立憲民主党は3月30日、「インボイス制度廃止法案」(正式名称:所得税法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案)を衆院に提出しました。本法案は、2023年10月導入予定のインボイス制度(適格請求書等保存方式)を廃止することを規定したものです。

 インボイス制度については、特に中小・零細事業者にとってインボイスの発行・保存等にかかるコストが大きな負担になるといった問題や、免税事業者が取引過程から排除されたり、不当な値下げ圧力を受けたり、廃業を迫られたりしかねないといった懸念があることから、この間、立憲民主党としては、導入の延期を求めてきました。しかし、現下の情勢を踏まえ、党内で議論を重ねた結果、インボイス制度を導入しなくとも、現行方式の下で適正な課税ができることが明らかになったため、今回の廃止法案を提出することにしました。

 法案提出後の記者会見で、筆頭提出者の末松義規衆院議員(財務金融部会長)は、法案の概要と提出の経緯について説明した上で「そもそも政府が消費税の逆進性対策として軽減税率を導入したことでインボイス制度が必要になっているわけだが、われわれが主張しているように、軽減税率ではなく、給付付き税額控除の導入で対応すれば、そもそもインボイス制度は必要ないという点はあらためて強調したい」と述べました。

 落合貴之衆院議員(政務調査会副会長)は「課税売上高が1,000万円以下の事業者は免税事業者となるために、これまでは消費税を納めなくてもよかったが、インボイス制度が導入されると、これらの事業者も消費税を納めなければいけなくなる。彼らにとっては、消費税0%から10%へと一気に税負担が増えることになり、これはある意味でフリーランスいじめでもある。賃金を上げて所得を上げることを目指す岸田政権の『新しい資本主義』とも矛盾している」と述べました。

 道下大樹衆院議員(税制調査会事務局長代理)は「中小・零細事業者に加えて、シルバー人材センターで活動している高齢者の方にも大きな影響を与えるものになっている。何としても1日も早く審議をして、この法案を成立させたい」と述べました。

 最後にあらためて末松議員から「インボイス制度の導入により、非常に多くの方々が影響を受けることになるが、まだその危険性が十分に周知されていない。この廃止法案を提出することで、その危険性をしっかり訴えていきたい」と決意が述べられました。

(要綱)所得税法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案.pdf

(法案)所得税法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案.pdf

(新旧)所得税法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案.pdf

「インボイス制度廃止法案」経費試算の考え方.pdf

「インボイス制度廃止法案」Q&A.pdf

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法案提出後に記者会見に臨んだ、道下大樹、落合貴之、末松義規、伴野豊、櫻井周、藤岡隆雄各議員 (左から)