小川淳也幹事長は4月15日、国会内で記者会見を開き(1)政労会見(2)消費税議論――等について発言しました。
岸本周平和歌山県知事の逝去について小川幹事長は冒頭で哀悼の意を表しました。
昨日、政労会見が行われたことについて小川幹事長は「将来不安がある中、中小企業の賃上げの波及など裾野が広くなければ意味がない。そのことについて(連合と政府が)議論したことは多とする」と述べました。連合が「選択的夫婦別姓問題など、政府に対して言うべきことを言い、『すがすがしく戦いましょう』と言い置かれて帰ってきた。当方の立場から悪影響はない」と発言しました。
米国の追加関税について、「赤沢大臣が訪米する。石破総理が『国難』というなら、政府に全力の取り組みをお願いしたい」「野田代表がヤング氏と面談した。総理経験者、議員外交を重視する立場から」「政府を検証していく」と述べました。
消費税について小川幹事長は「ある意味、意見が割れて当然なくらい非常に重要なテーマ。この際、大いに闊達に議論をしてほしい」「必ず意見の背景に理がある。背景があり理由がある。異なる意見をリスペクトしてほしい」と述べました。
参議院議員選挙について小川幹事長は「参院選1人区で他の野党との候補者の一本化を望ましいと確信している。まずは野党全体で改選過半数、願わくば全体過半数を目指している」と述べました。
小川淳也幹事長記者会見
2025年4月15日(火)10時30分~11時02分
発行/立憲民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtube.com/live/cI-3cRmJNJo
■冒頭発言
■質疑
- 消費税に関する議論について
- 国民民主党との関係について(1)
- 参院通常選挙に向けた取組について(1)
- 東京都議の離党届提出について
- アーミテージ元米国国務副長官の逝去について
- 「世論調査の結果」「記者会見での発信」について
- 政労会見について
- 国民民主党との関係について(2)
- 参院通常選挙に向けた取組について(2)
■冒頭発言
○岸本和歌山県知事逝去の報に接して
【幹事長】
おはようございます。
岸本和歌山県知事ご逝去の一報に接しました。
かつて民主党政権で様々な苦心をご一緒した同志であり、その後、党が分かれたり、いろいろはございましたが、深く哀悼の意を表し、心からお悔やみを申し上げたいと思います。
また、関連して知事選の対応が出てくると思いますが、これらについては追って党内でよく議論したいと思います。
○政労会見の開催を受けて
【幹事長】
昨日、16年ぶりの政労会見が行われました。
現在の経済状況、将来不安の中ですから、中小企業への賃上げの波及等(の議論)が政労間で行われたことを多としたいと思います。
○米国の関税政策への対応について
【幹事長】
これに関連して。あすから赤澤担当大臣が訪米されるということですから、まさに総理のおっしゃる国難ということだとすれば、政府を挙げて全力の取組をお願いし、また、野田代表は昨日、アメリカ大使館のヤング氏とお目にかかりました。総理経験者として、そして、議員外交を重視している野党第1党として、こうした動きを、政府の動きを時にサポート、時に厳しく検証をさせていただきたいと思っております。
○「14年連続減少」人口推計の発表を受けて
【幹事長】
最後に。私はこれは大きな関心事なのですが、日本(人)の人口減が89万人という報道もございました。もうそろそろ1億2000万人を切るわけでございまして、かなりこれは構造的に人口減や高齢化の問題に本格的に向き合って取っ組み合わないと、とてもではありませんが、この国、この社会の持続可能性は回復できない。そのことも所感として申し上げたいと思います。
以下、ご関心事項は内々伝わってきていますので、ご質問等に応じて私なりの考えを述べたいと思います。
■質疑
○消費税に関する議論について
【朝日新聞】
消費税に関係して伺いたい。きょう午後に党内で第2回の政調の会議が開かれる。現状としては、減税を求める声と、そうではない声と、党内は大きく二分されている状況だが、この党内議論に期待することと、執行部としてどうこの意見を収れんさせていくか、お考えをお願いしたい。
【幹事長】
