枝野幸男代表は28日、東京都議会議員選挙に立川市選挙区から立候補している酒井大史(さかい・だいし)候補とともにJR立川市駅近くで街頭演説をおこないました。

 行政書士で、重度訪問介護事業所管理者の酒井候補。都議4期、市議2期を務めた実績を持ち、今回「ささやかな幸せをあきらめない」を掲げて選挙戦を戦っています。

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 酒井候補は、争点の1つに東京五輪・パラリンピックの開催を挙げ、「菅総理の言う、安全安心なオリンピックが開催されると思うか。感染拡大が懸念されるなか、ほんの一部の感動のためにわれわれの暮らし、未来を犠牲にしていいのか」と提起。「都議会議員には開催を中止させる力はないが、今回の選挙戦を通じてオリンピックに対する姿勢、国民の命や暮らしを最優先に考えていこうという勢力が勝つことによって菅政権、都政に都民の意思を示すことにつながると確信している」と述べました。

 新型コロナウイルス感染症対策をめぐっては、事業者にさまざまな規制を強いる一方で、その補償となる支援は対象も規模も不十分であり、飲食店への時短要請に対する協力金は現在4月分の申請がおこなわれ、支援が届くまでに3、4カ月かかる状況だとして、「制度は作ったものの生活感が宿っていないから事務処理の遅延が生じている」と東京都の対応を批判。コロナ禍での事業者支援を迅速化し、倒産や困窮を生まない対策の実施に取り組む決意を語りました。

 また、1回目の緊急事態宣言下の昨年4月、自身の母親が臨終を迎えたとき、立ち会うことすらできなかったと話し、「私たちはオリンピックの開催よりもふつうの暮らしを取り戻す。日本が大切にしてきた心の部分をサポートする社会を取り戻していかないといけない」と訴えました。

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 枝野代表は、政府の新型コロナウイルス感染症対策について、検査や水際対策の徹底などを立憲民主党など野党は昨年来求めているにもかかわらず一向に進まないことに、「救えたはずの命を救えなかった」と悔しさをにじませ、コロナ禍で日本の政治の貧困が明らかになったと危機感を表明。「自分の力だけではどうにもならないときのためにあるのが政治。それにもかかわらず、政治が自助や自己責任などと堂々と言ってきた。それを許してきたこの国の政治そのものが大きく変わらない限り、この感染症対策の危機を乗り越えることはできない。大東京と言えどもここからさらに急速な高齢化が進む。人口減少に入るなか、自助と自己責任で社会は回っていくのか。安心して暮らしていくことができるのか。私たちは『支え合う社会』と言ってきた。いざというときのために老後の安心、医療の安心、子育ての安心、仕事を失ったときに食べていける、その支えとなる社会をつくっていく。当たり前の日常を当たり前に過ごせる日本を私たちに作らせてほしい」と訴えました。

 そして、そうした社会をつくっていくために、都議会立憲民主党の中心を担える実績と能力をもつ仲間が酒井候補者だと紹介。「あなたの、そしてあなたの大切な人の暮らしの安心のために、いざというときに頼りになる都政のために、当たり前の日常を取り戻すために、力を貸してほしい」と酒井候補への支援を呼びかけました。