野田佳彦代表は6月27日、国会内で会見を開き(1)裏金議員(2)消費税減税(3)宮崎で第一声――等について発言しました。

 2024年衆院選において派閥裏金事件への関与により自民党が非公認とした候補者が、自らが支部長を務める党支部の資金を選挙費用に充てていたと報道された件について野田代表は、「政治とカネが焦点となっていた総選挙で、このようなことになっていたとは理解ができない」「事実上政党支部が個人の財布のように使われていたことを証明した。企業・団体献金の廃止への取り組みを、臨時国会以降強化したい」との考えを示しました。

 消費税率についての参院選の立候補予定者へのアンケートに関して、自民党は4割が「減税すべきだ」と回答し、自民党の公約と食い違いがあると報道されたことに、「消費税の減税について、厳しく石破総理や森山自民党幹事長から批判されているが、足元はどうなっているのか。極めてちぐはぐ。党の幹部と議員が違うことを言っている。選挙の混乱につながる。厳しく指摘したい」と懸念を述べました。

 7月3日公示の参院選の第一声を宮崎県で行うことの意義を問われた野田代表は、「『物価高から、あなたを守り抜く』で闘う。宮崎県では燃料高、コメの価格高騰で象徴的な選挙区。いわゆる令和の米騒動の発端となった前農水大臣の選挙区であり、裏金に関わった議員だ」と指摘。「批判だけでなく、農政を語るという意味では、瑞穂を背景にしながらマイクを持ちたい。食農支払い制度を強く打ち出していきたい」と意気込みを語りました。


野田佳彦代表記者会見

2025年6月27日(金)13時30分~14時01分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/JnZJC0JYIys


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○裏金・非公認候補「衆院選費用を党支部から充当」行為について

【代表】
 まず、きょうの報道で、自民党の去年の総選挙で裏金に関わる問題で非公認になった候補が、党支部の資金を選挙に充当していたということが明らかになりました。政治と金の問題が焦点となっていた、その総選挙でこのようなことが行われたというのは、到底理解できないというふうに思います。
 政治改革の関連の中で、政治資金規正法、7800の政党支部についても企業・団体献金の廃止の対象として我々は考えていましたが、間違いなくこれは事実上政党支部が個人の財布のように使われていたということであるということを証明していると思いますので、こういう観点からも企業・団体献金の廃止に向けた努力を、臨時国会以降、一層力を強めていきたいと思います。

○消費税「与党候補予定者も多くが減税賛成」調査回答について

【代表】
 同じくきょうの報道で、これは日経新聞だったでしょうか、与党候補も多くが消費税減税に賛成であるというアンケートの結果が出ていました。自民で4割、公明で7割の候補者が、消費税を減税すべきと回答したということであります。
 我々は「食料品のゼロ税率」と消費税の減税を言っていますが、厳しく石破総理あるいは森山幹事長から批判をいただいていますが、足下はどうなっているんだということでございまして、極めてちぐはぐだと思います。党の幹部が言っていることと実際に戦う人たちが言っていることが全然違う。何を信じていいのかわからない。選挙の混乱につながると思いますので、これは厳しく指摘をしておきたいと思います。


■質疑

○参院通常選挙に向けて(1)

【宮崎日日新聞】
 本日の報道でもあったが、参議院選挙の公示日第一声を宮崎県から始めることに対する意義や狙いについて教えていただきたい。

【代表】
 今回、参議院選挙は「物価高から、あなたを守り抜く」というキャッチフレーズの下で戦っていこうと思っているのですが、宮崎県においては、この物価高はもちろんでありますが、燃料高、米の価格高騰などの問題を考えたときに、ある意味象徴的な選挙区ではないかと思います。
 象徴的というのは、いわゆる令和の米騒動の発端となった前農水大臣もいらっしゃるところですので、こういう農政について大いに語らなければいけないと思いますし、加えて、今、政治と金の問題も言いましたが、ライバルになる相手が裏金に関わった議員でもあります。いろいろな意味で象徴的な選挙区だと思います。
 去年の総選挙ではいわゆる裏金問題に関わった自民党の幹部のところから第一声でありましたが、今回は総合的に考えて宮崎県で第一声を行うべきだと判断をいたしました。特に、批判だけではなく、農政を語るという意味においては、瑞穂を背景にしながらマイクを持ちたいと思っています。「食農支払」、直接支払制度などを強く訴えていきたいと思っています。

