岡田克也常任顧問は28日、東京都世田谷区で東京6区の落合貴之(おちあい・たかゆき)候補と街頭演説活動を行いました。
■落合貴之候補
落合候補は、自身の選挙は、地元で生活している有権者のみなさんにボランティアで支えてもらっていると述べ、草の根で育てられている候補であることを強調。組織や大企業からの寄付に支えられた既存の政治とは異なるスタンスで選挙戦に臨んでいると語りました。
落合候補は、この10月に総理に就任した岸田総理について、「総裁選でいいことを言っていたが、なんだか元の政権とあまり変わらない。総理大臣が何か言っても、次の日には言っていることが変わる」と指摘し、自民党内の重鎮の圧力で総理の発言がすぐに変わることに懸念を示しました。「偉い人の意見で意見を変えてしまうなら、そういう方に国民の生命、財産を預けることはできない」と述べ、たとえわれわれと違う意見だったとしても、信念をもってやってもらいたいと注文を付けました。
また、岸田総理が総理に選出されて約10日で、予算委員会も開かないまま国会を解散したことについて、「逃げた。不意打ちで選挙に突入し、争点を作らない選挙をわざと作った」と指摘し、こうした党利党略での解散は、日本の民主主義にとって好ましくないとの認識を表明。すべての国民に対し責任を持つべき立場の総理大臣が「『争点をわからなくしたほうが選挙が戦いやすい』なんてことを考えてはいけない」と岸田総理の解散戦略を厳しく批判しました。
落合候補は、新型コロナウイルス感染症対策にも言及し、野党として、追加対策案を作って国会で審議するよう求めてきたのにもかかわらず、政府が応じようとしなかったことを訴えました。海外で新型コロナウイルス感染症が再流行していることから、近いうちに日本にも第6波が来る可能性があると指摘。第5波の際、医療体制のひっ迫に直面した政府が進めた「自宅療養」は、事実上の「自宅放置」であったと述べ、「今回の衆院選で与党がなんとなく勝ってしまったら、与党はこれまでの対策でよいと考えてしまう」と危機感を訴え、自身への支援を呼びかけました。
■岡田克也常任顧問
安倍元総理と同じ時期に幹事長を務めた岡田克也常任顧問は、第2次安倍政権以降の9年間で日本の民主主義が土台から揺らいでしまったと述べ、特に政権の中心にいる安倍元総理と麻生元総理には、「自分たちは特別。何をやってもいい」というおごりが見えると指摘しました。
各地で民主党政権を全否定し「悪夢の民主党政権」と触れ回る安倍元総理とは異なり、岡田常任顧問は「民主党政権でできなかったことを安倍さんがやられたこともある」と一定の評価をしつつも、政治家、そして最高の権力を持つ内閣総理大臣として「公私の区別がつけられない」ことはどうしても認められないと述べました。
国民の重要な財産である国有財産をただ同然で払い下げた森友学園問題や、日本政府の重要な行事である「桜を見る会」に自身の後援会を招き、予算を大幅に上回る税金を使ってもてなしていたことなどを挙げ、「公私の別がちゃんと付けられない人が、国のトップを長年にわたって務めた。その弊害」「これで国の将来は本当に大丈夫でしょうか。分かっていないところでいろんな同じような問題が起こっているんじゃないか」と懸念を示しました。
また、通常国会後に野党が憲法に基づき臨時国会の開会を求めたにも関わらず、安倍内閣も菅内閣もこれに応じなかったと述べ、民主主義の最も基本である国会審議をないがしろにする政府与党の姿勢についても疑問を呈しました。
岡田常任顧問は、たとえ立場が違っても、橋本、小渕、小泉各総理(当時)との予算委員会で議論した時は「この議論は意味があった。考え方を聞き出せた。あるいは共通の認識があった。私の問題意識も伝わった、そういう満足感があった」と振り返ります。しかし、安倍元総理の場合は最初から議論する気がなく、「国民に対して説明責任を果たしていないというのと同義」だと批判。新型コロナウイルス感染症対策や、少子高齢化、貧困の問題、外交安全保障などさまざまな課題について野党が議論を求めているにもかかわらず、議論の先送りや放置を続ける政治を何とかしなくてはいけないと訴えました。
岡田常任顧問は、残すところあと3日となった今回の衆院選について、「ここで自民党がそれなりの強さを発揮したら、もう今までのこのやり方でいいんだということになる。そうじゃないよと言うなら、皆さん投票に行こうじゃありませんか。そしてはっきりと見なさんの意志を示そうじゃありませんか」と呼びかけ、長い間にわたって1強が続いてきた国会で、与野党伯仲の政治を実現すべく、東京6区では「選挙区は落合、そして比例は立憲民主」を一層広めて欲しいと訴え、演説を終えました。