枝野幸男代表は19日、新潟県十日町市の2カ所で新潟第6区の梅谷守総支部長らと街頭演説をおこなった後、同市の角間地区で農家の方々と懇談しました。
街頭演説で枝野代表は、1年前に新しい立憲民主党を結成し、衆院で100人を超える最大野党をつくることができ、衆院の過半数を超える233人の候補者を擁立できる見通しになったと報告し、「ようやく国民、有権者の皆さんにどちらの政権がいいのか選んでいただけるその構造を作ることができた」と語りました。
第2次安倍政権ができてからの9年近くを振り返り「今の政権は、本当に皆さんの暮らしをよくしてくれましたか。株はバブルの頃の水準まで上がっていますが、皆さんの暮らしはよくなっていますか。むしろさらに、厳しくなっているんじゃないですか」と問いかけ、「自民党はこれからも、この厳しくなっている状況をどんどん進める」と批判しました。それに対し、立憲民主党は「地域を守る、1次産業を守る。全国津々浦々、どこに住んでいても安心して暮らせる。そのことが私たちがめざしている社会」だと主張しました。
枝野代表は国際情勢の変化で海外から食料供給が途絶えるリスクがあるとし、「だから国内でおいしくて安全な米を、食料を作り続けなければいけない。米の値段が下がったりしても、安心して農業を続けていけるように、戸別所得補償制度を復活させ、より良いものにしていく。さらに米以外の農業や1次産業にも広げていく」と訴えました。
梅谷総支部長は、「いろいろな活動を積み重ねる中で沢山の方にお会いして、お話を伺う。農業、後継者もままならない。年金これからどうなってしまうのだろう、そもそも国民年金だけでは生活があまりにも厳しい。事業者においても経営がままならない、事業継承者がいない。たくさんの声をいただいている。それらを私なりに政策としてしたため、党にしっかりつないで、その課題の解消の実現に向けて(取り組む)」と意気込みを語りました。
今政治に最も必要なことは緊張感だとし、「緊張感のない政治が長く続いているからこそ、森友・加計学園の問題が起きたり、桜を見る会の問題や広島県で配りまくった1億5000万円のお金の出所の問題等々、これらが表れてきた。そして、残念なことに、こんなことがおかしい、間違っているということは誰もが少し考えれば分かること。しかしながら、自民党はこれらを1つの箱に押し込んで、ふたをして、国民の目に見えないようなところに置いて、国会で審議すらさせないようにしている」と指摘しました。続けて「自分たちのことしか考えていない政治になっているのではないか。そしてその1つの証が今、コロナ禍の中でやっている総裁選なのではないかと考えている。地方が踏みにじられる。そして自分たちの都合を国民に一方的に平気で押し付けてくる。問題が先送りされて、誰1人責任を取ろうとしない。勢力争いばかりを繰り広げ、権力者にあい、正しいと思うことを口にしない。そんな政治が許されていいわけないんです」と批判しました。その上で、「政治の光が本当に必要な方々や、企業・団体からはこぼれ落ちるたくさんの方の声に立憲民主党、そして私が向き合い、皆さんお一人おひとりの命と暮らしを守るために、そして何よりも誰ひとり取り残すことのない社会をつくることを目指して、この新潟6区から政治改革の大きなうねりを起こしていきたい」と力強く訴えました。
森ゆうこ参院議員は「今の政治、コロナの中、庶民の暮らしはそっちのけで、自民党は政権闘争に明け暮れている。でも野党がバラバラでは他に代わるところがない。そんな皆さまのご期待を真摯に受け止め、1年前に私と梅谷守さんは新たな立憲民主党に入党した。何としても市民と野党の力を結集して、この政治を変えなければならない」と訴えました。梅谷総支部長の選対本部長として、「4年前の衆院選挙では市民の皆さんにご支援していただき、あと2000票差のところまで行った。今回はぜひ押し上げていただきたい。『市民と野党は1つ』もう1回この言葉を合言葉にして、政治を変えてまいりましょう」と呼びかけました。
次に角間地区で、農繁期でお忙しい中、地区の農家の方々に集まっていただきお話を伺いました。
戸別所得補償制度について、復活させてほしいし、一度始めた制度が取り止めになったりすると先行きが見通せないので、法制化し恒常的に続けてほしいとの要望がありました。この地域で法人化した方、家族農業を続けている方、それぞれの課題、国による米の買い上げ量を増やす必要性、外来種の生態系への影響、農作物や住宅への鳥獣被害への国の対応強化等について意見交換しました。