衆院内閣委員会で1日、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法案(特措法改正案)に対する質疑がおこなわれ、立憲民主・無所属から玄葉光一郎議員が質問に立ちました。

 冒頭、菅総理と西村経済再生大臣に「政治のトップとして、どのような目標で新型コロナウイルス感染症を収束されるのか、戦略と方針を語っていただきたい」と国民への呼びかけが不十分だと指摘しました。

 特措法改正で緊急事態宣言を予防するために新設された31条の「まん延防止等重点措置」について、西村大臣に目的と運用方法を確認しました。西村大臣は昨年東京都、大阪府、北海道などの繁華街での感染が全国的に拡大した事例を挙げ、一部の地域の感染を抑え込むために措置が必要と国が判断し、専門家の意見を聞いて運用する考えを示しました。また、まん延防止等重点措置を緊急事態宣言を解除した後に適用する場合もあることを確認しました。

 まん延防止等重点措置を公示する際に満たすべき要件について、ステージ1から4、6つの指標など客観的な基準を示すことを西村大臣にただし、西村大臣はステージ3相当での適用を想定していると答弁しました。

 玄葉議員は地元福島県の3万人の県外避難者がスムーズにワクチン接種できる体制を政府が準備しているかただし、配慮を求めて質疑を結びました。

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 続いて、後藤祐一議員が質問に立ちました。

 冒頭、尾身茂・地域医療機能推進機構理事長に緊急事態宣言の効果、解除の方法、時期について説明を求めました。

 尾身理事長は短期間で感染者数が減少したが、個別の地域では医療ひっ迫が続いていると述べ、解除には(1)ステージ3(2)医療への負荷が軽減する状況(3)ステージ2への見通し――が必要という考えを示しました。

 自粛要請に応じた事業者への支援措置について、「大規模飲食店は20時までの営業時短要請の対象となる、1日6万円では全く足りず、長期化すると雇用や経営を維持できなくなる。過料を課すのであれば、事業規模に応じた補償を」と西村経済再生担当大臣に強く求めましたが、西村大臣は「大規模飲食店は体力がある」などと否定的な答弁に終始しました。

 まん延防止等重点措置の公示の際の国会報告について、緊急事態宣言と同様、事前報告が必要だと西村大臣にただしました。また、まん延防止等重点措置の公示及び緊急事態宣言を発出するよう都道府県知事から要請があったのに公示をしない場合、理由を示すよう要請しました。

 特措法の過料について、法務省に説明を求め、「刑罰ではなく、行政罰にあたるため、警察が捜査、取り調べ、尋問することはなく、前科はつかない」と確認しました。また、「まん延防止等重点措置又は緊急事態措置における過料を課された事業者が、引き続き要請違反を繰り返した場合、何度でも課されることはあるのか」を西村大臣に質問し、「想定していない」という答弁を引き出しました。