衆院予算委員会で11月25日、2022年度補正予算案に関する基本的質疑で立憲民主党の3番手として質問に立った大西健介衆院議員が(1)赤木さん損害賠償訴訟、(2)補正予算案、(3)秋葉大臣の疑惑―――等について質問しました。

(1)赤木さん損害賠償訴訟
 学校法人森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さんの妻雅子さんが、改ざん当時に同省理財局長だった佐川宣寿氏に損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は、妻雅子さん側の請求を棄却したと報道されたことに関連して大西議員は、岸田総理が総裁選の時に「この件は明らかにすべき」と述べていたことを指摘し、見解を求めました。

 岸田総理は「裁判の過程を通じて、関係者に説明責任を尽くすように指示は出し続けてきた。赤木さんのご冥福をお祈りする」と述べるにとどめました。

 昨年、12月に国は認諾、すべて認めるとして裁判を終わらせ事実を明らかにすることができなかった等について、大西議員は、「命が奪われることはあってはならない。裁判という手段で断たれたが、引き続き真実を明らかにすることが必要」と述べました。

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(2)補正予算案
 政府の補正予算案について、大西議員は、「巨額の財政支出は物価高を招く」との指摘について、岸田総理の見解を求めました。

 岸田総理は、「今回の大規模な財政出動は、受給ギャップに大きな予算を投入するという認識」と説明し、「1.2%押し下げる効果があると信じている」と述べました。

 大西議員は、1.2%がガソリン、ガスなどに限定されており、「その他がどうなるのかいくら問うても、政府から具体的な数字の回答がない」と指摘しました。結果的に「大判振る舞いのツケを払うのは国民」であり、中長期的には「国民の負担増か社会保障の切り下げで帳尻をあわせるつもりか」と政府の姿勢をただしました。

 岸田総理「日本の財政が国際社会、あるいはマーケットにおいて信頼を失うことがないようにかじ取りを行う。まずは経済あっての財政だと、経済政策を優先している」と説明しました。

(3)秋葉大臣の疑惑
 週刊誌で報道されている秋葉復興大臣の疑惑について、運動員買収に当たるのではないかと大西議員が指摘しました。秋葉大臣は、「法令の範囲内、法的な義務はない」と答え、詳細な資料の提出を拒みました。理事会で協議することになりました。

 また、秋葉大臣の次男が選挙期間中にたすきをかけて運動していたことについて、大西議員が公職選挙法違反だと指摘しました。

 秋葉大臣は、「選管から指摘はなかった。当局が判断する」こととして、法違反ではないと述べました。

 秋葉大臣が、「タスキをつけていたのは、他には一人もいない、次男もすぐにはずした」と断言したことから、大西議員は、「もし、他に出てきたら責任をとることになる」と確認しました。そして、岸田総理に対して、これまで更迭の決断が遅れた反省にたって、今日の答弁も踏まえた素早い決断を求めました。岸田総理は「丁寧に説明責任を果たしていくことが重要」だけ述べました。

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