1月末までの募金活動で集まった寄付金約1900万円を日本赤十字社に届けたことを報告しました。泉代表は支援活動に協力いただいた方々に感謝の意を表すとともに、「今後も被災地と被災者をともに支えましょう」と呼びかけました。

 泉代表は、自民党の政治資金規正法違反事件をめぐり、今回の裏金問題が自民党の体質を如実に表しているとし、「金権体質」、「法律軽視の体質」、「忖度体質」の3つを挙げました。100名近くの自民党議員が派閥を利用して裏金をつくり続けたことに、「国民による政治活動の監視を趣旨とした政治資金規正法に、まっこうから背く行為」であり、被災者支援、賃上げ、働き方改革、子育て支援、教育、産業育成、国際課題への対応、いずれも重要な時に、官房長官や、大臣など政務三役、与党幹部が次々と辞任し、国民からの信頼は既に失われているとし、「こんな自民党に政権を任せるわけにはいかない」と批判しました。 

 泉代表は、汚れきった自民党政権を変え、ルールを守る政治、健全な民主主義、国民の信頼を取り戻すためにも、今年が「極めて重要な年」と述べ、立憲民主党が国政第1党となり、政治改革、子ども若者支援、教育無償化などを実現するため、3つの勝利を共に勝ち取りたいと述べました。4月に行われる予定の国政補欠選挙では、「政治とカネ」の疑惑による自民党議員の死去や辞任による衆院島根1区・長崎3区の両選挙区について、まさに、「人へ、未来へ、まっとうな政治へ」の転換がテーマとなる補選だとして、「総力を挙げて、勝ち取りたい」と訴えました。また、次の総選挙では「政権交代を実現する総選挙にしよう」「ぜひとも一人ひとりにスカウトになっていただいて、候補者を増やしていこう」「(政権と取った際は)国民に複数の政策実現を約束する『ミッション型内閣』をつくる。皆さまにとっても間違いなく価値のある内閣になると思う」「われわれには新たな政権をつくる覚悟・政策がある」と訴えました。

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■議案報告・提案 岡田克也幹事長

 岡田幹事長は、「今回の自民党の裏金問題は、自民党のガバナンスの問題でもある。わが党にはそういった問題は少ないとは思うが、念には念を入れて党全体のガバナンスをもう一度見直す必要がある」と述べ、チームを作り、よりよい制度にしていくためのガバナンスの検証、新たなルール作りに取り組む考えを明示。加えて、地方組織のさらなる強化を掲げ、「地方から底上げしないといけない。先般、地方の常任幹事会など意思決定機関の構成について、女性3割以上、若者や民間の方含めて多様な方をメンバーにしてほしいと私の名前でお願いさせてもらった。これは本気だ。今日の党大会後、各県で大会が開かれると思うが、それまでに女性3割以上、そして多様な人材を登用してより開かれた地方組織にしていただきたい」と述べました。

 昨年の統一自治体議員選挙にも触れ、女性や若い候補者をいかに増やしていくかが党の再生にとって非常に重要だとあらためて強調。各自治体議員選挙での積極的な取り組みを求めました。

 来年度予算に関しては、その内訳は政党交付金と立法事務費に依存しているとして、厳しい現状において収入を増やすには、「党員を増やすこと」「個人寄付をいかに集めていくか」「国会議員の増やすこと」だと指摘。「国会議員の数が増えれば政党交付金も立法事務費も増えるという意味でも、いかに国会議員を増やしていくかだ」と述べ、泉代表が目標として示した「自民党を上回る議席」、124議席獲得を目指して全力で頑張っていこうと呼びかけました。

 大会議決対象の文書である本大会の議案として「2024年度活動計画」「2023年度活動報告」「2023年度決算」「2024年度予算」は一括して採決され、満場一致で採択されました。

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■補欠選挙・総選挙の戦いに向けて

 4月に予定される衆院補欠選挙、さらに来るべき総選挙の戦いに向けて候補予定者および総支部長が泉代表、岡田幹事長とともに登壇。補欠選挙に挑む亀井亜紀子、山田勝彦両候補予定者が代表して決意を表明しました。

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 細田博之・前衆院議長の死去に伴う衆院島根1区補欠選挙に挑む亀井候補予定者は、「相手の自民党候補者は地元出身の元財務官僚。他の候補もいるし、前回(の衆院選挙)は同姓同名の候補もいた。どういう戦いになるか分からないが、どんな環境であっても必ず勝ち上がりたい。島根1区でりっけん女子が勝ち上がって、保守王国なんてないことを証明したい」と訴えました。自民党派閥の政治資金規正法違反事件を受けた谷川弥一前衆院議員の辞職に伴う衆院長崎3区補欠選挙に挑む山田候補予定者は、「『自民党の金権政治変えてほしい』『裏金議員を許せない』、これが長崎県民の怒りの声だ。お金の力で動く金権政治ではなく、国民の声で動くまっとうな政治へともう変えんば。長崎から金権政治を終わらせる。政権交代の狼煙を上げる戦いに全力で挑んでいく」と力を込めました。

 最後は会場の参加者全員が起立。亀井予定候補の発声のもと、必勝を期してガンバロウコールを行い、閉会しました。

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