昨日も役員会の中ですら様々議論がございました。それぐらい、意見がある意味割れて当然なぐらい非常に重要なテーマであり、様々な見方があるという受け止めです。
この際、大いに闊達にご議論をいただきたいと思っているのですが、例えば私が役員会の場で役員にお願いしたことを一つご紹介すると、意見が異なったときに、その異なる意見に対してリスペクトしてほしいと。つまり、必ずその意見の背景には一定の理があるんですね。必ず背景があり、理由がある。これをお互いどうリスペクトしながら大いに闊達に議論できるかが勝負だと。私としてはそういう認識です。
【朝日新聞】
関連して伺いたい。最高顧問の枝野幸男さんが週末の講演の中で、いわゆる減税派を念頭に、減税ポピュリズムに走るならば別の党へというような発言をされた。党幹部からもこうした発言が出ていることはどう受け止めているか。
【幹事長】
まず、枝野さんはこの党の創業者です。そして、現在も最高顧問でいらっしゃる。同時に、昨今の、これは消費税に限らずですが、ややもすれば安易なポピュリズムに流れがちな政治風土に対して大きな危惧を抱いておられる。このことは大変共感し、敬意を持ってお聞きしているところです。特に創業者のおっしゃることは極めて真摯に、そして謙虚に、現執行部としても受け止めなければならないと思っています。
ただ、申し上げたように、この議論は今の経済状況や国民生活に深く関わる極めて重要な議論ですから、互いに敬意を持ちながら、相手の主張、異なる意見にいかに懐深く互いに耳を傾けられるかが、この党の懐の深さ、幅の広さを体現することにつながりますので、その点については最高顧問にも一定ご理解をいただきたいと私としても思っておりますし、同時に、別の党とか新党とか、そういう議論にはならない。そういう議論ではない。それが私の認識です。
【朝日新聞】
今、懐深くという話もあった。幹事長は民主党にも所属したと思うが、民主党政権下でも消費税をめぐり分裂という結果になった。今、幹事長という立場になり、当時をどう振り返っていて、逆に、執行部になった身として、同じように消費税をめぐりこういう状況になっている中で反省をどう生かすべきか。お考えをお願いしたい。
【幹事長】
当時、駆け出しで、政権の一員で、それから、党税制調査会の役員の末席におりました。もう身もだえし、身が裂けるような思いで当時悶絶したことを今でも鮮明に記憶しています。
おそらく野田代表にも野田代表なりの、当時の、自負しておられる側面と、自ら反省を時に口にされる。それはこの間、特に去年の代表選を通してお支えをしながらお聞きしていましたが、代表にもおそらく自負される側面と反省される面があると思うのですね。
当時、私は本当に駆け出しの立場から党内の情勢を見ていましたが、当時の反省を含めて、とにかく大事なことは、党執行部が党内の声に極めて真摯に謙虚に耳を傾けるということ。これが一番大事で、それに勝るとも劣らずというか、実はそれよりもっと大事なのは、その先にある国民の声ですよね。有権者の願い。各議員の声の背景にあるべき、有権者の思い、国民の願い。これに党執行部がいかに真摯に謙虚に耳を傾け、そこに寄り添えるのかということが、当時を振り返ってなお最大の反省点であり、教訓とすべきことだという考えを持っています。
【産経新聞】
消費税に関連して。先ほども質問に出た、枝野最高顧問の減税ポピュリズムに走りたいならば別の党へという発言について伺いたい。先ほど幹事長は党内で消費税に関しては闊達な議論をすべきだとおっしゃったが、この発言は異論を許さない発言とも取ることができる。こうした発言をした枝野氏に対して、党として何らか対応はお考えか。
【幹事長】
そういうふうに取られかねない、あるいは取られることは、おそらく枝野最高顧問にとっても不本意ではないかと。つまり、この党は多様性とか寛容性を旨として結党されたはずですので、そういうふうに取られるとすれば枝野最高顧問にとっても必ずしも本意ではないのではないかと想像しておりますので、後輩として。
それから、私自身の現在の職責を踏まえても、既に役員室と最高顧問とのコミュニケーションは努力をしているところでございますが、私自身も折を見て、かわいがっていただいた後輩ですし、育てていただいた後輩ですし、ご指導いただいた後輩ですので、誠意を尽くしたい。努力を重ねたい。そう思っております。
○国民民主党との関係について(1)
