枝野幸男代表は15日午後、札幌市内で記者団からの取材に応じました。主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。
Q.北海道3区、4区で野党共闘が実現したことについて、どのように受け止めたか
われわれとしては、お願いをしていたところの全てということにはなりませんでした。そういった点は残念なところもありますが、ただそれぞれ事情、状況がある中で、かなりの選挙区で一本化ができたことについては、特に共産党さんにはかなりのご無理をお願いしたと思っています。感謝と敬意を申し上げたいし、これを結果に結び付けたいと思っています。
Q.衆院解散から一夜明けた心境と、最初の地方遊説先として北海道を選んだ理由は
前から申し上げている通り、9月の上旬から本番のつもりでやってきましたが、改めて有権者の皆さんの関心と意識も含めて、やはり一段ギアが上がったなという状況かなと思っています。昨日横浜で、今日北海道と、われわれとしては一定の地盤がある地域ですから、ある意味当然かもしれませんが、多くの皆さんにお集まりいただき、また力強いご声援をいただいていて、これを力にして、しっかりと各地で訴えていきたいと思っています。
Q.立憲民主党と共産党の選挙協力について、安倍元首相は「選挙のためだけの談合協力だ」とか、甘利氏は「共産主義が初めて入ってくる政権と自民党のどちらを選ぶのかが争点だ」と警戒する声が与党から出ているが、いかがか
まず、きちっとご意見を仰るならば、プロなんだから事実関係を知った上で言っていただきたいと思います。共産党さん、れいわ新選組さん、社民党さんとは、20項目にも及ぶ詳細な政策の共有ができています。その共有した政策に限って、限定して連携をしているということであります。あえて申し上げれば、自民党と公明党の連立についての合意の方がよっぽど抽象的で曖昧なものではないでしょうか。
後者については、まさに今の裏返しであって、20項目の「自民党があまりにもだらしなさすぎるのでやらなければならない点」に限定した協力であるので、全く何を言っているか意味がわかりません。
Q.今日政府が閣議で「新しい資本主義実現本部」を設置すると決めた。この受け止めと、立憲民主党が訴える経済政策との違いはなにか
これをやりたくて総理になられたのではないかと思うが、新しい資本主義について何の説明もされていない。何の説明もしていない中身を推進する本部というのは、ちょっと意味がわからないと思っています。所得の偏在が消費低迷の原因であり、老後、子育て、雇用などの不安が消費低迷の不安、原因である。そして今の日本は消費不況であり、従って消費を増やすことが経済対策であり、そのためには格差の是正と、そして老後、子育て、雇用の安心を高める。これが何よりもの経済対策。これは世界のもはや常識であって、今時いわゆる昭和、平成型の成長戦略だなんていうのが、とっくに時代遅れだと思っています。
Q.無所属で同じ会派の古本伸一郎氏が不出馬を表明した。これに関する受け止めと、火曜の公示までに立憲民主党として愛知11区に擁立する可能性はあるか
古本さんとはかつて同じ党にいましたし、今も同じ会派で活動していただいています。大変有能な、将来有望な仲間だと思っていたので、選挙に出られないことは甚だ残念に思っています。それ以上は、わが党の議員、候補者でありませんのでコメントは避けたいと思っています。この状況を受けてどう対応するかは、幹事長と愛知県連とで相談を始めていると承知していますが、まだ具体的にどういう相談が進んでいるか、報告を受けていません。