立憲、自民、公明、維新の政務調査会長らは11月4日、国会内で旧統一教会による高額献金などの被害者救済のため、今国会での法案成立を目指し5回目の協議会を開催しました。

 自民・公明の与党側から7ページ54項目にわたる、立憲らが提出した法案についての質問が提示され、約1時間をかけてその内容について読み上げられました。文書での回答を求められたので次回会合で提示の予定です。

 その後、新法について議論を行いましたが、与党側からは「悪質献金等被害者救済に向けて検討すべき方向性」という前回提出されたもの以外の新しいものはなく、長妻昭政務調査会長は、「質問のしようがない。条文を早く出していただきたい」「うちの法案を飲めというつもりはない」「(与党から出てきた条文と)一つずつすり合わせてより良いものを作る事が必要」といった旨の発言がされました。

 会合後、記者団の取材に応じた長妻政調会長は、与党側の法案状況について、「努力しているという話はあったが、いつできるかというと、そんなに簡単にはできないという話」だったと述べ、「大口議員(公明党・幹事長代理)も消極的で条文なんかなかなかできないという話に終始した」と語りました。

 12月10日に会期末を迎える今国会での成立を目指すには、与党側から出てくる条文とのすり合わせに一定の時間が必要となりますが、自民党の出席者からも「実務者として11月中に出せるかどうか軽々には言えない」との発言があったと明かしました。

 さらに自民党の若宮健嗣幹事長代理が自民党の会合で、新法は困難だからやらないといった報道に対して「まったく違う」と発言したことについて、長妻政務調査会長が問うと「目指すという趣旨のこと」だといった発言があったと述べ、「トーンダウンをしてしまった」と語りました。

 長妻政調会長は、「悪質な献金被害などを救済するために与野党で協議の場を設け、今国会中の法案の成立を期す」とした合意内容を挙げ、「新法が中核。そこが目的なのに非常に後退してしまった」と述べるとともに、「(野党提出法案への)指摘は謙虚に受け止め、改善すべきは改善しますが、それをどう改善するのかも含めて自公の法律(法案)をちゃんと出していただきたい」と語りました。

 次回は来週8日火曜に行われる予定です。

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