立憲民主党山梨県連は29日、甲府市で県連設立大会を開催し、党本部を代表して泉健太政務調査会長が出席し、街頭演説に参加しました。

 県連大会では冒頭、旧立憲民主党県連代表の宮沢由佳参院議員、旧国民民主党県連代表の望月利樹山梨県議会議員があいさつした後、県連規約、役員体制に加え、衆院総支部1区総支部長に中島克仁衆院議員、2区総支部長に市来伴子さんが就任することを承認しました。

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 新たに県連代表に就任した小沢雅仁参院議員は、「山梨県連は47都道府県連中44番目で、現職国会議員がいる県連としては一番最後に発足することになったが、十分時間をかけて、熟議に熟議を重ねた結果、すばらしい結成のスタートを切ることができたと思う」と報告しました。新たな地方議員の仲間を迎えることができたことを紹介し「この後、さらに広げ、多くの仲間の皆さんが新しい県連に加わるように、一層の呼びかけをお願いしたい。衆院選に向けて、1区も2区も相乗効果や波及効果と呼ばれるような取り組みをおこなっていきたい。仲間の皆さんと力を合わせて必ずや総合力で勝り、勝利する決意で取り組んでいく」とあいさつしました。

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 泉政調会長は、この度の県連の設立は、充実した丁寧な運びでの立ち上げだったと関係者の尽力に敬意を表しました。続いて、「中島衆院議員、宮沢、小沢両参院議員に共通するのは、真の意味での地方創生を訴えていることだと思う。そこには自治体議員や県民の皆さんとの強いつながりがあるからこそ、真の意味の地方創生が訴えられると思う。自民党政権の地方創生は、残念ながら口だけだったのではないか。新型コロナ感染拡大で、かろうじて東京都の人口は転入より転出が上回り気味になっているものの、安倍政権から菅政権になった約8年で東京一極集中や都市部集中はまったく変わって来なかったし、地方への本社移転等はほとんど進んで来なかった」と指摘しました。そのうえで、小沢県連代表は郵便のユニバーサルサービスの維持、中島衆院議員は医療の民主化に取り組んでいることを紹介し、党として地方を強くするために取り組んで行く考えを改めて表明しました。
 新型コロナ感染症について「今まで私たちは検査をもっと充実させなければいけいないと言ってきたのに、それをしない自民党政権。医療支援しなければいけないと言ってきたのに、今もその支援が遅れている自民党政権。これを本当に変革しなければならない。生活する者、地方に視線を当てて、我々が政権を目指してまいりたい」と決意を述べました。

 次に、連合山梨、社会民主党、日本共産党、市民連合やまなしより来賓としてのあいさつをいただきました。

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 続いて、輿石東元参院副議長が登壇し、「今日、会場に来たら県連の街宣車がとまっていて、看板に『信頼される政治』と書かれていた。国民が求めていることはまさにそれだ。泉政調会長が代表質問に立つということで、『すべては子どもたちの笑顔のために政治も経済も教育もあるのだろう。次の時代を背負う子どもたちのためにどういう社会を残していくのか』だと電話をさせてもらった。政治家は立ち位置を明確にして、ぶれない、逃げない、嘘をつかない政治をおこなうべきだ。私が政権の座3年3カ月を経験して学んだことは、まず自公政権とはどこが違うのかという立ち位置に立って、ぶれることなく、逃げることなく国民のために全力を尽くしていくこと。それ以外に政権政権交代はあり得ないと思っている。小沢県連代表のもとで、今度こそ心合わせができるかどうかが鍵を握っている。私も皆さんと一緒に戦っていく」とあいさつしました。

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■記者会見
 結成大会終了後、記者会見がおこなわれ、小沢県連代表が新県連結成までの経緯、県連として総支部長を決め、衆院選挙の公認内定を党本部に申請していくことを説明しました。