【共同通信】
 今の関連で伺いたい。宮崎日日新聞の記事の中には宮崎県国富町で第一声を行うと記載があったが、その事実で間違いないか。

【代表】
 個別の場所は今ちょっと県連とスタッフで調整中ですが、瑞穂を背景にできるというところを今選んでいただいていると承知しています。

【共同通信】
 そこはやはり、宮崎市ではなく、できるだけ農業の現場に近いところを意識されているという理解でよろしいか。

【代表】
 そのとおりです。

○政治と金 政治改革に対する自民党の姿勢について

【毎日新聞】
 冒頭の政治資金の自民党の関係で伺いたい。今国会では企業・団体献金をめぐり政治資金規正法の改正の話があったが、例えば政党支部を絞るようなアイデアも一時出たこともあったが、そういったことも結局は自民党の反対もありできなかったという実態があった。その上でこういった自民党の行動実態が明らかになっていることに関して、まず、今国会での自民党のあり方に対してどのように思われるかと、それを受けて、この選挙と臨時国会でどのように求めていくか、改めて伺いたい。

【代表】
 非公認にしたというのは、やはりけじめをつけるつもりだったんですよね。ところが、3人の候補者については非公認であるにもかかわらず政党支部のお金を選挙費用に充当していたということは、全く当事者としての意識がなく、反省がなかったということではありませんか。
 加えて、都議選でも、井上都連会長が非公認とした都議会自民党の幹事長(経験者)のところを初日に回ったりしていましたね。これはお金のやり取りはわかりませんが、これはもう公認扱いと同じではないですか、初日に回るなんて。これも深い反省がないということ。
 深い反省がないから、今回、個人的な財布と先ほど政党支部のことを申し上げましたが、それをしっかりとなくしていく努力をしようとしない。なくしていくというか、政党支部が(企業・団体)献金を受け取ることをやめようとしない。そういう反省のなさがあると思うので、臨時国会ではしっかりとこういう問題も指摘していきたいと思います。

○ガソリン暫定税率廃止法案の共同提出について

【フリーランス】
 まず、ガソリン税の法案に関して、衆議院のほうで提出会派にれいわ新選組と有志の会が入らなかった。各々によると夜9時ぐらいになってから話があったということだが、これはどういったことなのか。ちょっとうがった見方をすれば、れいわと有志が提出会派に入った時点で提出議員だけで衆議院の過半数を占めてしまい、ちょっと刺激が強いから、わざと夜9時に遅れて連絡したのではないかという気もするが、真相はいかがか。

【代表】
 その日の夕方6時ぐらいに、3党の、提案しようと決めていた立憲と維新と国民民主の政調会長が集まって協議をして、整ったのが6時以降なのです。そして、その後に、3党だけではなく、これはうちからの提案ですが、他の党にも呼びかけしましょうと言って、連絡が始まったのがそれ以降の時間帯ですから、別にれいわと有志の会を外そうとしたわけではありません。ほかの党もその時間帯で連絡がついて一緒に共同提出まで来たところもありましたし、結果的に7党になりましたが、最初からどこかの党を外してという意図はありません。

○参院通常選挙に向けて(2)

【フリーランス】
 今度の参議院選挙は事実上の政権選択選挙だと幹事長なども表現されているかと思う。今まで、第1回から第27回まで、政党が替わる政権交代というのは参議院選挙では起きていない。宇野総理から海部総理、橋本総理から小渕総理は、同じ政党の自民党総裁だった。理論や理屈の話になってしまうが、違う政党の総理大臣が生まれるような政権交代選挙に参議院選挙というものはなっていいものだというふうにお考えか。

【代表】
 それはやはりそのときの選挙結果次第ではないでしょうか。例えば参議院の選挙でも、例えば自民党・公明党が50議席を割るような状況の中で、総選挙に続いて今回の参議院(選挙)も厳しい審判を受けたとするならば、政権を降りるという政治判断を石破さんがするかもしれない。そうなった場合には従来になかった展開になるということはあり得るということですので、あくまで結果次第だと思います。

