参院本会議で5月11日、内閣提出法案「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案」の採決が行われ賛成多数で可決、成立しました。採決に先立ち会派を代表して石川大我議員が法案の問題点を指摘しつつ賛成の立場から討論を行いました。

 冒頭、石川議員はロシアによるウクライナ侵略で、プーチン大統領があらためて侵略を正当化する発言を行ったことについて「言語道断であり、一刻も早く、戦闘の停止を強く求めたい」と述べました。

 また、LGBT当事者としてチェチェン共和国でLGBTに対する弾圧が強められていることや、ウクライナのLGBT兵士が「ロシアが勝てば闇」と雑誌のインタビューに答えていることなどを挙げ、ロシア、ウクライナ両国のLGBT当事者に心を寄せたいと語り、日本政府に対し、「ウクライナから避難民として日本を目指すLGBTの皆さんにも最大限の配慮と支援」を求めました。

20220511_122001.JPG

 本法案について石川議員は、先の衆院選挙の公約で重要・先端技術産業の強化・保護、サプライチェーンの強靭化等を進めることを掲げており、経済安全保障については推進の立場だとした上で、(1)有識者会議立ち上げから法案提出まで3カ月と短く、重要法案でありながら関係者や国民への影響について十分考慮した制度設計ができていたか(2)基幹インフラ役務の安定的な供給の確保について、事業者が規制に対応して強靱な体制を構築・運用できるよう事業者側の予見可能性を可能な限り高め、積極的な支援を惜しまないことが重要である(3)先端的な重要技術の開発支援について、近年は民生技術の軍事利用が進んできており、軍事利用に抵抗感を持つ人々に充分な配慮が必要であり、どのような内容の研究を行うか具体的な方針を示す必要がある――などを指摘しました。