江田憲司代表代行は17日、国会内で定例の記者会見をおこないました。江田代行は、週末の世論調査で菅政権の支持率が急落したこと等について語りました。

　菅政権の支持率が急落したことについて江田代行は「要因は明らかで、菅政権のコロナ対応への不満、さらにワクチン接種の遅れだ」と説明しました。菅政権の感染症対応については「同じ過ちを何度繰り返せば気が済むのか。国民の不満が如実に表れている」と述べ、ワクチン接種の状況について各国の接種率と比べて日本の接種が極めて低いことを取り上げ、「やっと高齢者が接種スタートしたばかりでは不満が解消されないのは当たり前」と述べました。運動会などのイベントが中止になって自粛を強いられているのにも関わらず、「なぜオリンピック・パラリンピックを強行開催するのか」という地元の声があることを紹介し、「うがった見方をすれば、総選挙のために是が非でもオリンピック・パラリンピックを開催したい思惑さえ見え隠れする」と指摘しました。

　また江田代行は、COVID-19の感染を抑えるために、菅総理自らがリーダーシップをとって、全国から専門医を集め、空いた土地を利用して病院を建て病床を確保することや変異株の全数検査と下水道検査をして、感染状況を徹底的に把握することを4月12日の決算行政監視委員会で菅総理に直接提案したことを紹介。「こういうことを怠ってきたから宣言と解除の繰り返しとなり、結局経済にもより大きいダメージとなり、政権への不満が爆発しているのでないか」と考えを示しました。そのうえで、「これだけ亡くならなくてよい命がなくなっている責任を（菅総理は）痛感してほしい」と述べ、「とにかく感染防止、国民の命と暮らしを守ることを最優先にしてほしい」と強く求めました。

　入管法改正案の審議をめぐり、今後どのように戦っていくのかを記者団から問われると、「収容について重大な懸念が起こっている状況で、それが解明されないままに強行する。国連難民高等弁務官事務所ですら難民条約違反の疑いがあると指摘している。これを強行するのか。だから止むを得ない、野党が持っている、ありとあらゆる状況をやるしかないということで、明日、法務委員長解任決議案が審議される。まだ時間は明日の本会議まであるし、たぶん与党の圧倒的多数で解任は否決するだろうが、委員会は水曜日であり、まだ時間があるから、与党の皆さん、政権の皆さんの良識に期待したい」と強調しました。

　アスベストの集団訴訟で国とメーカーの責任を認める最高裁判決が今日出たことについて問われると、「当然だと思います」と述べ、「遅きに失したと思うが、結果が出たのは非常に歓迎すべき。しっかり政府が補償することが本当に大事だ」と述べました。