泉健太代表は5月27日国会内で記者会見を開き、(1)2022年度補正予算審議(2)物価高と戦うキャンペーンの実施(3)大臣・副大臣の有罪判決(4)新人候補宅に異臭液体(5)外国人観光客の入国再開――等について発言しました。

 泉代表は、2022年度補正予算審議について、「補正予算は中身が足りない不十分なもの。特に物価高への対策がまったくないと繰り返し質問している」とコメント。同日の大串博志衆院議員の質疑で取り上げた、北海道・知床沖観光船事故における、国土交通省による運航会社へのチェック体制については、「昨年6月の特別監査、10月の抜き打ち検査も、当事者は留守にしていており、その後留守にしていた当事者と会うこともなく、次の検査を行わなかったという意味で、3度に渡って是正の機会を逃したと言える」と指摘。政府側は答弁の中で「事業者の意識欠如を確認できなかった」「国土交通省として責任を果たすことができなかった」と、事実上責任を認めたとして、「あらためてわれわれとして、国交省の責任を問うていかないといけない。国交省は明確にこのことを関係者にも伝えるべき」だと述べました。

 また、原油高・円安などにより物価高騰が進み、多くの国民の生活を圧迫している中、政府の対策は極めて遅く、不十分なものにとどまっているとして、党として「物価高と戦う」全国キャンペーンを実施すると報告。参院選挙に向けて「生活安全保障」を掲げ、「物価高と戦う」「教育の無償化」「着実な安全保障」を3本柱と位置付けている中、今回特に「物価高」について、全国各地で何が値上がりしているのかを事業者、一般消費者問わずシールを貼ってもらう形でのアンケート調査や、街頭演説や青空対話集会で意見交換をしていきたいと述べました。

 また、大手鶏卵会社から現金500万円の賄賂を受け取った罪に問われていた吉川元農林水産に対し東京地裁が26日、懲役2年6カ月、執行猶予4年の有罪判決が言い渡されたことに言及し、「安倍政権の時の大臣、副大臣で立件されて1審で有罪になったのは5人になり大変驚いている」と発言。カジノ汚職の秋元司元内閣府副大臣、2019年の広島選挙区での巨額買収の河合克行元法務大臣、地元選挙区でカニやメロンを配った菅原一秀元経済産業大臣、コロナ融資の違法な仲介をした遠山清彦と名前を挙げ、「体質の異常さ。大臣や副大臣の要職にある人物がモラルを失い、そして裏でさまざまな、金にまつわる違法行為を行っていた。5人とも有罪ということで、非常に大きな闇を感じる。こうしたことを変えるため、政権に緊張感を持たせていくことも含めて野党が頑張らないといけない」と述べました。

 7月の参院選挙山口選挙区に立憲民主党公認で立候補予定の新人・秋山賢治さんの自宅の玄関付近に26日、異臭のする液体がまかれた事件については、「チャレンジをする政治に対してプレッシャーをかけようという意図を感じる。政治活動が妨害されることはあってはならない」と問題視。党としてそのことを明確に示し、今後調査し、報告を受けていきたいと述べました。

 岸田総理が26日、新型コロナの水際対策で止めていた外国人観光客の入国を来月10日から再開する考えを表明したことについては、「インバウンドはわが国にとって外貨獲得の手段である」との認識を示した上で、受け入れの再開に当たっては、政府として科学、エビデンスに基づき、どのような水際対策が必要なのかをもう1回きちんと考えていただきたいと要望。世界の中でどのような変異株が発生し、その変異株の感染力が強いかどうか、そういった情報収集をより活発に行い、観光業界向け、観光客向け、国民向けに分かりやすいルールの説明を求めていきたいと述べました。

 女性記者などへのセクハラ疑惑を週刊誌に報じられた細田衆議院議長が、「通常国会閉会後、訴訟も視野に入れて検討したい」と発言したことには、議院運営委員会での説明を求めているとして、「早期に国民に対して説明をすべき」だと求めました。