【衆院法務委】選択的夫婦別姓法案「今国会で成立を」立憲案を審議
衆院法務委員会で6月4日、選択的夫婦別姓をめぐり立憲民主、維新、国民民主の野党3党が提出した法案の実質的な審議が始まり、立憲民主党から鎌田さゆり、篠田奈保子、柴田勝之各議員が質問に立ちました。
柴田議員は、立憲民主党が提出した選択的夫婦別姓法案について、子の姓は結婚の時に決めるとした理由を問いました。提出者の黒岩宇洋衆院議員は「兄弟姉妹の氏が異なる可能性がでてくることについて懸念や不安を抱く方が一定以上いると承知している」「その不安や懸念を取り除く観点から、婚姻時に決めるとして、兄弟姉妹の氏が同じになる案とした」「より幅広い方たちからの理解を得やすいのではないかと考えた」と趣旨を説明しました。
柴田議員は、戸籍制度との関係について質問しました。黒岩議員は、立憲民主党が想定している戸籍の在り方として(1)別氏夫婦及び子についても同一の戸籍とする(2)別氏夫婦の戸籍については婚姻の際に子が称すべき氏として定めた氏を称する者を筆頭者とする等により「戸籍がばらばらになる、個人単位の戸籍になるとか戸籍制度が壊れるという懸念は当たらない」と述べました。 柴田議員は、立憲民主党案と国民民主党案について「どちらの案も結婚のときに子の姓と戸籍筆頭者を決めるという点では同じ、それを子の姓を決めるというのか、戸籍筆頭者を決めるというのかの違いでしかない」と指摘しました。黒岩議員は「実質的に同じ内容」と述べました。 柴田議員は、維新案がいつでも何回でも通称を変えられる点について、問題ないのかと問いました。黒岩議員は「いつでも何回でも通称が変えられると、社会的混乱を招くおそれがある」と懸念を述べました。 質問の最後に柴田議員は、立憲民主党案について「選択的夫婦別姓は、夫婦同姓を望む人に別姓を強制するものではない。旧姓を通称として使いたい方は使うこともできます。戸籍制度を壊すこともありません」と指摘し「是非ともこの国会で成立させていただきたい」と訴えました。