COVID-19 (新型コロナウイルス)の全国的な拡大などを受け、衆院内閣委員会で13日、閉会中審査がおこなわれ、立憲民主党から後藤祐一議員が質疑に立ちました。後藤議員は、外出自粛を午後8時以降に限って求めた菅義偉総理の発言の実質的な訂正を西村大臣から引き出すとともに、営業自粛に応じない飲食店等の施設名の公表方針の見直しについても、政府から前向きな答弁を引き出しました。
冒頭、後藤議員は菅総理が1月7日の記者会見の中で、緊急事態宣言対象地域における外出自粛について、午後8時以降の外出自粛を求めると誤って発言したことを取り上げました。こうした総理発言を受けて一部自治体のHPでも、同様の誤った内容が告知されていることを指摘し、総理発言の訂正を求めました。これに対し西村康稔・新型コロナウイルス感染症対策担当大臣は、総理発言の趣旨は、「特に8時以降の、マスクなしの飲酒のリスクを強調したということ」であったと釈明。政府が求める外出自粛は、あくまで昼間も含めたものであると説明しました。後藤議員は「今日、7府県にさらに緊急事態宣言が出されるタイミングで総理が記者会見を行うのであれば、総理自身の言葉で改めてきちんとしたメッセージを出すべきではないか」と、さらに質しました。
営業自粛に応じない飲食店等の施設名の公表方針についても、現行法では「(施設名等を)公表しなければならない」(インフルエンザ特措法第45条4項)としていることについて、施設名を公表することにより逆に客が集まってしまうケースが前回の宣言下では見られたと後藤議員は指摘。法律の文言を「公表することができる」とした方がよいのではないかと提案しました。これに対し西村担当大臣は「悩ましい問題」としながらも、「『公表することができる』といった規定に改める方向で改正を検討したい」と答弁し、前向きな方向で改正を検討することを約束しました。
また後藤議員は、現在、新型コロナウイルス検査の件数が急増しており、以前は翌日に検査結果が出ていたものが、「今では2、3日かかるようになってきている」と、検査機関が逼迫していることを訴え、これに対する政府の支援を要請しました。
この他、後藤議員は、(1)より多くの地域を緊急事態宣言の対象とすることについて、政府内で議論はなされていたのか(2)休業要請の対象となる施設の総数と、要請に応じているか否かについての確認方法(3)休業要請に伴う補償に関し、対象となる事業者の範囲とその判定基準(4)休業要請対象施設に対する立ち入り検査等、政府・与野党連絡会議での要求事項について、特措法改正案に含まれるかの確認(5)外出自粛要請について、営業など屋外での仕事に従事する人々に対するガイドラインの作成――等について取り上げました。