衆議院予算委員会は18日、「社会経済情勢・外交等内外の諸課題」に関する集中審議を開き、立憲民主・無所属の3番手として質問に立った城井崇議員は、(1)経済安全保障法案担当者の更迭について(2)新型コロナ対策(3)中小規模の観光関連産業支援——について岸田総理ら、関係閣僚にただしました。

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 城井議員は質疑の冒頭、経済安保法制準備室室長を務める藤井敏彦・国家安全保障局担当内閣審議官本人をこの予算委員会の場に参考人として出席要求をしたが出席しなかった。さらに、今後も参考人招致には応じない上に、21日月曜日に、締めくくり総括と採決を行うことを、与野党の合意なく職権で決めたことに強く抗議しました。

 藤井室長が更迭されたことについて城井議員は、「藤井氏は、経済安保法制作成の責任者だった。藤井氏が国の安全に関わる言動があったかどうかが問題だ」と指摘しました。その上で、(1)公務員の兼業制限への抵触(2)守秘義務違反(3)講演料などすべての報酬について贈与届けが出されていたか(4)対外的な意見発表とは何か(5)意見発表の相手は誰か(6)その相手は経済安保に利害関係がある企業ではないのか(7)藤井氏の行動履歴の確認はしたか――など、11項目について問いただしましたが、松野官房長官の答弁は、「事実関係を調査中であり、現段階でのお答えは差し控えさせていただきたい。判明した事実に照らして適切に対処する」との答弁を繰り返すのみでした。

 城井議員は、藤井氏本人から聞かなくては、国家の安全に関わる懸念はぬぐえないとして、「藤井氏の参考人招致を再度求める」「藤井氏の事案で経済安保法案への影響の有無を、政府から書面で予算委員会への報告」の2点を根本予算委員長に強く要求しました。

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 新型コロナ対策で、水際対策の緩和について城井議員は、「日本人が海外から帰ってくるケースや、ビジネスの往来も5千人に含まれると、留学生や技能実習生の入国にはかなり時間がかかる懸念がある。ポイントは確実な検査体制の拡充・整備だ」と指摘しました。

 また医療の提供体制について、「過去最高の死者数に達した現実を踏まえた対応を実施できるかということ。入院できずに亡くなった方がいる。急変した時に病院のベッドまでたどり着けない現状を変える手立てを検討してほしい」と訴えました。

 中小規模の観光関連産業支援について城井議員は、「需要喚起策を使えない状況で売り上げが激減している観光関連産業の事業継続を図るためには、具体的な手立てが必要だという現場の声に応えてほしい」と岸田総理に求めました。

 岸田総理は、「支援と合わせて需要喚起策として新たなGotoトラベル事業を実施するよう準備している。その際に、中小の観光産業事業者への配慮として、低価格帯の割引率の引上げ等の工夫も加えようとしている」と答えました。