小川淳也政務調査会長は15日夕、令和3(2021)年度補正予算案が衆院で可決したことを受け、記者団の取材に応じました。

 小川政調会長は冒頭、「補正予算案の提出そのものが、私たちの経済対策の発表から半年遅れであり、そのことの責任を痛感していただきたい」「立憲民主党が提出した組み替え動議に大きな賛同が得られなかったことは非常に残念」と述べました。

 18歳以下への10万円給付について、「率直に申し上げて総理が迷走されたと思う。現金なのかクーポンなのか、判断がもう少し早ければ、ずいぶん自治体の対応も変わっていたのではないか。現金を許容した上で、967億円の事務費が計上したままになっており、矛盾をはらんでいるのではないか」と指摘し、「参院での審議で積極的な論議をお願いしたい」と話しました。

 国交省による建設工事受注動態統計データの書き換え問題を今後どのように取り上げていくかを問われると、「昨年1月時点で訂正しているという政府側の見解を受けて今日の採決に応じたという経緯があるので、まずはその点に偽りや齟齬がないか、検証が必要だ。明朝、国土交通部会で正式に国交省からヒアリングを行う。参院の予算審議にしっかり反映していくのが当面の対応としては必要」と話しました。

 厚労省で統計不正の問題が起きたことを契機に全省庁で統計を調査したにもかかわらず、再発した受け止めを聞かれると「2019年の予算委員会で、私自身も相当、統計問題を最前線で取り上げさせていただいた。当時は賃金統計が入口だったが、その他ほとんどの統計に問題が隠れていたこと、GDP統計についても非常に不可解なかさ上げとも言うべき操作が行われていたことが明るみに出た」「不正にも二つあり、一つは役所側の単なるミス。もう一方は、明確に違法、違反とは言えないが、隠れた意図、隠れた故意が統計には潜り込み得る」と語り、今回の統計は、「作為的に書き換えられたということでもある。これは単なる過失を超えて、非常に悪意ある故意がある可能性がある」として「厳しく検証する責任が私どもにはある。明日の国交部会、参院予算委員会を含めてしっかり質していく必要があると思っている」と語りました。