衆院予算委員会で14日、今年度の補正予算案の基本的審議が行われ、衆院会派「立憲民主党・無所属」から逢坂誠二代表代行が質問に立ちました。逢󠄀坂代表代行は(1)文書通信交通滞在費(文書交通費)の改正(2)アベノマスク(3)18歳以下への10万円給付(4)困窮者への生活支援(5)介護、保育所職員等の賃上げ――等について質問しました。

■文書交通費

 立憲民主党は7日、国会議員に支給される文書交通費の日割、差額国庫返納、使途報告・公開などを義務化する歳費法改正案を衆院に提出しました。逢󠄀坂代表代行は「他の野党からも賛同を得ている『日割、返納、使途公開』の3点セットを実現できるよう、総理から自民党に指示していただけないか」と迫りましたが、岸田総理は「国民の疑問に応えていくことが重要。国会の各党・会派で議論を尽くしていただきたい」と明言を避けました。

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■アベノマスク

 昨年、安倍政権(当時)がコロナ対策として国民に配布した布製のいわゆる「アベノマスク」の在庫8272万枚について、政府は13日に災害備蓄や地域住民への配布する意向を示しました。逢󠄀坂代表代行は「年間保管料10億円を払い続けるのか。廃棄という選択肢はないのか」と総理にただしました。岸田総理は有効利用を模索した上で、費用対効果の観点から検討する考えを示しました。逢󠄀坂代行は「アベノマスク」配布事業(合計542億円)は客観的に失敗だったとし、発注や製造・管理の妥当性の検証を要請しました。総理は会計検査院からの指摘を承知していると答弁しました。

■10万円給付

 18歳以下への10万円給付をめぐり岸田総理は13日、自治体の判断で年内に全額現金で一括給付することも容認する考えを示しましたが、11月19日に政府が閣議決定する前に、自治体からの声を聴取し、制度設計すべきだったと逢坂代表代行は苦言を呈すとともに、960万円以下の所得制限による不公平性を指摘しました。総理は所得制限よる不公平性は児童手当の論点であるとし、「子ども政策全体の中で考えていく」と答弁しました。また、昨年来、政府に生活困窮者支援の速やかな実施を提案してきましたが、年末の給付となり後手に回っている現状を踏まえ、政府のスピード感ある対応を求めました。

■介護、保育所職員等の賃上げ

 総理は所信演説で「来年2月から3%、年間11万円上がる」と明言しましたが、実際には介護、保育所の施設に給付されるため、「職員の賃金は(その額ほど)上がらない」と述べ、現場の職員が誤解しないよう、丁寧な発信をするよう総理に求めました。

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