【産経新聞】
別件で、国民民主党との関係について伺いたい。小川幹事長は今月3日に、国民民主党との関係について、願わくは再合併・再合流をして一つの党名で戦える環境をつくるのが最も望ましいと思っているとご発言されたが、改めて国民民主党との関係についてはどのような関係が望ましいとお考えか伺いたい。
【幹事長】
源流を一にし、今も、いわゆる連合に象徴される、連合さんも今、中小企業や非正規雇用の労働基本権をどうするかという大きな課題を抱えているわけですが、とはいえ、働く労働者の側に立った価値観でもって政治を動かしたいという共通の目標を掲げる両党だという認識でございます。
どこまでどうかというのは、折々いろいろとハードルはありますが、極力、可能な限り足並みをそろえて、今の自民党政権、これだけ傷んで、これだけ制度疲労を起こしている自民党政権に代わる受け皿を望んでいる国民は相当数いますから、そこに貢献するのが本来あるべき姿だろうと思っています。
それから、念のため。先週も申し上げましたが、時に玉木代表、時に榛葉幹事長と、表で互いの主張を戦わせざるを得ないことがございます。表で互いの主張を戦わせざるを得ないときこそ、しっかり膝詰めで、顔を合わせて、水面下でコミュニケーションを取るということに励むのが私自身のポリシー、方針でございまして、特に玉木代表とは香川での様々な取組、榛葉幹事長とはその他もろもろ、水面下でいろいろとコミュニケーションを取るように努力しているということは、念のため、ちょっとこの場で強調させていただきたいと思っています。
最後に。もし仮に私の頭の中がお花畑であれば、本当に立派な花を咲かせて、立派な実を、果実をならせて、そして、その果実を本当に国民の多くの皆様の口に入れるぐらい、本気で本物のすごみのあるお花畑を目指したいと思っています。
○参院通常選挙に向けた取組について(1)
【NHK】
夏の参議院選挙の関連で伺いたい。夏の参議院選挙に向けて、立憲民主党として定員が1人の1人区でほかの野党と候補者の一本化をどのように図っていくお考えか。最新の調整状況をお願いしたい。
【幹事長】
大変日が落ちてきたという認識です。1月、2月、もっと言えば昨年の暮れから、いろいろな話、話題がありながら今日に至りました。いよいよ大型連休を前にし、かねてから申し上げているように、大型連休明けには事実上の選挙戦がスタートするぐらい(の構え)でなければ出遅れるという緊張感を持って、この局面に臨んでおります。
ちょっとどこの党と具体的に、そんな幾つもないのですが、申し上げることは控えたいと思いますが、内々に様々コミュニケーションを取っており、徐々に日が落ちてきているということを前提に、かねてから代表も1人区は一本化が望ましいと公言され、私自身も強い信念でそう確信をしており、そして、各党の候補者が、まだ空白区はありますが、ほぼほぼ出そろいつつあるという状況の中で、いよいよ煮詰まった最終の協議なり調整に臨みたい。そう思っているところです。
ちょっとこれ以上具体的なことを言える段階には、ごめんなさい、ありません。
【NHK】
更問いで。今週17日に連合のほうで立憲民主党と国民民主党の基本政策の合意が発表される見通しだが、それを踏まえ、国民民主党との選挙協力、これをどういうふうに進めていきたいか伺いたい。
【幹事長】
1人区の一本化。そして、複数区では互いに切磋琢磨しつつも、総体としてウイン・ウイン。これが持つべき方向性、あるべき理念であります。
ただ、現状、皆様にも伝わっていると思いますが、国民民主党さんの調整への意欲が決して高いとは言えない状況の中で、これは共通の支持団体である連合、あるいは連合の地方組織、そうしたところの意向や努力、お力もおかりしながら、私どもとしてはあくまで調整に向けて努力をしたい。その一念につきます。
【毎日新聞】
参院選に関連して。立憲民主党は参院選で目標議席というのは掲げられていたか。
【幹事長】
現状、野党全体で、まずは改選過半数。そして、願わくは全体過半数を取る、いただく、押さえるということを目標に掲げております。
【毎日新聞】
