衆院予算委員会は25日、2020年度第3次補正予算に関する基本的質疑を行い、「立憲民主党・無所属」の6番手として後藤祐一議員が質問に立ちました。後藤議員は、(1)バイデン米大統領就任により日米関係で変わったこと(2)新型インフルエンザ特別措置法・感染症法改正案におけるコロナ病床確保、入院拒否、積極的疫学調査拒否に対する罰則、飲食店に対する罰則(3)外出自粛等の影響を受けた事業者への一時支援金(4)3次補正予算案(5)森友・加計・桜を見る会に関する菅総理の発言――等について質問しました。

 後藤議員はまず、バイデン米大統領が就任したことにより、「日本にとって何が一番変わるか」と菅総理に質問しました。菅総理は、「日米同盟を推進していく基本的なことは全く変わりない」と答弁。後藤議員は、「地球温暖化についてはパリ協定の復帰を表明したし、変わることはある」と述べ、「アプローチが変わることをよく分析して、総理の頭に入れてもらわないと困る」と要望しました。また、バイデン米大統領就任後すぐにカナダ、メキシコ、英国の首脳は電話会談を終えたにも関わらず、菅総理はいまだに電話会談をしていないことに触れ、「日米同盟の重さもあるので早めにしてほしい」と早期の電話会談開催を求めました。

 政府の特措法改正案に新たに罰則規定が含まれることについては、入院拒否をした際に1年以下の懲役または100万円以下の罰金と定められていることに「入院しなさいと言われてもなかなかできない方もいる」と指摘しました。例えば、小さな子どもを育てていたり、要介護者を介護していて、代わりに介護してくれる人が近所で見つからないケースも懲役となるのか答弁を求めました。田村厚生労働大臣は、「当然、正当な理由がない方(が対象)なので、致し方ない方は正当な理由がある。あくまでも悪質なものへの対応」と説明しました。後藤議員は、入院拒否への罰則と保健所の調査拒否をした場合に50万円以下の罰金を科すことについて「やめた方がいいのではないか」と提案しました。菅総理は、「法案審議をしていくので、その中でしっかり議論してほしい」と答弁。後藤議員は、「総理としての意見は無しですか。そこで『慎重に』というだけでずいぶん現場は違う。こういうところでリーダーシップを発揮してほしい」と答弁を読み上げるだけではないリーダーシップを見せるように菅総理に求めました。

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 緊急事態宣言発令地域等で(1)飲食店と直接・間接の取引(2)外出自粛による直接的な影響によって1月または2月の売上高が対前年比50%以上減少した場合に、法人は40万円以内、個人事業者等は20万円以内売上の減少した中堅・中小事業者に対する一時金が支払われること――について、「外出自粛の直接影響で50%減収はみんなが影響を受けている。どこで(基準を)切るんですか」と疑問を投げ、「対前々年比で50%売上が減っている事業者には全部(給付金を)あげる。持続化給付金パート2にすればわかりやすい」と提案しました。梶山経済産業大臣は、「今回の宣言11都府県で時短と行動の自粛、外出自粛の影響を受けたところで設定している」と答弁し、提案に対して前向きな姿勢を示しませんでした。

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