泉健太代表は5月13日、国会内で定例の記者会見を行いました。今日の内閣委員会で岸田総理に直接質疑したマスクの着用、児童手当の所得制限、知床の遊覧船事故、こども家庭庁設置法案等のほか(1)細田衆院議長の発言(2)沖縄返還50周年――について触れました。また、5月20日にオードリータン台湾デジタル担当大臣とオンラインで対談することを紹介しました。
泉代表は今日の岸田総理への質疑を振り返り、「マスクの着用についても答弁がはっきりせず、(総理が表明している)いわゆる所得の倍増や予算の倍増も結局は『倍増』を具体的に考えているわけではないことが明確になった」と述べました。泉代表は岸田総理が答弁書を読むことに終始していたと指摘し、児童手当の所得制限については「岸田総理としての言葉がない状態」で、玉城デニー沖縄県知事が渡した建議書について「(総理は)読んでいない気がする」と振り返りました。そうした状況に対して、5月15日の沖縄返還50周年式典の際には総理に建議書を踏まえたあいさつをしてほしいと依頼したことを説明しました。
知床での遊覧船事故をめぐっては、昨年に事業者が起こした事故の業務改善報告書を今日国土交通省が開示すると岸田総理が泉代表に答弁したことに触れ、「当初はもう少し時間がかかるという話であったが、質問通告を通じて国交省が作業を急いでくれた」と述べました。泉代表は「一つひとつ情報公開をし、生命を保護するための取り組みは一刻を争うので国交省には迅速に対応してほしい」と求めました。
国会議員の給料を「100万円しかもらっていない」、国会議員の定数を「増やしてもばちは当たらない」などと発言した細田衆院議長について、「由々しきことだ」と泉代表は表明。「これ以上議会や国民を混乱させることないよう慎んでほしい」と述べました。
子ども家庭庁設置法案の採決については、立憲民主党は政府提出法案に反対、議員立法には賛成したと報告。子どもコミッショナーの制度が入っていないこと、義務教育の所管が子ども家庭庁に一元化されないこと等を反対の理由として説明しました。
5月15日に沖縄返還50周年を迎えるにあたって、「まだまだ県民所得が全国に比べて7割といったことも含めて、沖縄によりいっそう自立していただけるような沖縄振興の支援をしていくべきだ。引き続き基地問題含めて、立憲としては沖縄が平和で豊かな島であるように最大限の努力をしたい」と力を込めました。
侮辱罪の法定刑を引き上げるいわゆる侮辱罪厳罰化法案について、どのように捉えているかを記者団から問われると、「引き続き立憲民主党としては、委員会の中で政治家に対してやじを飛ばしたら逮捕されることが果たして正しいのかという観点から質疑を続けている」と述べました。そのうえで、「政治家に対して物を申した人が罰せられるということではなく、例えばインターネット上で侮辱があった時に、その被害者を救済する文脈であるべきだ」と考えを示しました。