枝野幸男代表は15日、衆院本会議で菅内閣不信任決議案の趣旨弁明を行い、その後の採決で与党などの反対多数で否決されたことを受け、記者団の取材に応じました。

 冒頭、枝野代表は次のように述べました。
 「内閣不信任決議案が否決されたのは大変残念ですが、菅政権がまったく信任に値しないこと、それに代わる新しい政権の所信をしっかりとまとめてお伝えすることができた。
 今後、感染状況によっては閉会中審査等もあるかと思うが、事実上、今日から総選挙がスタートだと思っています。今日、申し上げた所信を次の次の国会の冒頭では正式な所信表明演説としてできるように頑張っていきたいと改めて決意をしたところでございます」。

 記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:枝野内閣で目指したいことが盛り込まれていたが、次期衆院選の公約にするなど、どう展開するのか

 先程申しましたとおり、次の次の特別国会で所信表明として申し上げる内容を一部先行して申し上げました。

Q:時限的消費減税5%を目指すとあったが、狙いは

従来申し上げてきている通りです。新しいことを申し上げた訳ではありません。

Q:5%という数字には初めて言及したのではないか

今日の所信表明の通りです

Q:共産党と国民民主は消費減税を主張していますが、野党共闘は

そういう野党内のことを視野に入れて語ったのではありません。国民に向けて語りました。

Q:所信とも言える趣旨弁明を聴いた国民は、時限的消費減税5%を目指すという言葉がそのまま立憲民主党の選挙公約と受け取った国民もいると思う。この受け止めは正しいのか

 選挙公約ではなく、政権として実現するんですと申し上げました。

Q:枝野内閣の約束と捉えていいのか

 枝野内閣の所信表明演説でほぼ同趣旨のことを申し上げます。

Q:5%の減税の前には、1つ2つ別の項目が入っている。いろいろな条件が前提としているとも受け取れるが

 読んでいただいたとおりです。今日申し上げた通りのパッケージとして政策を打ち出しました。一部だけ切り取られて扱われても困ります。

Q:必ずしも前提条件がなく、時限的消費減税を約束するものではないということか

 参院がねじれているのですから。その状況を踏まえないと、政治は現実に動きません。
 パッケージとして責任をもって今日、所信を申し上げましたので、それをしっかりと読んでいただければ私の申し上げたいことは明確に分かります。

Q:枝野ビジョンでは、コロナ禍で消費減税は直接的な対策にするにはかなり難しいと言っていたと思うが、兼ね合いは

 タイミングや、やり方について工夫してパッケージの政策として今日、提起をしました。

Q:考え方が変わったのか

 一緒です。

Q:原口議員が賛成討論で粗利補償について触れていましたが、枝野代表はどういうお考えか

 政権を預からせていただいたスタートでは、まず持続化給付金の再給付というところから入っていく。優先順位なども考慮して、そうしたことについても明示しながら今日申し上げました。
 否定をするものではありませんが、政権をお預かりをして以降、感染症の状況や経済の状況をみながら判断していくことになる。

Q:趣旨弁明の際にも触れていたが、菅総理が10年前の自身のブログで会期延長すべきと書いて要求が通ったと書いている。菅総理自身の対応としては対照的な対応になったが

 こうやって10年前のことが、私が指摘するまでもなく、ネットの世界では指摘されていました。責任ある総理大臣になるためには10年くらいのスパンをかけて周到に準備していないと、総理になってから言ってきたことと矛盾するなと。他山の石としたいと思います。