岡田幹事長は10月23日、遊説先の札幌市内で記者団の取材に応じました。

 政府が21日に閣議決定した、いわゆる1票の格差を是正するため、衆議院の小選挙区を「10増10減」するなど、過去最多となる140選挙区の区割りの変更を盛り込んだ公職選挙法の改正案について、立憲民主党としての考えを問われると、「10増10減はもう既に決まっていた話。われわれも1票の価値を2倍以内に抑えることは必要だと主張してきた。そういう意味で10増10減を実現するのは当然だ。自民党がいろいろもめたこと自身がおかしいと思う。早く国会で成立させていくべきだ」と指摘。大都市と地方の格差はもっと広がっていくのではないかとの指摘が一部あることには、「当然あるが、最高裁は1票の価値を非常に重視していて、これは憲法上の要請だと言っている。その範囲の中で考えていかなければいけない問題。もし、2倍を超えるような案に変えてしまったら、最高裁からは違憲判決が出る可能性が高いと思う」と述べました。

 旧統一教会の問題では、自民党の議員の中では政策協定を結ぶ署名をしたのは一人しかいない状況であることに、全体像としてはまだいるのではないかという声もあることへの受け止めを問われました。岡田幹事長は、「証拠ははっきり出ていないので、私の口から申し上げることはできないが、常識的に考えて、かなり働きかけをしたのではないかという推測はできる」とコメント。「大事なのは党としてきちんと調査すること、それをせずに放っておくのは許されない。これは重要なことで、協定書を結ぶということが、選挙の応援とセットになってる。自民党は選挙の応援をしてもらった人は限られているが、もっと広範にそういうことがあったかも知れない。加えて、協定書を結ぶということは政策的に拘束されるわけであり、自民党政策、政府の政策をねじ曲げたかもしれない。そそういう重大な問題だという危機感を持って茂木幹事長は対応すべきだ」と求めました。

 具体的な調査方法については、「聞くしかない。私たちも今、念のための再調査中。きちんと幹事長が責任をもって事実を確認することだ」と述べました。

 旧統一教会問題での被害者救済のための与野党での法案協議については、「与党の方に具体的な法案がないので、私たちが作ったものをたたき台にして議論するしかないと思っている。そうでないとこの国会での成立に間に合わない。ただ、私たちは私たちの提案を100が正しい、ベストだと言うつもりはないので、いろいろ提案を与党や政府からいただきながら、より良いものを作っていきたい。大事なことはこの国会に間に合わせること」だと強調しました。