【フリーランス】
 今の話、本当にニュアンスの世界で恐縮だが、首班指名で衆参で激しく戦うというような、そういったイメージというのはあり得るのか。

【代表】
 もちろん、あらゆることが起こり得ると思います。

○物価高対策 消費税減税に対する姿勢について

【日本経済新聞】
 冒頭触れていただいた弊紙の記事の件について伺いたい。両党とも、自民党も御党も赤字国債への懸念や責任あるというところについて重視されているのは共通していると思うが、その上で、減税を訴えるのか、それとも、訴えない、ただ実際は減税を呼びかけたいというようなところで、そこの責任感の違いみたいなところについてどう有権者に訴えていきたいか、お考えを伺いたい。

【代表】
 我々は、減税を訴えるけれども、減税の期間ですよね、お尻を決めていることと、そして、財源を明らかにするという、「責任ある減税」と言っています。
 自民党は減税しないと言っているわけですね。減税しないというのは、赤字国債を発行することになるのは駄目だという考え方だと思いますが、でも、実態では、現場で戦う人たちの多くは減税を言うわけでしょう。賛成しているんでしょう。こんな究極の国民を愚弄している行いは私はないと思います。これは厳しく指弾されるべきだと思います。

○参院通常選挙に向けて(3)

【日本経済新聞】
 別件で、兵庫選挙区について伺いたい。総理は兵庫選挙区から第一声という報道も出ているが、特に兵庫県知事選以降、いわゆるSNSを使った選挙戦というところの動きで注目される地域だと思う。御党が応援する候補者もSNSで強みがある候補者の一人だとは思うが、SNSの功罪両面という側面で、どのようにSNSと向き合いながら選挙戦を進めていきたいか伺いたい。

【代表】
 SNSについては、特に立憲民主は比較的他の政党に比べると十分に生かし切れていなかったので、その反省に立って今回は様々な作戦の展開をしようと思っていますので、他の後塵を拝するのではなく、今回は効果が出るような工夫をしていきたいと思います。
 一方で、偽情報であるとか、SNSの残念ながら弊害、SNSを使った選挙の弊害というのもこれまで指摘をされてまいりました。それに対する対応が残念ながらこの国会では十分にできなかった、結論を出せなかったと思います。
 これはきょうですか、きのうですか、超党派で、しっかりと真偽を見極めてほしいというメッセージを発信していましたね。有権者の皆さんにはよくこの点についてはご留意をいただけるように我々も呼びかけはしていかなければいけないと思っています。

【産経新聞】
 参院選に関連して、共産党との選挙協力について伺いたい。以前、党首会談をした際に共産党の田村委員長との間で選挙協力について合意したと思うが、参院選の公示日が3日に迫る中で、現在の進捗状況や、今後どのように協力を進めたいとお考えか伺いたい

【代表】
 選挙協力で一致したというお話はないと思います。各党に、なぜ不信任案を出さないのか、暫定税率(廃止)については共に戦っていきましょう、来たる参議院選挙においては自公過半数割れに追い込んでいきましょうという、3項目のお話をどの党にもしています。どの党にもしている中で、お話の中で、自公をやはり過半数割れに追い込むために連携して力を合わせていこうというお話をさせていただいたというのが正確な話であります。これは共産党とも、ほかの党ともそういうお話をしています。
 共産党さんとはそういう話で、いろいろ具体的な政策についてもお話がありましたので、市民団体を通じて確認していることは受け止めていますというようなやり取りはありました。

【産経新聞】
 その中で、具体的な、例えば勝負の鍵を握る1人区での一本化であるとか、そういった点についてはどのようにお考えか。

【代表】
 1人区、まだ可能性があるならば、どの党とも誠意ある対話は続けていきたいと思います。

【産経新聞】
 参院選に関連して。比例代表に蓮舫氏を擁立することを決定された。きょう自由が丘で街頭演説もされるが、蓮舫さんを擁立した狙いや、どのような活動を期待しているか伺いたい。

