立憲民主党は9月8日、福岡市内で「九州ブロック立会演説会」と、「20年後を見据えた国家像」をテーマに「九州ブロック候補者討論会」を開催しました。泉健太、吉田はるみ、野田佳彦、枝野幸男各候補が政見などを力強く訴えました。同月23日の臨時党大会で新代表が選出されるまでの間、全国11ブロックで立会演説会と討論会を開催します。今回はその2回目です。なお、発言順は各会毎に変わります。

九州ブロック立会演説会

■泉健太候補

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 泉健太候補は、「われわれはいつも分配を主張してきた。でも立憲民主党が分配政策を重視するのは、もはや当然。われわれはこの国の未来の雇用を作り、新しい産業を伸ばし、皆さまの安心安全を作っていく必要がある。だから私は日本を伸ばすと言っている」と訴え、エネルギーの国産化として、リスクの少ない再生可能エネルギー、洋上風力発電、蓄電、省エネに力を入れるべきだと主張しました。

■吉田はるみ候補

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 吉田はるみ候補は、教育と経済で国民生活を底上げしていくと訴え、小、中、高、国公立大学まで無償化していくと語りました。「望むならどんな勉強もできる、望むなら学校に行かずフリースクールという選択もあるという、それぞれに合わせた学びの機会があることが、人のエネルギーを作ることができる。人のエネルギーが経済を回す。だから教育立国、教育が国の基本、人の力が国の基本」だと訴えました。

■野田佳彦候補

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 野田佳彦候補は、政治に対する信頼がないことに危機感を持っていると語り、内外ともにさまざまな課題があるが、その困難を克服するための政策を推進することができない状況だと指摘。「自民党の裏金問題に決着がついていない。総理・表紙が変わればおしまいということではない。政治資金未記載の問題は脱税(行為)だ」と厳しく指摘。政治と金、国会議員の世襲制限などの政治改革を進めていくと訴えました。

■枝野幸男候補

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 枝野幸男候補は、自民党が解雇規制の緩和をしようとしていると述べ、経営者が解雇する規制を緩めるものであり、規制緩和すれば競争で経済が良くなるという昭和の古い改革だと指摘。「人を使い捨てにする経済・社会を自民党はこの30年やってきた。この失敗を180度変え、徹底的に働く人、学ぶ人、それを支える人たちを押し上げていく人間中心の経済こそが、これからの日本の発展の鍵だ」と訴えました。

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九州ブロック候補者討論会(テーマ:20年後を見据えた国家ビジョン)

■泉健太候補

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 AI、国際情勢など想像できないこと、予想できないこともある。立憲民主党には貫く価値がある。守らなければならないのは、皆さまの幸せを大切にする。平和を守り続ける。これこそがビジョンだ。国家によって国民を管理、統制するのではなく、国民の自由、人権を守り続けること。これは外してはいけない価値。
 日本を伸ばす。自民党の成長理論である新自由主義ではない。自然共生型であるべきだ。その国造りを20年後までにやり遂げたい。それで完成ではない。次の世代につなげていくことこそが大事。

■吉田はるみ候補

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 私のような1期生であってもこうして代表選の候補者としてここに居られることが、立憲民主党のジェンダー平等、多様性を現わしている。
 20年後に実現しておきたいことは、教育と経済、国民生活の底上げの3つだ。現状は、不登校が増え、保護者は悩んでいる。生きづらさを抱え自分に自信が持てない子が増えている。ユニセフの調査では、日本の子どもは心の幸福度が低い。20年計画で子どもの幸福度を世界1位にしたい。子供達から元気にならなければどうやってこの国にエネルギーをつくれるか。それはその子をそのまま受け入れる自由な教育だ。

■野田佳彦候補

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 20年後、明るい未来ばかり語っても仕方がない。間違いなく起こる現実で話す。少子高齢化が進むこと。現役世代3人で1人を支える。20年後は1人で1人を支える、大人の肩車は腰にくる。みんなが腰に来る時代をどうするか。予防医療、日本版家庭医制度が重要。あとは下で支える世代、若者を支える。若者の貧困、経済的困窮があるならば、大人を支えることができなくなる。だからこそ、社会保障の中でも若年世代を支える。教育支援、若い人を助けることをもっとやっていく。

■枝野幸男候補

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 人間中心の経済、ヒューマンエコノミクスをこれからの20年で進めるべきと考える。この30年の人間を切り捨てる社会・経済から180度変える。これから30年、少子高齢化でも、皆が安心して経済も国力も伸びていく、人間中心の経済を実現する。1つは人に投資をする。教育を無償化する。リスキリング、国公立大学の教育の質を高める。多くの皆さんが教員を目指す社会にする。将来役に立つ研究を重視し、若い研究者の処遇待遇を整えていく。親の介護や子育ての両立、病気になった時に社会全体で支え、チャレンジできる環境を整える。一人一人が力を発揮するには、少数者の人でも生きやすい社会にしていく。

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