1日午後、衆院内閣員会と厚生労働委員会の連合審査会で新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案が審議されました。後藤祐一議員は、午前の審議に引き続き、再度質問に立ちました。

■自民党議員らによる、緊急事態宣言下の銀座クラブ訪問問題

 冒頭、後藤議員は、複数の自民党議員らが緊急事態宣言の最中に、東京・銀座のクラブを訪れた問題について触れました。後藤議員は、すでに問題が報じられていた松本純自民党前国対委員長代理らに加え、大塚高司衆院議運委員会理事、田野瀬太道文部科学副大臣らも同席していたと、この日新たに報じられたことについて、政府に事実関係の確認を求めました。しかし坂井学官房副長官らは「現在、官邸で事実を確認している」として明確な答弁を避けました。

■感染症法の過料の運用

 続いて後藤議員は、感染症法の運用についてただしました。後藤議員は現行の感染症法の成立が、人権を蔑ろにしたハンセン氏病患者の強制収容の歴史への反省をきっかけとしていることや、改正法案の附帯決議案にも「患者の差別的取り扱いの禁止」を盛り込んでいる点などを指摘。その上で、今回新しく過料(行政法規上の義務違反に対して少額の金銭を徴収する罰則)を導入することになることについて「ぜひ慎重な運用をお願いしたい」と政府に求めました。

 これに対し田村憲久厚労大臣は、「その点はしっかり認識しながら運用していきたい」と答弁しました。

■緊急事態宣言の延長

 国立感染症研究所の脇田隆字所長に緊急事態宣言延長の見通しについてただしました。後藤議員が脇田所長が座長を務める新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの次回の開催予定を尋ねたところ、この日開かれることが判明。また今後の見通しについて脇田所長は「専門家の意見を聞いてから判断することになる。足下が改善してきているという認識は持っているが、ステージ3からステージ2に向けて着実に入っていくことを確認することが重要だ」と答弁しました。これに対し後藤議員は、前回の政府による緊急事態宣言の決定が、アドバイザリーボード会合の翌日になされたことから、「おそらく明日、何らかの方向性が政府から出される可能性が高いことが分かった」と述べました。

■厚生科学審議会感染症部会のとりまとめシナリオ

 後藤議員は「第51回厚生科学審議会感染症部会シナリオ」と題した厚労省の内部資料を提示した上で、政府の審議会の運営について疑義を提起。脇田所長が座長を務める厚生科学審議会感染症部会で感染症法等の改正案を議論した際に、審議会のメンバーから反対や修正を求める声が多数出たにもかかわらず、「賛否にかかわらず通して下さい」というシナリオに沿って進められたのではないか、とただしました。この問題提起に対し、田村厚労大臣や脇田所長らは「(審議会の中で)全体として賛否は拮抗していた」とは認めたものの、「最終的にこれでよいか尋ねても特に異論は出なかった」「全体として(法案提出を)認めて頂いた」との認識に関しては譲りませんでした。

■入院拒否に対する過料:特措法等改正案の附帯決議10

 感染症法の改正で導入される「入院拒否に対する過料」についてただしました。「今日のような医療ひっ迫状況でも過料は適用されるのか」「入院を拒むことが出来る『正当な理由』にあたる具体的なケース」「拒否理由が『正当』なものにあたるのかを誰が判断のか」「過料を払えば入院を免れることはできるのか」等について問いただしました。田村厚労大臣は「物理的に入院対応できない場合、(過料は)適用されない」「過料を支払った場合でも入院措置は免れない」などと答弁しました。

■積極的疫学調査への回答拒否に対する過料:特措法等改正案の附帯決議11

 現在のように医療がひっ迫している状況下でも、疫学調査への協力拒否に対し過料を科すのか、との問いに対し、田村厚労大臣は「疫学調査の重点化をお願いしている、介護施設等の施設や、いわゆる「夜の街」等の感染拡大リスクの高い地域等においては、医療ひっ迫の状況下でもこうした調査をお願いしており、そういったケースでは過料の対象となりうる」と答弁。これに対し後藤議員は「今、多くの保健所は業務がパンク状態。そのような時に過料の調査のようなプラスアルファの仕事は勘弁してほしいというのが多くの現場の声だ。附帯決議を重く受け止め、運用して頂きたい」と発言しました。

■まん延防止等重点措置

 新たに導入される、まん延防止等重点措置についてただしました。緊急事態宣言の一歩手前の段階で発令されるまん延防止等重点措置について、後藤議員は「西村康稔(経済再生担当)大臣は『ステージ3程度のまん延を想定している』と答弁しているが、新型コロナウイルス感染症対策分科会が示した指針では、ステージ3では、飲食店に対する休業要請は出さないとされている。問題は生じないのか」とただしました。また法案の成立までまだ間があるため、現在、緊急事態宣言下にある栃木県が緊急事態宣言からはずれた場合の扱いについても尋ねました。これに対し西村大臣は「ステージ3では、休業要請することは想定していない。運用の詳細については今後、基本的対処方針に整理して提示したい」と回答しました。また栃木県の今後の扱いについては「状況を見て、専門家の判断を仰ぎたい」と答弁するにとどまりました。

20210201内閣委・後藤祐一議員配布資料.pdf