泉健太代表は9月17日福井県を訪れ、8月5日の記録的な豪雨で甚大な被害を受けた南越前町で河川・農業被害、住宅被害の現場を視察。災害概要について、福井県の櫻本宏福副知事、明田(あけた)大吾危機対策監、岩倉光弘南越前町長から説明を聞くとともに、地元の方々から被害状況などについて話を聞きました。
視察後に記者団の取材に応じた泉代表は、「水害あるいは台風被害等が全国各地で相次いでいる。8月は、(平均の)1カ月分の雨量の2.3倍だったと言い、これまでの想定を上回る雨量による災害をどう防ぎ、どう復旧復興の制度をどう作っていくかは、従来の考え方では足らないと思っている。現地現場を見て話を聞き、今後全国でも想定し得る、そうした事態に対応した救済制度を作っていかなければいけない」と、今回の視察の趣旨を説明。被災現場を視察したことで「あらためて被害の大きさ、自然の破壊力の大きさを実感した。線状降水帯によって今まで想定されなかった量の雨が降ることで、これまでの治水ではもたないことも実感した」とコメントしました。政府に対し、早急に激甚災害指定をすること、治山・治水対策、インフラの復旧への国の支援を求めていく考えを明示。コメ農家との懇談では、農業収入保険制度により今年度分の補償は出るが、来年、再来年は、再度コメが作れる状況にないにもかかわらず保険が切れてしまう問題が上がったことにも触れ、「農水省とも調整をして救済策を講じられないか考えていきたい。激甚災害指定を可及的速やかに行い、住宅再建やインフラの再構築にも補助率のかさ上げができるように求めていきたい」と述べました。
南越前町で起きた土砂崩れや浸水の影響で、列車の運休や道路の通行止めが相次いだことを受け、「どんな状態にあったとしても、北陸自動車道は基幹道路として不通にさせない、不通を長期化させないことが大事」だと指摘。今回、土砂流入が発生したことで北陸道が115時間にもわたって通行止めになっていたとして、「高速道路会社に対しても、起きてから対応するのではなく起きないように万全を期す、先行の工事などを訴えていきたい」「県内を完全に分断してしまう事例を、一つのきっかけとして全国の点検を行い、弱いところから予算を付け、未然に解決をしていく取り組みを求めていきたい」と述べました。
同日、平壌宣言から20年を迎えるにあたり、「政府の取り組みへの評価、立憲民主党として今後どう取り組んでいくか」を問われた泉代表は、「立憲民主党としては、拉致問題の全面解決に向けて協力できることを全力で行っていきたい。わが党にも拉致問題対策本部があるので、本部、国会での論戦の中で協力をしていきたい。今日、一部報道でも、本来北朝鮮に拉致をされた方の一時帰国が可能な状況にあったのではないかとの報道もあった。あらためてそうしたことを検証したり、今もなお北朝鮮で生活をされて帰国がかなわない方がいるのであれば、一人でも日本に帰って来てもらえる環境を作ることが大事だ。あらゆる協力をしていきたい」と述べました。