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■街頭演説会
 その後、甲府駅前で街頭演説会が開催されました。泉政調会長は「本日、山梨県連が党内で44番目ということだが、中島衆院議員、宮沢参院議員、市来2区総支部長をはじめ所属議員、そして連合、各野党の皆さまにも会場にお集まりいただいて発足した。立ち上げは遅くても、一致結束して発足したので、これから加速度的に山梨では風が吹くと思う」と期待を表明しました。
 新型コロナウイルス感染症対策について「われわれは繰り返し、医療、介護、保育、幼児教育などのエッセンシャルワーカ―の人たちが自己負担なく検査を受けられるようにすべきだと言ってきた。そうすることによって陽性患者を早く発見するとともに、未然にクラスターを防ぐことができる。しかし、安倍政権でも菅政権がやってきたのは、咳が出る、熱が出る、具合が悪くなってから初めて保健所に連絡してください、それ以外は受け付けません、という対応をとってきた。こういうことをやっているから無症状の方々、軽症の方々が分からずに活動することによって後々クラスターの発生になってしまっている」と危機感を示しました。雇用調整助成金の特例措置、休業支援金の延長について「せめて年度末の3月まで延長してくれるかと思ったら、中途半端に2月までだ。今の政権与党は物事を決めきれない。すべてが中途半端、国民を迷わせ、戸惑わせ、混乱させるような政策展開になっている」と批判し、「立憲民主党は国民の皆さまにとって大事なことを訴えていく」と力を込めました。
 続けて、立憲民主党は、地域の成長を真剣に考えていく政党でありたいと表明し、「経済に強いのは政権与党、自民党だけだと思われる方も多いかもしれない。しかし、自民党のやり方は大企業だけが、中央の方で、本社のある東京で大きく稼いでGDPだけは膨らんでいるけれど、私たちの生活は良くなっていない、そういう社会を作り上げただけだ。私たちは、地域で暮らす皆さまの生活環境を改善する、消費を高める政策を展開したい。これからは本当に地方の時代だ」と述べました。地域の暮らしを改善し、経済を活性化するために、(1)再生エネルギーへの転換の環境整備、支援をおこない、エネルギーの地産地消を目指す(2)社会保障を1つの産業としてとらえ、医療、介護、保育、幼児教育等の現場で働く方々の待遇を改善する(3)どこに住んでいても同じ通信環境の恩恵を受けられるようにし、テレワーク、オンライン教育・医療等に対応するためにも家庭の通信環境を整備する――ことに対し、積極的に投資していくと説明しました。

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 県連代表代行に就任した宮沢参院議員は、「新しい仲間の皆さん、平和を愛する皆さん、大人として未来の子どもたちに責任を持つ皆さん、私たちは大きな固まりになって新しいスタートを切る」と報告しました。次期衆院選で1区、2区の勝利を目指して全力で頑張って行きたいと訴え「そのためには今日ここにお越しの皆さんの力と笑顔が必要。明るい未来に向けて、ともに頑張りましょう」と呼びかけました。

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 1区総支部長の中島衆院議員は「この3年間、さまざまなことがあった。私は無所属という立場でこの日のために微力ではあったが、努力してきて、9月に新立憲民主党が結成され、本日県連が設立された」と報告し、尽力された方たちへの謝辞を述べました。
 新型コロナウイルス感染症について「感染拡大が止まらない。冬になればウイルス感染症が拡大することはしやすい状況になると分かっていた。にもかかわらず、菅総理のこだわりかどうか知らないがGoToキャンペーン。この拡大を招いた要因は、菅政権の不作為だ。もちろん経済対策も必要だが、(政府分科会会長の)尾身先生が言っている重要な局面で、最後のチャンスだとしていると2、3週間前から言っているにもかかわらず、GoToキャンペーンをやめない。国がやめないんだから大丈夫だという誤ったメッセージを出している」と批判し、「大事な局面なので、皆さんのご理解と協力が必要。どうか皆さんのさらなる感染症対策をお願いしたい」と呼びかけました。
 そして、「私が目指す社会像は、奪い合えば足らない社会から、分け合えば余る社会への転換だ。今回の感染症対策で『マスクが足りない』と言われたが、あるところにはあった。皆が奪い合えば足らない社会、個人の責任にする菅政権。政治の役割は『皆さん安心してください。私たちは必ず皆さんのために与えるものを用意します』と言うこと。分け合えば余る社会、これをわれわれ立憲民主党はあらゆる分野で成し遂げていく」と訴えました。

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 市来伴子2区総支部長は、「次の衆院選挙で今の政治を変える2つのこと訴えたい。1つ目はコロナ禍の命と暮らしを守ること。働く場を失ったり、収入が減って生活ができなくて困っていらっしゃる方が沢山いる。そういう方々の生活、命は今の政権に見えているだろうか。このコロナ禍で明らかになったのは、現政権は私たち一人ひとりの命、暮らしを本当には考えていないと思う。菅政権が自助、共助を強調するのに対し、私たちは支え合いと共生、一人ひとりが支え合っていく、社会全体で支え合っていく、国が責任をもって支え合っていくと主張している」と述べいました。
 「2つ目は安倍政権での桜を見る会、森友・加計問題、菅政権にまで引き継がれた偽装、隠ぺい、ごまかし、癒着。菅政権は規制改革を訴えているが、身内の規制改革はやらない。利権だけは守っていくという政治がまかり通っているのではないか。本当の意味で公平で公正な社会システムをつくっていく。しがらみや利権にとらわれた古い政治から脱却していく。その力強い意志がいま政治に求められている。誰もが平等で安心して暮らせる社会をつくっていきたい」と訴えました。

 このほか、小沢雅仁県連代表、飯島修県連副代表、古屋雅夫県連副代表があいさつし、望月利樹県連幹事長が司会をつとめました。