小川淳也衆院議員は20日、参院広島選挙区再選挙戦の無所属の新人・宮口はるこさんの応援のため広島県入り。宮口さんを応援する市民らが企画した「小川淳也議員と、広島参院再選挙を語り合う。―小川淳也千本ノックin広島―」に参加し、今回の再選挙や国政状況の意見交換し、立憲民主党が推薦する無所属の宮口さん勝利に向けて、意気を高め合いました。
今回の企画は、小川議員がSNS上で意見交換会の開催を呼びかけに地元市民が応え実現したもの。広島県内の「女性議員を100人増やす会」メンバーである、無所属の馬庭恭子広島市議会議員は、「いつも困難に立ち向かっている姿は、私たち女性議員がいろいろなしがらみのなかで、どうやったら勝ち抜くことができるのというのと通じるところがあり、是非聞きたいと思い共催とさせていただいた」とあいさつ。地元の大井赤亥(おおい・あかい)総支部長(衆院広島第2区)、ライアン真由美総支部長(衆院広島第2区)も参加しました。
冒頭、大井総支部長が再選挙について現場の状況を報告。宮口さんは自民党公認候補と「横一線」だと報じられ、実際に街頭などでも無党派層だけでなく、これまで自民党に投票していた人も含めて宮口さんに加勢していると感じると手応えを示しました。宮口さんの人となりが分かるエピソードとして、赤ん坊などがいる場所で大音量のスピーカーを鳴らすのを避けるべく、急きょマイクでの演説から、ビラを配りや、徒歩遊説に計画を変更したことを紹介。宮口さんならではの視点でイニシアチブを取ったことに、こうした候補者の多様性が選挙活動のあり方にも変化を生むと感じたと話しました。
意見交換会で小川議員はまず、SNS上での呼びかけから企画が実現したことに、「今の時代ならでは」と、感謝と敬意を表明。自身と広島の縁にも触れた上で、広島県出身の池田勇人、宮澤喜一両元総理と、自身の地元・香川の大平正芳元総理の名前を挙げ、「瀬戸内海の両岸の両県で育んできた良質な政治がある」と話しました。しかしながら小泉元総理、安倍元総理以降、自民党は変質したと述べ、「私たちが、そうした(良質な政治を受け継ぐ)政治勢力を再構築していくことこそが広島の政治にとって本来やるべきとの強い思いでやっている」と力を込めました。
その上で、衆院議院運営委員会の筆頭理事として、与野党の国会の運営を協議する野党側の責任者の立場から、特にこの間気になっていることの一つとして、今国会に政府から提出された法案で134カ所もの誤りがあったことに言及。「官僚の士気が下がっている、あるいは意欲が低下している、場合によっては能力が低下していると感じている。それは安倍総理の時代に、誰が聞いても嘘だと分かる答弁をする人が偉くなっていく。正論を言い、立てついた人は飛ばされてしまう。こういう体質をもたらしている政権の罪は大きい」と問題視しました。
総務省の接待問題をめぐっては、総理主催の「桜を見る会」の問題や、森友・加計問題と同一線上にある、長期権力下での恣意的な運営による弊害の表れだと指摘。自らは、そうした問題意識のなかで政府与党に対峙していると話しました。
宮口さんについては、今朝たまたまホテルで政見放送を観たとして、「正面を向いて、女性であること、障がいのある子どもを育ててきたことなど、自分の言葉で語られていた。かたや自民党の候補者は、完成度は高いかもしれないが、あれではお金さえかければ候補者は誰でもいいのではないか。対比の鮮明ぶりに驚いた」と発言。残り4日間、現地での動きとともにSNSを通じてもさらに盛り上げ、宮口さんを勝利に向けて押し上げようと誓い合いました。
後半は、小川議員からの「一切のタブーなしで興味のあることを聞いてもらいたい。厳しいご意見、ご指摘も大歓迎」との呼びかけでスタートした、「小川淳也千本ノックin広島」。参加者からは、「現職の知事が自民党の候補者陣営の応援に入っている。任期満了の知事選挙では、ぜひ野党第1党の立憲民主党が主導して対立候補を立ててほしい」「コロナ以降、法律が非常に義務化を要求しているところがあるように感じる」「コロナ禍で緊急事態のなかでもオリンピックを強行しようとするなど国家の安全保障が脅かされていると感じている。最短で野党が政権を取るためにはどうしたらいいのか」「ポスト枝野の顔ぶれが見えない。立憲民主党は都市部で強い印象だが、中国・四国・九州エリアでの連絡会を作ってもらえないか」「2017年の衆院選挙に無所属で出馬しなかったことを後悔していないか」など、多岐にわたる質問や意見、要望が上がり、小川議員は一つひとつ答えていきました。
「最短で野党が政権と取るためには」との問いに小川議員は、「私も聞きたいくらい」だと応じ、立憲民主党が政権の受け皿として有権者から認めてもらうためには、鋭い追及、指摘に加えて安定感や包容力を感じてもらうことではないかと発言。自身が国会で質問に立つときには相手の立場になったときのことをイメージし、最低限の敬意を持って臨んでいると話しました。また、次世代に向けては、女性や若手、地方出身者を登用した党運営、一方でベテランを重用することで今までの殻を破ることができるのではないかと主張。こうしたやりとりを受けライアン総支部長は、「小川議員が掲げる多様性を尊重した、豊かな社会を作っていこうという思いに賛同している。女性の議員が増えるために、自分ができることを頑張って道を開いていきたい」と話し、まずは宮口さんの当選をと意気込みました。
限られた時間のなかでの千本ノックでしたが、参加者ほぼ全員が発言。日頃感じている思いや疑問をぶつけ、最後は記念撮影で幕を閉じました。