西村智奈美幹事長は3月20日午前栃木県入りし、宇都宮市内で開かれた栃木県連定期大会および街頭演説会に参加。午後にはさくら市に移動し、イチゴ農家やコメ農家の皆さんと意見交換を行いました。

■栃木県連定期大会

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 栃木県連大会で西村幹事長は、昨年の衆院選挙で12年ぶりに栃木県から(福田昭夫衆院議員に続き)2人目の立憲民主党国会議員が議席を得たことに「立憲民主党の党勢拡大を通して『日本の国の政治を良くしていこう』『社会を変えていこう』という皆さんの思いが実りつつある」と感謝の意を表明しました。

 「立憲民主党は、一人ひとりの命と暮らしを守り、困難な状況にある人たちに寄り添い、問題を解決しようとしています。政府・与党がおかしなことをやっているときは、『ダメだよ』と言わなければいけない。これが野党にしかできない行政監視の仕事だ」と強調しました。岸田総理は安倍・菅政権とは異なり、新自由主義の負の側面を認めていることを一旦は評価したが、実態は「言うだけで、新しい資本主義を掲げながら自己責任に押し付ける政策はそのままだ」と指摘しました。

 20年前と比べて、30代半ば~50代半ばの年収の中央値が200万円下っている点も問題視し、これでは国際社会と伍していくためのイノベーションを興せるのか疑問だとの認識を示し、予算の使い方を命や暮らしに寄り添う形に変えることで経済成長が生まれてくるとして、「今やるべきは政治を、政策の方向性を変えること」だと述べ、政策転換の実現のため「参院選挙に向けて一緒に頑張ろう」と呼びかけました。

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大会では、ロシアによるウクライナ侵略を強く非難する特別決議を採択

■街頭演説会

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 JR宇都宮駅前での街頭演説で西村幹事長は、コロナ禍で特に非正規で働く女性、エッセンシャルワーカーの女性たちが困難な状況に置かれていると指摘しました。「世界の国々は、格差を是正するところから経済成長への端緒を開いている。イノベーションは多様性から生まれる」と述べ、経済成長には発想の転換が不可欠なことはOECDのさまざまなデータが示す通りだと説明。弱者切り捨ての自民党政治からの転換の重要性を訴えました。

 政府・与党による参院選挙対策との見方もある、年金生活者1人当たり5千円を支給する「臨時特別給付金」も取り上げ、本来なら最低保障機能の強化や、低年金者への給付金増額などの見直しを行うべきところだと主張。「まっとうな政治を取り戻していかなければいけない」と力を込めました。

 県連代表の福田昭夫両衆院議員は、ロシアによるウクライナ侵略で、物価高に拍車がかかっていると問題視。「自民党の経済財政運営により過度な円安政策で物価は上がる一方、働く人の賃金は上がらず、悪いインフレを招いてきた」と述べ、政策転換が必要だと訴えました。

 藤岡隆雄衆院議員は、2022年度予算案に盛り込まれているロシアとの経済協力プランについて、国会質疑で「やめるべきだ」と政府に迫ったことを報告。法務大臣からは検討する旨の答弁があったとして、「一日も早い決断を求めていく」と述べました。

 街頭演説会の司会・進行は、県連幹事長の松井正一県議が務めました。

■イチゴ農家・コメ農家視察  さくら市

 生産資材の高騰が心配だというイチゴ農家の高橋晃一さんは、一方で、自然エネルギーを利用した暖房施設、井戸水を利用したウオーターカーテンは影響を受けずに済んでいるとも話しました。

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イチゴ農家では、今後主流になってくるという「とちあいか」を試食
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 コメづくりの現場では、環境保全型農業推進コンクールで優秀賞を受賞した佐藤武久さん、斎藤克之さん、菅俣直之さん、菅俣功さんの農家3人で組織する本田スーパーⅢのメンバーと懇談しました。まく種の量を3割減らし冷害に強い丈夫な苗を作り、米ぬか、もみ殻による自家製の発酵肥料「ぼかし」を用い、特別栽培農産物のガイドラインに基づく生産について話を聞きました。

 「国の根幹は農業。農業が衰退するようではだめ」「今より価格が下がったら続けられない」「(国の農業政策は)規制するところと緩和するところを間違えている」「30年間賃金が上がらない」「自給率が37%だなんて先進国ではない」といった声を受け止めました。手間暇かけた特別栽培農産物のコメと、ふつう米との価格差はわずか1割程度だと知った西村幹事長は、「安いものに慣れ過ぎた消費者のマインドも変えないといけない。生産者が続けられる需給の在り方に変えていかないといけない」と話しました。

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 佐藤さんらは「価格が高すぎると買ってくれる人がいなくなる」とも話し、党の地域調査会会長でもある福田衆院議員は、農業者戸別所得補償制度にも触れながら、「生産者にお金がいく仕組みをどう作れるかが課題」だと話し、党として取り組んでいく考えを表明。栃木県連つながる本部長でもある松井県議は、「地域の課題をつなげていく。すぐに変えられるものと時間がかかるものがあるが、声を届けないと伝わらない。これからも声を聴かせてほしい」と話しました。

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