岡田克也幹事長は3月20日、島根県雲南市を訪れ、県連代表でもある亀井亜紀子・衆院島根1区総支部長とともにタウンミーティング、青空集会を開き、地域の課題や政治の在り方について参加者と対話しました。

亀井亜紀子

 タウンミーティングには近隣から集まった約70人が参加。亀井総支部長はあいさつの冒頭、自民党の裏金問題について「見れば見るほど頭に来る。その場を何とか言い逃れているだけで、都合よく記憶が薄れているという、ありえない答弁が続いている」と述べ、モリカケ桜といった問題も、「時間が過ぎてしまえば、その場だけ国会でやり過ごせばみんな忘れてしまい、自民党をまた支持してくれるんだろうと。そういうおごりが自民党から感じられる。やはり国民が怒らないと何も変わらない」と語りました。

 亀井総支部長は、農業政策に力を入れていきたいと語り、就農者の高齢化が問題となっているなか5年後には農業を辞めると言っている人が多くいると指摘。農業関係者から、いま農業を頑張って続けている担い手の人たちに、もう少し手厚い所得補償をしてほしいという意見をいただいたと述べ、改良版戸別所得補償制度の実現に向けて努力を続けていきたいと語りました。

 また、JR木次線が周辺の人口減少に伴い利用者が減っていることから、出雲坂根駅付近のスイッチバック区間を鉄道遺産として観光客に来てもらえるような取り組みをしていきたいと語りました。

岡田克也

 岡田幹事長は自民党の裏金問題について、「私は全然関係ない、知りませんでした」と口裏を合わせたようにそういうことしか言わないのは本当に情けないことだと語り、「ああいう姿を見せられて、こんな人たちが日本の政治をやっていたのだと思うと本当にがっかりする。これでは日本の政治良くなるはずがない」と述べました。

 さらに、裏金の問題の背景にあるのは、「明らかに政権のおごり」「政権が時々変わると思ったらやはりそこは自制する。政権交代があったらバレてしまう」と語り、野党ももっとしっかりと議席を増やし、いつでも政権交代が起こるよう緊張感を持たせることが必要だと指摘しました。

岡田克也

 タウンミーティングの後、記者団の取材に応じた岡田幹事長は、4月に行われる島根1区補欠選挙の位置づけについて問われると、「自民党は落とせない選挙区だと考えているはず」と語り、自民党はまだ東京15区と長崎3区の公認候補擁立ができていないことから、「島根だけは少なくとも勝たなきゃいけないと思っていると思う。私たちも島根は絶対勝つ、そういう意味で天王山だと思う」と述べました。

 自民党の金城湯池である島根県でどう訴えていきたいかとの質問には、亀井総支部長が参院議員に初当選したときの選挙応援を振り返り、街宣車で回った際に、多くの方に手を振っていただいたり、駆け寄っていただいたと述べ、「保守王国と言われますが、自民党べったりではなく、いまの自民党に対して怒りを感じている県民の皆さんは多いと思う。それをしっかりと掘り起こしていくことが大事」だと語りました。

岡田克也 亀井亜紀子

 その後行われた青空集会は荒天のため屋内で実施。亀井総支部長は冒頭のあいさつで、「雲南市の農業を再生し、木次線を守り、自然豊かな街として再生していきたい」と語りました。岡田幹事長は今回の島根1区補選について「(いまの自民党に怒っている人は)日本中にあふれてると思いますが、選挙はすぐにはない。島根1区の皆さんは投票することができる」と語り、一人ひとりが投票するだけではなく、投票率を上げる活動もお願いしたい、投票率が上がれば怒っている人が大半なので結果は伴ってくると述べ支援を求めました。

 参加者からは、(1)野党が弱い、底上げが必要、結束して頑張ってもらいたい(2)補選では全国に笑われないような結果を出さないといけない(3)今の政府では農政が何もうまくいってない(4)株価が上がり喜んでいる人がたくさんいるが、私は株を持っていない(5)派遣労働者、非正規雇用の人に光をあててもらい、底上げが必要(6)総選挙の時期は(7)島根県の中山間地域の持続可能性、若い人が都市部に流れてしまう、どうしたら子育て世代が戻ってくるか(8)選挙制度(9)自民党の裏金問題(10)原発(11)選挙に勝つには若い人に関心を持ってもらう必要がある、郷土に関心を持ってもらう――などの話がありました。

 亀井総支部長は、どうすれば子育て世代が戻ってくるかとの質問について、都市部との比較の中で、通勤や生活環境、家賃などの優位性を挙げた上で、東京の食料自給率は1%だとして「ここに住んでいれば、少なくとも飢えることはないという豊かさを求めていきたい」と述べました。さらに文化が大事だとも語り、浜田市で神楽をしている人は、子どもから神楽をしていてそれを続けたいから浜田市にいる、まず神楽が最初にあり、残りたいから仕事を探して住んでいると述べ、「必ずしも仕事から入らない考え方がある。若者にとって住んで楽しい場所にどうやったらなるかを考えるのが重要」だと語りました。

 翌21日の朝には松江駅前で、街頭活動を行いました。

岡田克也 亀井亜紀子