立憲民主党は9月11日、党代表選(9月23日投開票)に立候補している枝野幸男、泉健太、吉田はるみ、野田佳彦各候補がそろって、能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市、七尾市の被災地を訪れ、視察をするとともに、被害に遭われた方たちと意見交換を行いました。今回の視察は、地元石川3区の近藤和也衆院議員が先導し、代表選管羽田次郎参院議員が同行しました。
立憲民主党は災害対策を党の重要政策として掲げており、これまでに、被災地の復旧・復興、生活支援の強化などを求めて、5回にわたり政府に対して申し入れをしています。また、今回の地震で被災し倒壊した建物の解体が進んでおらず、生活環境へ影響や建物のさらなる倒壊による2次災害の危険性等もあることから、6月14日に「公費解体促進法案」を提出しています。
■珠洲市
正院地区の仮設住宅に避難している方から話を伺いました。その中で仮設住宅について、「まず狭いことが大きな問題。住宅の構造上からか、エアコンの効きが良くない」と話す一方で、「仮設住宅に入っていると、支援物資や情報が良く入る」と述べました。しかし、やはり長く住むところではないとして、「早く出られるに越したことはない」との心情を伺いました。
珠洲市内の自宅に被害を受けた方にも話を聞きました。「今回の地震で被害が出たが、行政からは準半壊と判断された。しかし準半壊では公費解体の費用も出してもらえない上に、仮設住宅に入ることもできない。ここを離れずに生活していきたいのに」と、切実な思いを聞きました。
■七尾市
七尾市の和倉温泉では、護岸の崩れた和倉港の視察、和倉温泉まちづくり協議会の方たちと意見交換を行いました。その中では、「護岸が崩れ、直すにしても漁業に影響が出るのではという声が漁業者から上がっている」「被害を受けたホテルなどの解体再建には3年ぐらいかかる。雇用調整助成金が10月末には終了すると言われているが、期間の延長をしてほしい」との声がありました。意見交換会には七尾市の茶谷義隆市長も参加しました。
視察終了後、共同で報道陣に対応した候補者は、今日の視察の感想と復旧・復興対策の重要性について以下のように答えました。
枝野幸男候補 厳しい条件の中で復旧・復興が求められている。また、同じ能登と言っても、地域によって課題が違う。住宅の被災状況の認定基準であるとか、地域の状況に合わせて柔軟な対応を政治の力で進めていかなければならない。
泉健太候補 能登の復興に、まだまだ多くの国民の皆さんが関心を持っている。引き続き支援をしていかなくてはならない状況だ。特に雇用がまだ回復できていない。雇用調整助成金の期間の延長を政府に対して申し入れをしていきたい。
吉田はるみ候補 この1月1日に大変な思いをされた皆さんだが、それでも能登で生きたいと思っている。雇調金や住宅のこともそうだが、この地で生きて生活をしていく基盤を自己責任にしない。私たち政治の側がしっかりと支えていきたい。
野田佳彦候補 東日本大震災時に、グループ補助金、二重ローンの問題などいろいろな制度の創設に関わったが、その運用は、その時々の災害の対応にきちっと対応できるように修正しなければいけないということがよく分かった。政治としてしっかり受け止める。