党災害・緊急事態局の渡辺創事務局長(衆院議員)は8月8日、記録的な大雨で甚大な被害を受けた山形県酒田市を訪問しました。一連の日程には、山形県連の石黒覚山形県議と武田恵子酒田市議も参加しました。

■副市長から被害状況をヒアリング

 まず酒田市役所で安川智之副市長らと面談し、被害状況について説明を受けました。

 記録的大雨から2週間が経過しましたが、酒田市内では現在も6か所の避難所で90名ほどが避難を余儀なくされています。また、在宅避難を続ける方もおり二次被害への懸念が続いています。

 酒田市内や全県的な被害状況を確認したのち、渡辺事務局長が農業被害について聞きました。酒田市内の田畑1万1,000ha弱のうち5,168haで浸水や土砂流入の被害が出ているとのことです。石黒県議は農家の皆さんから寄せられている切実な訴えを共有し、制度の狭間で救済が難しいケースについても課題を確認しました。

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■特産の「刈屋梨」にも大きな被害

 同市刈屋地区で梨の栽培が始まったのは100年以上前。今回、荒瀬川が氾濫し2メートルを超える濁流に複数の梨園がのみ込まれました。渡辺事務局長、石黒県議、武田市議は、流木や泥が残る梨園を訪れ、農家の方に話を聞きました。袋掛けされた梨をもぎ取ると、中から砂が流れ落ちてきました。重機を使用しての片付けもボランティアの受け入れも進んでいるとは言い難い状況です。復旧・復興に向けた支援への期待をとつとつと語る農家の方に、一行は市・県・国、それぞれの持ち場で現場の声を踏まえて対応することを説明しました。

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■2階まで土砂が流入

 続いて一行は、一時孤立集落となった酒田市大沢地区に入りました。大量の土砂が流れ込み、家屋の2階まで土砂で埋もれてしまった北青沢で、片付けをしていた男性に話を聞くことができました。高齢の母親は一人暮らしで足が悪いため避難所まで行くことができず、2階に留まりました。翌26日に自衛隊により救助され無事ですが、住み慣れた我が家に戻れていません。離れたところに暮らす男性は「この実家をどうするか決められないが、まずは片付けたい」と、硬い表情で語ってくれました。

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 国道344号線を戻る道中、護岸損傷や法面崩落などの現場に下り立ちながら被害状況を把握しました。

 政府は今回の記録的大雨による災害を「激甚災害」に指定しました。渡辺事務局長は「災害対策や復興支援に与野党の立場はないので、フォローアップできることについて一生懸命取り組みたい」と話し、山形県連との連携も改めて確認しました。

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