泉健太代表記者会見

2022年1月4日(火)
発行/立憲民主党役員室


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○年初に当たり 伊勢神宮に参拝

【代表】
 新年明けましておめでとうございます。
 きょうは、我が党三重県連、岡田衆議院議員、中川衆議院議員、芝参議院議員初め県連の皆様にお世話になりまして、私と逢坂代表代行、参拝をさせていただきました。天候も非常によく、この令和4年のスタート、皮切りが、非常にスムースな幸先のよいスタートとなったかなと思っております。
 自分自身、ことしは寅年、年男ですので、虎は一日に千里を走るという、その行動力で全国各地で立憲民主党の政策を訴えて回り、また、参議院選挙の必勝に向けて努力をしていきたいと思っています。

○「通常国会」「参院選」に向けて

【代表】
 1月17日から始まる通常国会は、(新型)コロナ対策、また経済対策、岸田総理の掲げる政策が本当に国民の生活の向上に資するのか。こういう観点から我々論戦を挑んでいきたいと思います。
 よく私、政策立案型政党ということをこの新体制のもとでお話ししていますが、当然、おかしなこと、疑惑、不祥事、そういったものは厳しく対処し追及もさせていただきます。これは野党としての監視機能、これをしっかり発揮していきたいと思います。
 一方で、これまで余りに与党の不祥事が多過ぎて、ある意味、論戦の中ではそこに時間が割かれていたわけですが、立憲民主党の政策、これを全国の皆様に発信するという大事な通常国会、特に冒頭の予算委員会、代表質問でもあると思いますので、こういった立憲民主党の政策についても国民の皆様に訴えをしていきたいと思います。
 今、コロナ対策では、オミクロン株の拡大がかなり取り沙汰されております。特に沖縄ですとか岩国の基地周辺でも、駐留米軍の出入国について余りにこれまでの対応がずさんであったと、検査がなされていなかったということも問題視されています。改めてきのう玉城知事とも電話で話をさせていただきましたし、その結果を受けて小川政調会長のほうにも地位協定見直しについて我が党の主張・政策を改めてまとめるように指示をさせていただいたところです。
 岸田政権、「聞く力」ですとか「最悪の事態を想定して」というふうには言うものの、まだまだ乗り越えられていない課題も数多くあると思っています。
 例えば文書通信費の問題、これはさきの国会で終わったわけでは決してありません。改めて我々は3点セット(日割り、差額国庫返納、使途報告・公開)の実現、これを求めて強く訴えていきたいと思っています。
 また、「赤木ファイル」(国賠訴訟)における認諾、これは全く国民の声を聞いていないと思いますので、政府の考え方というものを改めて問うていきたいと、このようにも思っております。
 そして同時に、我々が常日頃から訴えてきました子育て環境の改善や教育の無償化、こういったことについても国会の論戦の中で我が党の主張を展開して、そして政策の実現を図っていきたいと思っております。
 さまざま、経済安全保障の法案等々も含めて対応がありますが、立憲民主党一丸となって取り組んでいくとともに、改めて参議院選挙につきましては、この三重県選挙区も1人区の一つということでありますが、私としては、特にまずは国民民主党の皆さんとよく協議をして、皆さんというか国民民主党の玉木代表と協議をして、この1人区についての戦い方というものが一致していけるように努力をしてまいりたいと思います。
 2人区以降の選挙区については、私は2人区についても国民民主とということは既にお話を昨年からしていますが、それ以上の複数区については各党が立てていくという状況にあろうと思いますが、やはり野党として、いわゆる改選過半数、こういうところをまず一つの目標として、野党として自公の改選過半数を割り込ませる。我々として、野党として改選過半数を獲得していくということをまずは目標として持ちながら、立憲民主党としても現有議席を一つでもふやしていけるように努力をしていきたいと思っております。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。


■質疑

○「総選挙総括」「参院選」について

【中日新聞】
 今ご挨拶でもあったが、参院選の話もだが、昨年の衆院選の総括と参院選の展望というのを改めて、特に三重県の話も交えながら伺いたいのと、それにも大きくかかわってくるが、国民民主党との関係・選挙協力についてと、共産党との関係・選挙協力についてどのようにお考えか伺いたい。