参院選と、先ほどから話題になっている消費税のことで関連して伺いたい。夏の参院選に立憲の公認で出馬予定の方が、地元で掲げているポスターに食料品消費税ゼロという文言を入れていたり、そういった内容ののぼりを掲げて街頭活動をしているのが確認されているが、そういった事実を幹事長として把握されているかと、党内の議論が佳境の中で、そういった文言を掲げて街頭に立たれることはどうお考えになるか。
【幹事長】
これは私も代表も、日々折々各地域へ出向いて、様々な地方組織の行事、そして国政・地方選の候補者の応援弁士を務めており、よく遭遇する光景です。したがって、全国の国政・地方選の候補者がそういう思いを持っているんだということは一次情報として直接インプットしているところです。
現状、これについては党内に様々議論があり、これから大いに闊達に、互いに敬意を払いながら合意形成に努めるわけですから、今の段階において各候補が各それぞれの政治信条・政策信条において自らの主張を唱えるということに何ら問題はありません。
○東京都議の離党届提出について
【毎日新聞】
最後に、都議会についてお聞きしたい。現役都議の須山たかしさんが先日ご自身のXに、3月末で立憲民主党に離党届を出したと投稿した。重要な位置づけとされている都議選を前に現役都議が離党されてしまうのはなかなかなダメージかと思うが、この離党の経緯について、どのように把握されているかと、離党ということになってしまったことの受け止めを伺いたい。
【幹事長】
毎週、各地域の地方議会、様々な事情で党籍を離れたいという報告は受けており、役員会で確認しているところです。その一環、その一つだと思いますが、都連幹事長から何か、もし(あれば)。
【手塚幹事長代行(東京都連幹事長)】
須山都議に関しては、選挙区が八王子。地元24区総支部内の自治体議員との折り合いがかねてから悪く、東京都連としては、現職であっても地元から公認・推薦等を上申させるというルールは特にありませんが、そういう状況の中で都連でヒアリングをさせていただいていて、現職で1次公認も2次公認も出ていなかった状況の中で、先般行った3次公認、ここで決着を図るつもりでありましたが、ご本人のほうから、これ以上迷惑をかけるわけにいかないし、市議団との関係修復が難しいということで、離党届が有田芳生総支部長の元に提出をされたというふうに聞いています。
ただ、都議会議員選挙の前ですから、ご本人の対応いかんによっては、それを受理できない。よくあると思いますが、離党届を出して、違う政党から公認をもらうようなことがあったときにはやはり裏切り行為というふうに受け止めざるを得ませんので、そうなったときにはもう少し厳しい受け止めをさせていただかなければいけない。今ちょうどその中間地点にあるというふうに受け止めていただければと思います。
【毎日新聞】
何かそれを踏まえて幹事長のほうからあるか。
【幹事長】
今の都連幹事長のご報告のとおりだということであれば、少し状況を見極めて、党として対応を判断したいと思います。
○アーミテージ元米国国務副長官の逝去について
【時事通信】
アメリカの国務副長官を務めたアーミテージ氏が亡くなった。対日政策等に影響力を持った人物で、日本とも非常に関わりの深い方だが、死去に対する所感があれば一言お願いしたい。
【幹事長】
一時期の日米関係並びに国際社会において非常に大きな役割を果たされた方だと自覚をしております。
ちょっとごめんなさい、私の記憶が必ずしも定かではないのですが、当時、民主党・民進党時代、前原さんと訪米したときに、もしかしたら直接お目にかかっている可能性があって、ちょっと記憶が、もう何年も前のことなので定かにはっきり申し上げられないのですが、非常に見識のある重厚な方だという印象を受けた記憶が、ちょっと直接記憶か間接記憶かあれなのですが、ございます。
いずれにしても、非常に大きな功績のある方ということで、敬意を表し、哀悼の意を表し、ご冥福を祈りたいと思います。
○「世論調査の結果」「記者会見での発信」について
【フリーランス】
世論調査について伺いたい。NHKが細かいものを出しているが、政党支持率が年代別・男女別に出ている。これを見ると、国民民主党は非常に若い層の支持が高いが、立憲民主党は一般的な支持率よりも若手がかなり低く出ている。数字には一喜一憂されないということだと思うが、傾向としてはこれが現実ではないかと思う。先ほど野党として次の参院選とかの意気込みを語られたが、それだけではなく、やはり党としての議席も獲得していかなくてはいけないという幹事長としての役割があると思うが、この傾向について、どういうふうにお感じになっているか。