【代表】
 ご本人は、過日の都議選においても、25か所、応援に入っていただいています。ほぼ連日、2、3か所ずつは、暑い中、街頭に立ってもらったりして応援をしていただきました。もちろんそれだけではありませんが、5議席増やすことができたということにおいて一定の貢献があったろうと思いますので、ぜひその力を全国の同志を当選させるための党勢拡大に活用していただければと思いまして、判断をさせていただきました。
 都知事選挙で負けましたので、これはたぶん本人にとっては相当深い傷跡が残ったと思います。私も総選挙で負けたことがありますが、逆に、負けたことを糧にして政治家として成長することもあると思いますので、負けを糧として、やはりニュー蓮舫、生まれ変わった姿で党勢拡大のために力を尽くしてほしいと願っています。

【産経新聞】
 蓮舫さんの擁立をめぐっては、党内に、都知事選後に国政に復帰しないと蓮舫さん自身が発言されていたことや、連合の組織内議員が比例の当選圏からはじき出されるといった懸念の声もあったが、そういった声についてはどのようにお考えか。

【代表】
 「一旦ピリオド」という言葉が正確だったと思います。一旦。その説明は、きょう、ご自身の会見の中で説明されるのではないでしょうか。
 それから、組合関係の方がはじき出されるという言い方は常任幹事会では一言も出ていません。

○選挙に関するSNS上の誤情報・偽情報対策について

【読売新聞】
 先ほど代表のほうから少し触れられていたが、SNSの選挙における誤情報・偽情報対策について伺いたい。きょう立憲民主党も含めた7党で、選挙の公平性を担保するようにという声明文をまとめたかと思うが、これについての意義や評価についてお願いしたい。

【代表】
 本当は何らかの法的な対応で今回の選挙に臨むというのが望ましかったのですが、残念ながら、表現の自由の問題なども含めて、もうちょっと慎重な議論が必要ということで、今回は声明という形で有権者の皆様に呼びかけをするという形を取りました。
 これが多くの有権者に届くように、これからも引き続き注意深く声明を出していかなければいけない、発信しなければいけないと思いますが、その後の臨時国会では、その詰めの部分の議論をしなければいけないと思います。

【読売新聞】
 スピード感や今後のスケジュール感については、そうすると、次の臨時国会で結論をと。

【代表】
 そういうことですね。それが望ましいと思います。

【読売新聞】
 選挙期間中ではなかったと思うが、代表自身もどこかの講演か何かで、悪意のある切り抜き、弱い人を助けるための政治はしないみたいな切り抜きをされたかと思う。立憲民主党として、この参院選で、こういったものに対抗するようなことは考えておられるか。

【代表】
 しゃべった後に何か切り抜きみたいにされて、すぐクイックレスポンスで対応しても、結構間に合わないことが多いんですよね。だから、本当に言葉を慎重に選ばざるを得ないと思いますし、もし変な切り抜きをされた場合には、切取りをされた場合には、速やかに対応して、ファクトではないということを早く証明してもらうということをやるしかないと思います。

【読売新聞】
 それは党として発信していくというような、これは間違っていますよと発信していくというような意味合いか。

【代表】
 そうですね。そういうことも含めてですね。

○防衛力整備に関する議論について

【東京新聞】
 先ほどの産経新聞の質問に関連するが、共産党の田村委員長は今週水曜日に、第5回中央委員会総会の後に記者団に対して、先週金曜日の野田代表との会談の中で大軍拡に反対するというところを確認していると、そういうようなことを言及された。アメリカ側から求められているGDP比3.5%の防衛費も含め、共産党の田村委員長との間にどのようなやり取りがあったのか、可能な範囲で教えていただきたい。

【代表】
 田村委員長は軍拡という言葉を使っていましたが、私は軍拡という言葉を使ってはいません。安易に他国から言われて防衛費の増強をするようなことというのは慎まなければいけないというようなお話はさせていただきました。

【東京新聞】
 この防衛費をめぐっては、共産党との間で選挙で連携を進めるに当たって、政策的な隔たりというか、障害となるような食い違いというのは特にないとお考えか。

【代表】
 いや、それ以上突っ込んだ話はしていません。別に政策協定みたいな話もありませんし、認識のお話はあったということですね。

○参院通常選挙に向けて(4)

