枝野幸男前代表は亀井亜紀子・島根1区総支部長と3月30、31日、隠岐の4島全てをめぐり青空集会で地域の課題や政治の在り方について参加者と対話しました(写真上は、知夫村での青空集会の様子)。

 隠岐諸島はユネスコ世界ジオパークに認定されており、住民の住む4島と他の約180の小島からなります。有人の島は、西ノ島、中ノ島、知夫里島を島前(どうぜん)と呼ばれ、隠岐の島は島後(どうご)と呼ばれています。

 亀井総支部長は、いずれの集会でも「島根県はずっと保守王国と言われてきたが、発展しているとは思えない」と指摘。松江駅前の島根県唯一のデパート「一畑百貨店」が今年1月に閉店。併設の立体駐車場も閉まり、松江駅の南側にあるホテルもここ数年閉まっており、「県庁所在地のJRの駅前とは思えない。自民党が強く、保守王国であっても、全く発展している感じがしない、人口減少は急速に進んでいる、良いことがない」と訴えました。

 さらに、安全保障に直結する国境離島の補助は厚くする必要があると指摘。フェリー運賃を下げ、人の往来を活発にし、人がしっかり住むことが安全保障の面からも必要だと訴えました。

 枝野前代表は「公共サービスの充実した、支え合う社会」がわれわれの目指すものであり、今の政治を変える必要があると訴えました。この30年、40年は行政業務を小さくすることが改革だと言われてきたが、小さくなりすぎてしまった。高度経済成長の名残のあった人口も増えていた時代ならそういったやり方も考えられるが、少子高齢化の時代は競争と自己責任では良くならないと指摘。兄弟や叔父叔母が多くいた昭和の時代とは違い、今は子育ての時に手伝いを頼める親戚も少なくなっていると述べ、介護で家族が面倒を見るにしても頼むことが難しくなったと例をあげました。

 規制緩和や競争、小さな政府では過疎地域はますます過疎になり、競争に勝った人・地域だけが良くなると指摘。今回の自民党の裏金問題に関連し、パーティー券を買えるのは競争に勝った人たちであり、買ってもらえる人たちの意見を聞き、ますます競争が進んでしまうと訴えました。その一方で、「競争し続けて、一生勝ち続けられる人はごく一部。頑張っていても病気や怪我をすることもある」と述べ、コロナ禍での観光や飲食業を例に、どんなに頑張ってもコロナ禍ではどうしようもなかった、「そういう時のために政治がある」と訴えました。

 また枝野議員は亀井総支部のフェリー運賃値下げの話に関連し、「道路は全部税金で作る。その上を車でそれぞれ走る」「なぜ海の上だけ利用者の料金で民間競争をしなければらないのか」と指摘。せめて道路を作る規模と同等の金額を航路料金の値下げに使うのが必要ではないかと訴えかけ、バスや鉄道なども含め、こうしたインフラを維持することも、社会全体の支え合い、政治の役割だと語りました。

 参加者からは、人口減少、過疎化、雇用・人材不足、農業、水産業、竹島・外交――などについての質問や意見がありました。

 今回、枝野前代表と亀井総支部は、30日に隠岐の島町(隠岐の島)の隠岐ビューポートホテル前、海士町(中ノ島)のキンニャモニャセンター前、31日には知夫村(知夫里島)のコミュニティーセンター前、西ノ島町(西ノ島)のコミュニティ図書館「いかあ屋」前で青空集会を開催しました。


■今回のフォト

【隠岐の島町】

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【海士町】

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【知夫村】

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【西ノ島町】

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