【幹事長】
よく過去のかねてからの様々な調査でも言われてきたことであり、実は今、我が党として独自に大規模に調査も行っておりまして、要するに、自分で思っている姿と、世の中から思われている姿。あるいは、自分たちがこうすべきだと思っていることと、世の中がこうしてほしいと思っていること。この間に認識のギャップ、乖離がありますと政党として致命的なことになりかねないので、その点は非常にアンテナを高くして感度を上げ、党内の様々な議論や政策発信、また、社会に対する訴求に全力を挙げたいと思っております。 今ご指摘の点は重々認識しているところであります。
【フリーランス】
関連で伺いたい。発信というところも重視されていると思うが、今、ユーチューブの同時配信を見ると、同じく10時半から国民民主党の玉木さんの会見が行われており、玉木さんの同接は大体5000以上、6000近いが、幹事長のほうは同接が今見たところ111名ということで、非常に差がある。こういうところは、若手というか、そういうところへのアピールで及ばないのではないかと思っているが、そもそも同じ時間にぶつけること自体がちょっと間違いではないかと思う。この辺りはいかがか。
【幹事長】
まず、111名の方に深く感謝を申し上げたいと思います。
現在の玉木さんの発信力、プレゼンスの高さ、これはもう本当に大いに敬意を表するところでございまして、これはちょっと同郷の同志であるとか何とかということとは無関係に、非常にリスペクトしているところです。
もちろん、これに匹敵といいますか、追いかけるといいますか、努力・奮闘しなければいけないのですが、それぞれ持ち味といいますか、得意・不得意といいますか、そういうことがあるのもまた、生身の人間である以上、偽らざる事実でもございまして、自らの力不足を痛感しているところです。
会見の時間設定については、かえってもしかしたらこれは野党クラブ所属の記者団の皆様には場合によってはご迷惑かなと思うこともなきにしもあらずでした。ただ、常任幹事会が午後行われるときはその報告という形で午後にしているのですが、そうでない日にも午後にしますと、そうは言っても、テキストに起こしたり、場合によっては放送枠、場合によっては配信枠等に、様々調理していただく際の時間的な制約を考えますと、どうしても、常任幹事会がない以上、午前中に設定させていただくほうがベターだろうという総合判断です。全く同時刻をどうするかというのは、ちょっと工夫の余地があるのかもしれません。
○政労会見について
【共同通信】
冒頭発言あった政労会見について伺いたい。自民党は運動方針の中で連合などとの交流を深めるといったことを目指している。政労会見開催の背景に、やはり与党として労働団体との距離感を近づけたいという思惑があるように感じる。こういった点を踏まえた上で、昨日の政労会見についての評価を伺いたい。
【幹事長】
客観的事実として、政労が、中小企業、そして、おそらくこれには非正規雇用の方々も含むと思いますが、今行われている春闘のいわゆる大企業・正社員を中心とした比較的いい傾向の回答が裾野広く広がらなければこれは意味がないわけで、そのことを議論されたことについては多としたい。これはもう客観的事実として考えています。
一方、例えば芳野会長が自民党大会に(足を)運ばれたときにも、少し政治的な影響については率直に心配も抱えていました。しかし、夫婦別姓問題を含めて、言うべきことを言い、与党に対して厳然と伝えるべきことを伝えた上で、末尾に「清々しく戦いましょう」と言い置かれて帰ってこられたわけで、全体として、そういう政治的な悪影響といいますか、当方の立場からする政治的な悪影響については、そうさほど心配する状況にないと。総合的には、全体としては、そう評価なり判断をしています。
○国民民主党との関係について(2)
【共同通信】
もう一点。先ほど国民民主党との再合併・再合流というところの発言についての質問に対して、お花畑という言葉をおっしゃっていた。たぶん、これは国民民主党の幹部の方のご発言を念頭に置かれて。
【幹事長】
たぶんではなくて、絶対そうだよね。それ以外ないから。
【共同通信】
ありがとうございます。率直に、あの発言はどのように感じられたか。
