泉健太代表は8月19日、定例の記者会見を国会内で開き、(1)臨時国会召集要求(2)新型コロナ第7波(3)旧統一教会問題――等について発言しました。
泉代表は冒頭、日本維新の会を除く衆院の野党6党派(立憲民主、国民民主、共産、れいわ新選組、社民、有志の会)、参院の7党派(立憲民主、国民民主、共産、れいわ新選組、社民、碧水会、沖縄の風)は18日、憲法53条に基づく臨時国会召集の要求書を衆参両院の議長に提出したと報告。物価高や新型コロナ第7波、各地で相次ぐ大雨被害に加え、内閣改造後も大臣はじめ政務三役と旧統一教会との関係が次々と明らかになっている中、旧統一教会や、安倍元総理の国葬など課題が山積しているとして、国会での議論が必要だと強調しました。維新の党が共同での提出を見送ったことには、「国会で議論する必要があると言うのが野党の姿だと思うが、そういった姿勢がないのは極めて残念だ」と述べました。
関連して、第2次岸田内閣発足当初「統一教会隠蔽内閣」と自らが称していたことに触れ、「『統一教会内閣』と言ってもいいくらいに、統一教会に依存してきた議員たちによる内閣だ」と断じました。
政府が国会開会に消極的ではないかとの問いには、「国会軽視であり、国民が選んだ、国民の代表者である国会議員を軽視するということであり、国民を軽視しているということである」と、その姿勢を批判しました。
新型コロナ対策をめぐっては、岸田総理が自民党総裁選で訴えた「健康危機管理庁」がまったく進んでいないことに、「早急に議論すべきだ」と指摘。第7波の感染拡大で医療崩壊に陥っている医療の現場や、全国の知事会からも上がっている、「2類相当」としている新型コロナの感染症法上の位置づけの見直しや、感染者の全数把握の見直しを行い、できる限り負担を軽減させていくべきだと求めました。
旧統一教会問題をめぐっては、名称が変更された経緯など、国対ヒアリングにおいて野党が求めている資料を提出しないと政府の対応を批判。また、自民党の萩生田政調会長が6月18日、東京都選挙区の生稲晃子候補予定者(当時)と一緒に旧統一教会関連団体の施設を訪れていた件については、「萩生田氏は都連会長であり、まさに組織的に動いて、組織的に連れて行ったということではないか。自民党として組織的に関わっていたことをいまだに認めようとしていないが、茂木幹事長も含めて自民党は組織的に統一教会から応援を受けていた。そこの関係について国民の皆さまから答えを出すように求められている。それを国会を開かずに、やり過ごそうとしているのが今の岸田内閣だと思う」と述べました。
安倍元総理の国葬問題については、「今の岸田内閣の独断による国葬の実施には反対という立場だ」とあらためて表明。岸田総理が、国葬の根拠を、国の儀式に関する事務を内閣府の所掌とする「内閣府設置法」に求めていることには、「根拠がないと政府が言っているに等しい。根拠が定まっていないからこそ、設置法に頼るしかないということではないか」との見方を示しました。「そういった意味では、吉田茂元総理の国葬以降、内閣葬が定着してきた経緯を踏まえるのが妥当。多額の費用を政府が全額負担するのもおかしい」「吉田茂元総理の国葬の際には、政府は各省庁で弔旗の掲揚、黙とう、そして当日の午後は公務に支障がない範囲内で、職員が勤務しないことを認めるなどを閣議了解した。学校や会社などにも哀悼の意を示すよう協力を要請した。そして、各省庁にはこと細かく通知をして、職員が弔意表明にふさわしくない行動をしないよう配慮すること、また、国葬議員会は『それぞれの場所で、1分間の黙とうをされることを期待します』と国民に呼び掛けた。こういうさまざまな形での国民に対する、押し付けはなくしていくべきだと思う」などと提起。安倍元総理の死去に対してはすでに多くの国民が弔意を示しているとも述べ、国葬儀という形だからといって、あらためて教育機関や一般国民に何かを求める必要はないとの考えを示しました。