【NHK】
 質問の中で宮崎から第一声ということがあったが、物価高とか農業の対策とかではなく、この参院選においての1人区の重要性について改めて伺いたい。

【代表】
 32の1人区、これでどれだけ勝てるかが大事だと思いますし、やはり野党議席を最大化する中で、特に立憲民主党がどれだけこの1人区で勝てるかというのは勝負の帰趨を決すると思うんですね。
 どちらかというと立憲の支持層というのは東高西低と言われがちで、1人区でも東側のほうが有利なところがあるけれども西側が弱いと一般的には言われていましたが、今回の九州はどの1人区もなかなかいい候補がそろって、十分勝負になるというふうに私は認識をしていますので、宮崎だけではなく、福岡は複数区でありますが、その他の1人区も十分に勝負になるところばかりですので、宮崎を皮切りに九州でスタートはマイクを握って応援をしていきたいと。九州から勢いをつけていきたいと思っています。

【フリーランス】
 産経さんの関連で伺いたい。自由が丘で街宣が終わった後に会見をするとおっしゃったが、会見か。

【代表】
 会見というか、ぶら下がりになるのでしょうかね。幹事長立会いの下で、質問が途切れるまで、ずっとお答えしていくと。

【フリーランス】
 途切れるまで。

【代表】
 なくなるまで、と聞いています。

【フリーランス】
 7月3日に公示されるが、その前に蓮舫さんがどうしてここに出るかということの会見等はしないわけか。

【代表】
 きょう活動を始めて、そのときに、なぜこういうことになったのかということをご本人が説明するということであります。

【フリーランス】
 ぶら下がりですね。質問が途切れるまでですね。

【代表】
 はい。ぶら下がり会見と。

【フリーランス】
 エンドレスですね。

【代表】
 どれぐらいになるかわかりませんが、ご質問が続く限りはお答えしていくということです。

【フリーランス】
 私は会見をエンドレスでやった後に街宣をしたほうがいいと思う。ちょっと次元は違うが、立花さんがやられた、ああいったことがないことをお祈りしたいが、会見をやって、すっきりしてから街宣をやったらどうか。

【代表】
 もう既に都議選の応援では蓮舫さんが街頭に立ちますよと事前に情報を流しながら活動し続けてきていますので、実態としては政治活動自体は続けておりますので、その延長線上にあると思っています。

【フリーランス】
 私も途中で蓮舫さんの応援を撮りに行ったが、あまり人はいなくて、それは要するに蓮舫さんが来るということが一般的にはまだ伝わっていなかったと思う。

【代表】
 それはちょっとわかりませんけれども。

【フリーランス】
 ですから、不逞のやからが出てくることを私はとても危惧しているが。

【代表】
 ありがとうございます。よく注意していきたいと思います。

【フリーランス】
 よく注意してやってください。

【代表】
 ありがとうございます。

【フリーランス】
 手塚さんの子分は優秀ですからね。

【代表】
 わかりませんけれども。ありがとうございます。

○外交・安全保障政策について

【フリーランス】
 先ほども安保・防衛政策についてちょっと質問が出たが、この間のイスラエルとアメリカによるイラン攻撃や、今も続いているパレスチナ・ガザでの虐殺など、本当に悪夢を見ているような12日間だったと思う。最後にはトランプ大統領がNATOの会議で、これは広島・長崎の原爆投下と同じような効果があったというようなことを言ってということで、広島・長崎の方から大きな批判があった。こういった現状の中で、今までの専守防衛のあり方とか、集団的自衛権の問題、先ほども出たGDP比5%とか3.5%の問題とか、本当に今までの日米安保を基軸にした外交・安保政策が根底から覆されたような思いがしたが、代表は6月16日には党外交推進本部を立ち上げ本部長になられたということもあり、今後選挙を通じて、この外交・安保政策について、現状を踏まえた上で、どのような訴えを。まだ推移を見る必要はあると思うが、どのようなことを考えているか。先ほどの田村委員長との会談のことを含め、もしお考えがあれば、現時点でのお考えをお聞きしたい。