【幹事長】
やはり榛葉さんは、榛葉さんの会見も人気なんでしょう、おそらく同時接続者が多いとかね。昔からそういう方なんですよ。いや、今ね、来週もあるのだけれども、JRの関係の議員連盟の会長・事務局長、会長が榛葉さん、事務局長が小川さん、一緒に来週は久々に公の場で並べるなと思って楽しみにしているのですが、非常にやはりわかりやすく、そして、大衆の心をつかむ弁舌に優れた方です。これは昔から、今に限らずね。
それで、(榛葉氏は)先輩なので、あらゆることを、おっしゃることを(自分は)全部受け止めているのですが、あえて、苦言ではないかな、「苦言」兼「ご助言」、「苦言」足す「助言」割る2ぐらいで申し上げると、個人攻撃にならないようには気をつけられたほうがいいかなとは思います。以前、当方にとっても蓮舫さんの出馬問題というのは非常に難しい課題の一つなのですが、帰ってくる何とかとおっしゃったかな。3分しか戦えないと。ウルトラマンはそうだけれども、これは蓮舫さんに対しては失礼だなと思ったので、私は公にきちんと苦言を呈しました。自らの発信でですね。
非常にいいところを突かれた、うまい表現をされるのですが、常々。個人攻撃にならないようにされたほうが公党の幹事長としては望ましいのではないかという意見は持っています。
○参院通常選挙に向けた取組について(2)
【フリーランス】
参院選兵庫選挙区、泉房穂さんが出馬表明されたが、立民としては推薦ということで結論は出たのか。
【幹事長】
いえ、まだ様々対応を検討していると聞いています。
【フリーランス】
それは国民民主党が独自候補を出すということで、国民民主党と足並みをそろえたほうがいいという判断と、泉さんを応援しようという判断と、拮抗しているということか。
【幹事長】
国民民主党の対応はこの際関係ありません。
当方として、泉さんとの関連性とか距離感とか、様々なことを、お互いにとってどの辺が一番いいのかということを総合判断しようとしている、検討しようとしているところです。
【フリーランス】
泉さんは参院選に向け本格始動し街頭演説を始められたが、その中で、食料品の消費税ゼロと市長時代の歳出削減をセットで訴えている。この政策についてはどう評価されているか。
【幹事長】
先ほどのご質問にも絡みますが、現状、国政の候補、地方選の候補が、独自の政治信条・政策信条に基づいて自らの主張を展開されることに何ら問題はありません。
【フリーランス】
党内の議論はどこまで進んでいるのか、食料品消費税ゼロに関して。参院選の公約になる可能性が徐々に高まっているという理解でよろしいか。
【幹事長】
価値判断、評価は避けますが、先週最初の全体会合をやり、今週も、きょうかな、2回目の全体会合をやり、これからいよいよ闊達に、大詰めを迎えていくという認識です。
【フリーランス】
連合と自民党との関係だが、4月4日に麻生元総理・自民党最高顧問が西村康稔さんの国政報告会に行き、参院選の現職の加田参議院議員の支援要請をすると同時に、連合と一番パイプが太いのは自民党だと、賃上げも自民党と連合の二人三脚で実現したと、だから参院選では加田さんをよろしくという趣旨の、参院選の事前運動と取られても仕方がない発言をしていたが、自民党と連合が一番パイプが太いという麻生さんの発言についてはどう受け止めるか。
【幹事長】
いろいろおっしゃるのは自由ですが、それを真に受け止められる方がどのぐらいいるのか。ほとんどいないのではないかという受け止めです。
【フリーランス】
国政報告会、ここには組合員の方もいらっしゃるだろうけれども連合と一番近いのは立民とかではなく自民党だとおっしゃって、差別化しながら選挙の事前運動に等しいことをやったということだが、この発言は問題とは思われないか。
【幹事長】
政治家がご自身なりの政治判断をおっしゃることにとやかく言うつもりはありませんが、どの程度真に受けられるだろうかということは、ご本人の政治的評価に直結している問題ですので、それ以上私からとやかく言うつもりはありません。
【司会(中谷幹事長特別補佐)】
ありがとうございます。それでは、もう時間も長くなってまいりましたので、この辺りで幹事長記者会見は終了させていただきたいと思います。皆様ご参集いただきまして誠にありがとうございました。
【幹事長】
ありがとうございました。
(以上)