岡田克也幹事長は1月17日、国会内の記者会見を行い、(1)常任幹事会の報告(2)ハラスメント事案への対応(3)通常国会への対応――等について発言しました。
(1)常任幹事会の報告
岡田幹事長は、2月19日に党大会を開催し、同日に全代議員対象のハラスメント研修を行うこと、今井瑠々氏の行為は重大な反党行為と認められるものであり離党届は受理せずに除籍処分にすることが常任幹事会で承認され、この処分は党規約第48条第5項但書及び倫理規則第5条第1項但書の規定に基づいて行うものであり、処分を行った後に倫理委員会に提起することになることを述べました。
(2)ハラスメント事案への対応
横浜市議会議員大野トモイさんからのハラスメント申立案件について、ハラスメント対策委員会から審議結果と勧告があり、これを受けて、幹事長として党規約上の措置として中谷一馬衆院議員に対して、「幹事長による注意(規約第48条3-1)」を講じることが報告されました。
ハラスメント対策委員会の審議結果と勧告は以下の通り説明がありました。
1点は、2021年7月 、大野氏が所属する神奈川県第7区総支部長である 中谷一馬衆議院議員が、妊娠9カ月であつた大野氏に対し、横浜市長選挙での選挙活動を強要したとの大野氏の申立について、大野氏と中谷氏との直接のやりとりから判断するに、中谷氏が意図的に選挙活動を強要したとまでは認められない。問題となつている選挙応援の分担表を作成したのも、中谷氏ではなく事務方であって、中谷氏が積極的に主導したものとは言えず、しかも中谷氏の指示により短期間で撤回している。結論として、中谷氏の直接の行為として、ハラスメントがあつたと認定するものではない。
しかしながら、中谷氏については、大野氏が総支部関係者の行為に関してハラスメントと受け止めた点があるという事実に真摯に向き合い、総支部全体の監督責任をあらためて自覚し、丁寧な支部運営に努めるよう指導すべきであると考える。
2点目、2022年 4月 22日 、神奈川県第7区総支部が、妊娠出産から間もない大野氏について、「活動量が足りない」として、公認申請を神奈川県連に上申しないことを決定したことはハラスメントに該当するとの大野氏の申立について、妊娠出産による活動量不足を理由にした公認見送りではないかという点については、一連のプロセスにおいて、総支部幹事長や選対委員長が随時、「妊娠出産期間については、公認の判断の材料から除く」という趣旨の説明を総支部関係者や大野氏本人に対し行っており、妊娠出産による活動量不足は公認の有無の決定に際し考慮しないという認識は総支部関係者の間で共有されていたとみられる。こうした経緯を踏まえると、大野氏の公認申請を上申しないことを決定した理由の中に、妊娠出産による活動量不足が含まれていたと認めることはできず、マタニティハラスメントには当たらないと考える。
次に、一連のプロセス、とりわけ総支部長である中谷氏による公認に関する最終決定に先立ち、総支部常任幹事会において多数決を行ったことなどが乱暴であるとの大野氏の主張については、総支部長が公認決定までにどのようなプロセスを経るかは決められておらず、この手続きは、総支部の意思決定のあり方として適正な範囲内である。また、そもそも、公認に当たってはさまざまな観点から人物評価が行われることも当然である。結論として、 一連のプロセスをパワーハラスメントと認定することは困難であると考える。
しかしながら、公認に関する決定は、候補者にとつて極めて重要であり、そのプロセスや理由について、十分に説明責任を果たすことが求められることから、中谷氏は総支部長として、可能な限りその努力を重ねるべきであったと考える。
中谷氏については、 総支部長として、より公平公正な総支部運営を行うよう指導すべきであると考える。
(3)通常国会への対応
開会を控える通常国会について、「増税内閣対野党」になると述べ、「議会としての役割が問われている。しっかりと国会の中で議論していく」と意気込みを語りました。