Policy 3原発に依存しないカーボンニュートラル
自然エネルギー立国を実現し、地域の資源を最大限活かす
東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、あらゆる政策資源を投入して、原子力発電のない社会に向けて、不可逆的で明確な第一歩を踏み出し、原子力エネルギーに依存しない社会を一日も早く実現します。
将来世代への責任として気候危機を食い止めるため、より野心的な削減目標を掲げ、原子力エネルギーに依存しないカーボンニュートラルをすみやかに実現します。
グリーンな経済成長による「自然エネルギー立国」を目指すとともに、第一次産業の多面的機能を活かして地域を支えます。
待ったなしの気候危機対策
- 2030年に温室効果ガス排出を2013年比55%以上(2010年比51%以上)削減し、2050年までのできるだけ早い時期に温室効果ガス排出ゼロの脱炭素社会を実現して、気候危機に歯止めをかけます。
- 技術革新に過度に依存せず、既存の省エネ・再エネ技術で最大限の温室効果ガス削減を行います。国民の意見を気候変動対策・エネルギー政策に反映させる仕組みを作ります。
原子力発電から自然エネルギーへの転換
- 原子力発電所の新増設は認めません。使用済み核燃料の扱い、立地地域への支援、雇用の公正な移行、廃炉により電力会社に生じる損失の補填、技術者・研究者の育成など、原子力発電所のない社会に向けた不可逆的な方針をすみやかに確立し、国の監督と責任の下で廃炉を着実に進めます。
- 自然エネルギーによる電力を最大限に活用できるよう、送電網の整備を、国の直接かつ独自の事業として推進します。
- ソーラーシェアリング・洋上風力・小水力などの自然エネルギーによって地域でお金を回し、エネルギー自給を目指す自治体や地域の事業者を支援して、2030年自然エネルギー電力50%、2050年自然エネルギー電力100%を目指します。
エネルギー活用効率の最大化
- 省エネ機器の普及や熱の有効利用などにより最大限の省エネを進めます。
- 新築住宅の断熱化を義務づけ、既存建築物の断熱化のための大胆な補助制度の創設、公営住宅の早急かつ計画的な断熱化を実現します。
- 電気自動車(EV)の充電ポイントや水素スタンドの設置支援、EV・ハイブリッド車(HV)・燃料電池車の普及促進、公共交通機関の脱炭素化への公的助成の拡充など、脱炭素化の基盤整備を強力に進めます。
第一次産業を支え地域を守る
- 規制緩和と競争力強化に偏重してきた農政から脱却し、多種多様な農業者が共生する多様な農業のあり方を支援します。
- 農業者戸別所得補償制度を復活させ、米の生産調整を政府主導に戻します。
- 緊急的な特例措置として、政府備蓄米の枠の拡大により米の過剰在庫を市場から隔離し、需給を安定化させます。
- 主要農作物種子法を復活させ、公的機関での新品種開発・育成を支援します。
- 漁業収入安定対策の充実・強化を図るとともに、漁業資源管理の実効性を高めます。
- 作業路網の整備などにより、森林環境保護と林業振興を一体的に推進し、木材の安定供給と国産材の利活用を促進します。
近年の気象災害
2018年の自然災害による経済損失は台風21号と西日本豪雨だけでおよそ2兆5000億円でした。2019年は台風19号と台風15号による経済損失額がそれぞれ世界1位、3位となり、2兆7000億円超の損失でした。気温上昇が進めば、損害はさらに大きくなります。
発電電力量割合の推移
2014年は原子力発電の発電電力量は0(ゼロ)でした。その後、省エネルギーと、再生可能エネルギー発電の大幅な増加とコスト低下が進んでおり、原子力発電所を再稼働しなくても電力が不足することはありません。