【代表】
 党の政策集にも書いてありますが、日米関係が、日米安保が、日米同盟がやはり日本の外交・安全保障の基軸であるという考え方は変わりません。変わりませんけれども、例えば今回のイランの核施設への攻撃など、安保理に相談したわけでもなく、あるいは、アメリカの国内法的にも解釈の余地がある極めて疑問な対応だと私は思っていますので、法の支配に徹するようにということは日本は主張していくべきだと思っています。

【フリーランス】
 主張していく仕方、もちろん今の石破政権に対してということはあると思うが、党の外交推進本部としてどういう対応を。やはりこの選挙の中でもそのことを訴えていくのか。

【代表】
 外交推進本部というのは、議員外交を推進していこうという本部であって、それぞれの人間関係があって、日韓関係が得意な人、日中関係が得意な人、それを生かしながら政府ができない補完外交をやっていこうというのが趣旨ですので、個別の政策テーマで発信するということではありません。

【フリーランス】
 この大きな外交・安保に関することについては、取組はされないということか。

【代表】
 先ほど言った政策に掲げていることを基本に主張していきたいと思います。

【フリーランス】
 あと、防衛費の見直しとか、5年で43兆円というのが、元々GDP比2%というのが今進められているわけだが、それに対する見直しというのは何か考えていらっしゃるか。

【代表】
 これもかねて言っているように、43兆の根拠がよくわからないと。根拠のある防衛費の増額は私はあり得ると思っていますが、43兆の金額の根拠というのはよくわからないということは常に言っていることであります。

○参院通常選挙に向けて(5)

【西日本新聞】
 確認で、参院選の初日の遊説に関してだが、先ほど宮崎を皮切りに九州から勢いをつけていきたいとおっしゃった。初日の遊説、第一声は宮崎県内ということだが、それ以降、初日のうちに九州の他の1人区、九州の他の選挙区を回る予定は検討していらっしゃるか。

【代表】
 今、詳細な計画を作成中です。スタートは宮崎。あとはどういう回転をしていくのかというのは、今、計画を練っているところです。

【西日本新聞】
 初日は九州で収めるというようなことが軸になっているということか。

【代表】
 そういうことですね。

【「FACTA」】
 野田先生は演説の名人だが、やはり野党の議員は火を噴くような質疑を国会ですること、私はそれが見たいと思うし、ハングパーラメントで立憲の質問も随分聞いたが、がっかりすることも少なくなかった。辻元さんは代表代行になってしまったから、やはり蓮舫さんのような、それだけのスキルを持っている人が立憲に必要なんだと、それだけのことだと思うが、何で再チャレンジをそこまで何かこの世の中がと思うが、やはり必要ですよね、蓮舫さんのあの質問力は。その辺は代表はどう思われるか。

【代表】
 質問力もそうですし、予算修正案を我々がつくるときに3.8兆円の財源を見つけましたね。ああいうのが一番彼女の得意なところなので、そういう分野などでもまだまだやはり党のために力を発揮してほしいと思うし、敗北を機に、今の政治状況を見ながら、ぜひ国政に復帰したいと。お役に立ちたいという気持ちが強いと。生まれ変わったニュー蓮舫として、より一層力を尽くしていきたいという気持ちがありますので、その気持ちをしっかり受け止めて、今回は公認をさせていただきました。

【「FACTA」】
 都議選の結果、たしか自民党の得票率は18ぐらいだったと思うが、裏金問題を含め、やはりこれは自公政権に対するノーだと見るのが普通だと思う。そうすると、今回の参議院というのは本当に自公を50以下にするような大チャンスで、前回150を野田さんは取ったわけだが、このチャンスの度合いというのはどんなふうに都議選を経てお考えになっているか。そこをもう一回伺いたい。

【代表】
 先般の都議選で20人公認を立てて、17人(当選)と。改選議席が12でしたから、5増やしました。非自民がかなり、様々な政党の受け皿ができている分、分散しがちな中で、確実に5増えたということは、これは一定の前進だと思います。
 12年に1回、都議選と参議院選挙が重なる年に、都議選で躍進したときには大きく参議院にも好影響が出るということが今までもありますので、ぜひそのチャンスをつかみ取って、参議院においても与党の過半数割れに追い込めるように、最後まで諦めずに全力を尽くしていきたいと思います。

(以上)