東京都知事選挙(7月7日投開票)終盤となる7月3日、蓮舫候補は京王線・調布駅前で街頭演説を行い、1000人を超える聴衆を前に都政への思いを熱く訴えました。街頭演説には、立憲民主党の逢坂誠二代表代行、馬淵澄夫衆院議員、塩村あやか参院議員が応援に駆けつけました。司会進行は、地元の山花郁夫東京22区総支部長が務めました。

 蓮舫候補は、2期8年の小池都政は自民党的発想だと批判した上で、アプローチを変えるだけで飛躍的に変えることができると表明。その一例として少子化問題で、東京都が独自のマッチングアプリ開発を含め婚活支援促進事業に24年度は約3億円計上していることを取り上げ、「結婚をさせる政策をつくれば子どもが増えるという発想があまりにも違う。もっと多様性があって、結婚する選択、結婚しない判断、パートナーと暮らすという選択、選択的夫婦別姓が実現するまで婚姻届を出さないという男女カップル、1人で子どもを育てるという決断、あるいはおひとりさまになるという選択。どんな人生の選択をしても、全ての生き方を尊重し、支えることをトップが行政の基本に据えなければ、東京は豊かになれない」と述べました。 

 子育て支援に関しては、小池知事の政策を一定評価し、継続、発展させていきたいとした上で、非正規雇用で働く若者が増えるなか、こうした若者を応援するアプローチが必要だと主張。「若者を支援して手取りが増えたら、諦めていた結婚、諦めていた子ども、諦めていた自分の人生の選択を手にすることができるだけではない。収入が増えれば、税収が増える。社会保険料の担い手が増える。それは、介護、医療、社会保障制度の持続可能性につながる。分断ではなくて、世代を超えた循環型の東京を、私は創っていきたい。若者を支援することから高齢者の安心につなげられる。そういう政策を中長期的に、少子化対策としてやらせてほしい」と力を込めました。

 逢坂代表代行は、自身が自治体の長を務めた経験からも、説明責任を果たさない人物は都知事失格だと指弾。現知事がさまざまな政策決定や自身に不都合な問題について、都民への説明や、議会での野党議員の質問に対する答弁を蔑ろにしていることに、「説明することは長たる人の大きな1つの役割。こんな理不尽なことでいいのか。もっとよい東京にするために蓮舫都知事を誕生させよう。一人でも多く、周りの人たちへの支援の輪を拡げてほしい」と呼びかけました。

 馬淵衆院議員は、小池都知事の公約「7つのゼロ」について、「実行しているものは何一つないのが都政の現状。民主党政権時代に大臣を務め、何が課題で、どのような現実的な対応が必要かを経験し、周知している蓮舫さんだからこそ、大東京のトップとして統治能力を発揮してくれる。真の改革を進めてもらうことで都政がグレートリセットされ、新しい時代を迎えることができる。蓮舫さんを都知事に押し上げてほしい」などと訴えました。

 塩村議員は、悪質なホストクラブの問題について、歌舞伎町のみならず全国に波及していることにも触れ、東京都は相談窓口を設置したが、特に必要なのは手を指しのべる、アウトリーチ支援だと強調。「問題がでてきたらすぐに対応するのが蓮舫さん。東京をもっといい街にするために蓮舫都知事誕生のため力を貸してほしい」と訴えました。

 なお、東京都知事選挙に合わせ、8選挙区で東京都議会議員補欠選挙も行われています。立憲民主党は、品川区選挙区・菅原ちいね、足立区選挙区・銀川ゆい子、南多摩(多摩市・稲城市)・岩永ひさかを擁立し、全員の当選を目指しています。