枝野幸男代表は26日、衆院選の応援で宮崎市を訪れ、1区の渡辺創(わたなべ・そう)候補の応援演説に駆けつけました。
渡辺創候補は政治記者を経験した後、10年4カ月県会議員を務め、国政に挑戦する理由について、「ふるさと宮崎のみなさんに『みなさんが選択できる政治』を実現させたいと思ったからです」と訴えました。政権交代にについて、「政権交代が当たり前になればいい。仮に私たちが政権をとって、国民の皆さんの求める政治から、私たちが離れてしまえば、自民党政権に戻していただければいい。自民党が勝ったり、立憲民主党が中心となる政権ができたり、みなさんが決めることができる政治体制をつくるために、宮崎1区をあたりまえの政治環境にしたい」と決意を表明しました。
自民党政権について、「自民党は大きいものや強いものに寄り添って政治を進めてきた。政治は綱引きだ。自民党の反対側で、しっかりと引っ張り合う政治を求めていませんか」と呼びかけました。「自民党政治に対して、私たちはみなさんの暮らしの中に軸足を置いていきます。みなさんの将来不安に寄り添う分配が必要だと訴えています」と主張しました。
毎日新聞政治部に勤めていた当時の総理大臣は小泉純一郎氏だったと振り返り、「25年間日本経済は成長していない。つまり、政治は政治の力で成長させることに失敗してきた」と自民党の長期政権の成長戦略の失敗を指摘しました。そのうえで、「国民に安心を与え、明日はきっと良い日になると思える社会にするためには分配が必要。お互いに支え合う、まっとうな社会をつくりたい。そのために、宮崎県で比率の高い1次産業や医療・介護で働く人たちの所得を増やしていく。消費が回れば、経済が底堅くなっていく」と主張しました。
最後に「今度の選挙に投票に行ってください。高い投票率が、政治家に緊張感を与える。政治家は競争し、皆さんのためになる政策を出していかなければいけない」と聴衆に投票の重要性を呼びかけました。
枝野代表は「宮崎1区は全国屈指の大接戦区です。全国的に『変えよう』といううねりが出てきている」と衆院選の情勢を説明しました。
枝野代表は政府のコロナ対策、岸田政権の経済政策の問題点を指摘した上で、「世界の常識は分かち合うこと(分配)。ヨーロッパに続いて、アメリカのバイデン政権もトランプ前政権から政策を方針転換している。先進国の中で、日本だけが取り残されている。私たちに力を貸していただき、政治を変えようではありませんか」と聴衆に力強く呼びかけました。
自民党の麻生副総裁が25日、北海道小樽市の街頭演説で「温暖化のおかげで北海道のコメがうまくなった」などと発言した件について、枝野代表は2年前の「老後資金2000万円不足問題」に続く麻生副総裁の暴言に不快感を示しました。
渡辺候補について、「県会議員として、地元の声をきめ細かく聞いてきた。宮崎のみなさんの戦力になる。また、自治体議員のリーダーとして、志を同じく、頑張ってくれた、まさに即戦力。渡辺創さんを小選挙区で勝たせてほしい。10年から15年後には間違いなく、自民党と対抗する政治勢力の総理大臣候補になっている。自民党しか勝っていない宮崎で勝たせていただきたい。みなさんが1人でも多く、渡辺創を一緒に育てようと思っていただければ、この選挙でこれからの宮崎が大きく変わる。みなさんの良識と覚悟を信じています」と熱く支援を呼びかけました。