枝野幸男代表は11日、参院広島選挙区再選挙の応援に訪れた広島市(安佐南区)で記者団の取材に応じました。
 主な質問の内容は以下のとおりです。

参院広島選挙区再選挙について

記者)立憲民主党として今回の再選挙の位置づけについて
枝野代表)党としてという以上に、これだけ昭和を彷彿させるような選挙違反に基づく再選挙なので、しっかりと政治とはどうあるべきかをきちんと結果で示すことが日本の民主主義にとって必要だ。そういう選挙だと思っています。

記者)街宣場所である、安佐南区緑井は河井克行元法務大臣の地元。こちらで有権者にどのように訴えたいと思ったか。
枝野代表)演説でも申し上げたが、県会議員などにお金を配って、それで票を集まるんだ、政治はそれでいいんだという姿勢を変えるために、ぜひ一人ひとりの有権者の皆さんが自分の意思と判断で勇気を持って行動していただきたいと思います。

記者)演説の場所として河井元法務大臣の地元を選んだ理由
枝野代表)政治団体「結集ひろしま」の皆さんと相談をして決めた。今回は参院の再選挙ではあるが、夫婦一体で両方が選挙違反に絡んでいて、しかも(夫の克行元衆院議員は)法務大臣の選挙違反という問題であり、その象徴的なところで訴えさせていただいた方がベターかなと思いました。

記者)広島の再選挙で野党が勝利することが今後の菅政権追及に向けてどのような意義があるか。
枝野代表)野党としてではなく、とにかく1年にわたって感染症対策について野党が言うことを聞く耳持たずに走ってきたことが第4波という状況。検査の拡大、補償をきちんとやるべきということも、野党は1年前から言ってきた。これを聞かない政治では感染症を乗り越えられない。感染症危機を乗り越えるための大事な選挙であり、その大きな目標を作っていくためには広島を含めた3つの選挙(衆院北海道2区、参院長野県選挙区補欠選挙とあわせて)で勝つことが重要だと思っています。

記者)選挙区の情勢について
枝野代表)始まったばかり。基本的には、過去の実績からすればわれわれはチャレンジャーですので、一人ひとりの県民の皆さんに勇気を持って行動していただくということを、投票日まで何とか一人でも多くの方に伝えていくことで、厳しい選挙を乗り越えていきたいと思っています。

記者)市民目線だと言われていますが、宮口さんについて一言
枝野代表)立候補をお決めいただく前から、ご自身の経験に基づいてしっかりとした見識と思いを持っている候補だと自信を持っていたが、その思いをきちんと聞いてらっしゃる方に伝わるように訴えている。これはなかなか政治家を長くやっていても、思いを伝えるのは難しい点だと思うが、そういった意味では本当にいい候補者に巡り会えたと思っています。

記者)野党の連携ができている広島の状況について
枝野代表)全国で概ね都道府県ごとに地域の事情を踏まえたさまざまな連携の枠組みがある。特に広島は「結集ひろしま」というしっかりとした枠組みを作り、実際に2年前の参院選挙で森本(真治)さんを当選に導いてくれた。そういう意味では、広島での積み重ねは他の地域でも参考にすることが多い、先行例だと評価しています。

新型コロナウイルス感染症対策について
記者)政府のまん延防止等重点措置の適用を含めて代表の考え方
枝野代表)もうすでにまん延をしているのにまん延防止等重点措置というのは、大阪のときもそうだったが、まったく危機感が足りなすぎる。すでに緊急事態であるのははっきりしている。あわせて、結局第3波のとき、2回目の緊急事態宣言のときもそうだったが、国民の皆さん、特に飲食店などに無理をお願いするばかりで、政府として何をやるのか、何を間違えたからこんなことになったのかという発信が何もない。ただただ国民にお願いをするばかりで政府が責任を放棄していることに強い憤りを感じています。

記者)緊急事態宣言を出すべきという考えか
枝野代表)大阪をはじめとする近畿圏はそもそもまん延防止等重点措置を出した時点で緊急事態宣言を出すべきだと、あの時に申し上げた。まったく遅れていて、今頃になって国が「場合によっては緊急事態宣言」だと言っているが、完全に後手に回っている。東京も同じような状況であり、出すならば緊急事態宣言だと私は思います。