衆院予算委員会で15日午後、新型コロナウイルス感染症対策等に関する集中審議が行われ、立憲民主党から西村智奈美議員が質問に立ちました。
 西村議員は14日に正式承認された米ファイザー社のワクチン接種開始に向けて、これまで政府による自治体への情報提供が二転三転し、現場が大変混乱していると指摘し、菅総理に国の責任において、ワクチンの接種体制を構築し、自治体と国民に丁寧に接種情報を説明するよう要請しました。

 V-SYS(新型コロナウイルスワクチン接種円滑化システム)と、新しいシステム(接種管理データベース)について、河野ワクチン担当大臣に進捗状況を確認し、田村厚生労働大臣にすでに開発を進めているV-SYSを活用すべきではなかったかと質問しました。田村大臣は接種台帳の入力に2カ月かかること、V-SYSはワクチンを供給するシステムであり個人情報を入力するのは手間取るため、新しいシステムの設計が必要になったと答弁しました。西村議員は新しいシステムに対応するために自治体にどれだけの負担がかかっているか、田村大臣に認識をただし、猛省を促しました。

 ワクチン接種の会場についての政府の方針について、昨年12月時点ではワクチンの移送はできないと説明していた厚労省が、1月29日の自治体向け説明会でワクチンを冷蔵で近隣の数10カ所の移送ができると方針転換した理由について、田村大臣にただしました。田村大臣は経緯について答えず、それぞれの自治体の提案を受け入れながら進めていると答弁しました。西村議員は接種体制を担う自治体に、状況が変わる時には、なぜ変わるのか、どうして変えないといけないのか丁寧に説明するよう要請しました。

 西村議員はこれまでワクチン接種に関する河野大臣の発言が厚生労働省等の説明と食い違い、閣内不一致であったと振り返り、「調整役の河野大臣が混乱の元だ」と菅総理に情報管理の一元化を強く求めました。

 13日深夜に福島県、宮城県等で起きた地震の影響に関連して、萩生田文部科学大臣に受験生への影響を確認し、地元教育委員会で受験生のニーズを把握するよう求めました。

_20210215 133938nishimura.jpg