衆院予算委員会で6月1日、「ウクライナ問題等内外の諸課題」に関する集中審議が行われ、立憲民主党の2番手として質問に立った藤岡隆雄議員は、(1)建設工事受注動態統計不正問題(2)知床遊覧船事故――について取り上げました。

(1)建設工事受注動態統計不正問題

 建設工事受注動態統計をめぐっては、不正に関与したとして懲戒処分を受けた同省幹部が、不正の影響を検証し是正する検討会議の事務局に起用されていたことが明らかになっています。藤岡議員は、自ら立ち上げを指示した会議でありながら、斉藤大臣が同職員の参画を報道で知ったと発言していることを問題視。統計の信頼回復に重大な懸念を及ぼすものであり、この起用を適切だと考えるのかと岸田総理に迫りました。岸田総理は、過去の経緯を把握している人間を作業に参画させたいという趣旨だとして、「作業に参画したことと、結論が曲げられることは別次元の話。実態を把握した職員が作業に協力し、専門員が判断を行う。独立した検討会議の有り様としておかしなことではない」と強弁。藤岡議員は、「身内に甘い答弁。問題でおかしいと声を上げ続けた職員もいるなか、なぜ不正で処分を受けた人が参画するのか。身内に甘い対応をしていて、信頼回復につながるとは思えない」と断じました。

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(2)知床遊覧事故

 藤岡議員は、昨年の二度の事故を受けて、国交省が特別監査や改善指導をしっかりしていれば事故は防げたのではないかと指摘。今ある事故対策検討委員会は、将来に向けた改善防止を検討するものであり、事故に関する検証としては不十分だと述べ、事故検証のための第三者委員会を立ち上げるべきだと求めました。岸田総理は、「恒常的な組織として、独立行政委員会である運輸安全委員会でしっかりと事故原因の究明等は行う。第三者的な立場から重要な取り組みだ」と答弁。藤岡議員は、「甘い対応だ。検証してもらいたいのは、国交省の監査や指導等がしっかり機能していたのかどうか。それが事故の原因の1つとして検証してもらいたいからこそ、第三者委員会を新たに立ち上げてもらいたい。人の命を守るため、二度と起こさないために、その元となる火は何なのか。事故検証をやるべきだ」と強く訴えました。

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