3月4日の定例記者会見で泉健太代表は、(1)ウクライナ情勢、原油高、子育て政策、(2)非核三原則、(3)新型コロナウイルスワクチン接種の遅れ――等について話しました。

 泉代表は、ロシア軍がウクライナの原子力発電所を攻撃し、火災が発生していることに触れ、「場合によっては国会を止め、政府に対応を優先していただくことについて、立憲民主党として協力したい」との考えを示しました。

 ウクライナ大使館が林外務大臣との面会を求めているにも関わらず、1カ月ほど面会できなかったと報じられていることについて泉代表は、大使館訪問時の印象として、「非常に切なる願いという感じで話をされていた」と述べ、外務省内の情報伝達の在り方が「非常に大きな問題だ」として、国会で明らかにしていくと述べました。
 また、5日からウクライナを支援する募金活動を始めることについて、「募金している団体に直接つながることができない全国の国民の皆さんもたくさんおられると思いますので、街頭で募金の機会を提供することができれば」と述べました。

 岸田総理が、ガソリン価格を抑えるため、元売り会社への補助金上限額を1リットル最大5円から最大25円程度にする方針を示した点にも言及。泉代表は「われわれもトリガーの凍結解除を求めている。解除にはいたらないものの、一定評価している」と述べました。一方で、トリガー凍結解除について「政府予算案は4月以降の財源が現時点ではないことになっている。われわれとしては予算の組み替えを求めたい」と引き続き要求する考えを示しました。
 「ガソリン以外にも、2月の物価モニターによれば食パンは前月比+3.7%、食用油は+3.2%など25品目中21品目で上昇しており国民生活を圧迫しています。ウクライナは小麦の生産地であり、中長期的には小麦の自給率を上げていかなければならない。物価高に対する対策を立憲民主党として政府にも求めていきたい」とも語りました。

 政府が閣議決定をした「こども家庭庁設置法案」に対して立憲民主党が「子ども総合基本法案」を提出したことを紹介しました。泉代表は、「役所をどうつくるかばかりが焦点になってしまっているのは誤りだ」と指摘し、「児童手当について特例給付の復活、また高校卒業までの延長を盛り込み、実際に子育て関連予算も3パーセント以上にすることも明記する。また子どもの貧困、ヤングケアラーの問題にも対処していく」と政府案との違いを強調しました。

 核兵器を日本に配備し共同運用する核シェアリングの議論が一部の国会議員で持ち上がっていることについては「兵器を保有してどうするのか。議論だけは良いなんて、これは詭弁だ」と強く反発しました。そのうえで、「立憲民主党は本当に国民の思いをしっかり受け止めて、非核三原則を明確に守る姿勢でこれからも国民の皆さまに訴えていきたい」と力を込めました。

 国民民主党と公明党の党首会談についての受け止めを問われ、「国民民主党は野党なのか与党なのか、各党から疑問の声が上がっており、非常に深刻な状況ではないか。立ち位置を明確にして頂きたいと思う」「戦う時は野党で、戦った後は与党になるということはあってはならない背信行為だと思うので、国民民主党ははっきりする時期が来ていると思う」と述べました。

 立憲民主党が女性に開かれた政治をどう実現したいかとの問いには、女性のひとり親家庭などの生活の困難や苦労が、まだまだ国会や地方議会には届いていないとして、声を届けるため「どしどし女性に政治の世界に入って議会の中でも発言してほしい」と呼びかけました。