参院内閣委員会で15日、閉会中審査がおこなわれ、「立憲民主・社民」会派から木戸口英司議員が質問に立ち、(1)ワクチン配分(2)予備費の活用(3)西村大臣の責任――などについてただしました。
木戸口議員は、国からの新型コロナウイルスワクチンの供給不足が原因で、一部自治体では今でも接種の新規予約の停止や予約のキャンセルに追い込まれ、混乱が続いていると指摘。「政府からの情報への信頼がなくては、自治体は綿密な接種計画も立てられない」と苦言を呈し、河野担当大臣に国と自治体とのコミュニケーションの改善に取り組むよう求めました。
休業要請など、感染症対策に伴う予備費の活用に関して、新型コロナウイルス感染症対策分科会でどのような議論がおこなわれているか尾身茂会長に確認しました。尾身会長は「休業要請はもちろん大事だ。それに加えてサイエンス、テクノロジーへの配分は随分効率の良いお金の使い方だ。あとは認証制度だが、一生懸命頑張っている飲食店が報われるシステムにしないと公平感がない」と述べました。
また、尾身会長が分科会の中で「リバウンドはほぼ間違いなく起こる。国と自治体、東京都を含めてリーダーの強いメッセージが必要」と発言した真意をただしました。昨年と比べると、国や自治体からの要請に国民の協力が得られにくい状況が出ていると指摘。このような環境下では、かつて強調した国と自治体リーダーの一体感の強いメッセージに加えて、「メッセージを裏付けるためのしっかりした対策」が車の両輪として必要だと述べました。
金融機関からの飲食店への働きかけや酒類提供対策などで問題発言をし、後に撤回に追い込まれている西村経済再生担当大臣が中心になって進めている感染症対策に対して「この迷走ぶり、朝令暮改ぶり、酷い状況にある」と厳しく批判しました。「今、西村大臣がどのような施策を打って、国民の協力を呼びかけも国民はもう聞いてくれない。責任を果たせないのではないか。辞任するべきではないか」と西村大臣に迫りました。
これに対して西村大臣は、「今回、私の思いが少し強すぎて、このような発言、対応となった」と述べた上で、「感染拡大を抑えていくことに全力を挙げていく」として、辞任要求を拒否しました。木戸口議員は「コロナ対策に思いが強いのはみんな一緒だ。国民も危機を乗り越えようと必死で対応している。その気持ちを裏切る提案だった」と西村大臣の対応を切り捨てました。