【代表】
 まず、衆議院選挙は、前体制のもとで総括を行うのか新体制のもとで総括を行うのかというところがあったわけですが、最終的に新体制で総括を行うべしということで前体制から引き継ぎがありましたので、新体制になってから可及的速やかにこの総括作業に入ったというところでありまして、今回は、これも前体制からの引継ぎで、科学的にというか、調査を行いながら、その調査結果に基づいた総括をしてほしいということでありましたので、12月いっぱいはこの調査に時間を要しておりました。その調査結果は今月の中旬ぐらいには出てくるのかなと思っておりますので、急ぎ、何とか今月中には総括を出していきたいと。総括を出していく中で、参議院選挙の当然さらなる細かな戦い方ということについても考えていくということであります。ただ、基本的には先ほど私がお話ししたような考え方で参議院選挙に臨んでいくということは現執行部の中では共有をしているというところであります。
 国民民主党は、私は常日頃から、自民党内の派閥に比べれば国民民主と立憲民主というのは随分政策は近似性が高いというか親和性の高い両党だと思っております。立憲民主党も一昨年の合流において、ある意味、私は改革中道、そういった皆様からも信頼をいただける政策を揃えている政党だと考えておりますので、立憲民主党自身がこういった多くの国民の皆様に評価をいただけるように、これからも政策を訴えていきたい、党の改革も進めていきたいということ。
 共産党さんとのかかわり方、関係性につきましては、これはやはり4年間のほぼ任期満了に近い形の総選挙の態勢・陣容を組んでくる中で、さまざま、ぎりぎりの努力を続けてきたわけですが、結果が非常に厳しい結果であったということをもって、まずはその選挙総括、そして他党との関係は一度見直すということで我が党は歩んできておりますので、現在はその過程、途上にいるということであります。
 いろいろな要因はあると思いますが、立憲民主党が綱領ですとか基本政策で、やはり当然ながら天皇制、これを前提とし、そしてまた日米安保条約、自衛隊、こういったものを当然ながら是認した上で基軸に置いている政党でありますので、その立憲民主党に対する信頼というものが揺らぐようなことがあってはいけないと思っております。その意味では、そういった我々の政策を前提にした、今後、政権の枠組みというものを目指していかなければいけないと、このようにも思っております。
 しかしながら、そういう中で、いわゆる今の自公政権に対抗して、その自公政権をかえていくという文脈の中で協力をできる政党があるならば、当然そういったところとは真摯に話し合いをしていきたいと、このように思っているということであります。

【中日新聞】
 先ほど冒頭のご挨拶でも、玉木代表との話し合いもされていると、国民民主党とは政策的に非常に近似性がある党だとおっしゃっていたが、例えば玉木代表のほうからエネルギー政策などについてはこのままだと協力は難しいというような話が直接あったりはするか。

【代表】
 いや、今は具体的に何かそういう話までには至っておりません。

【朝日新聞】
 参議院選挙の位置づけについて伺いたい。代表になられて初めて迎える大型の国政選挙ということで、この参議院選挙の勝敗が今後の立憲民主党・泉体制にどういう影響を与えるか。どういう思いで臨まれるか伺いたい。

【代表】
 単純に言って、与えられた任期があります。その間にさまざまな選挙があると思いますが、与えられた任期があるということは、その任期を務めるということが大前提だと思います。当然、任期の設定というものは、その間に各種、統一自治体選挙や国政選挙がある前提で任期が定められているということは、まずはやはりその任期を全うするということになると思いますし、そして、その任期の中で党全体の浮上を図っていくというのが私の役割だと思っておりますので、一つ一つの選挙でどうのこうのというよりは、やはり一つ一つの選挙に全力で党全体で臨んでいくということになろうかと思います。

【朝日新聞】
 この前、年末に衆議院選挙の第1次公認を発表された。衆院選の支部長だが、参院選を戦う上でも足場となる方々だと思うが、13人という数字は正直少ないなと思った。これは参院選を戦う上で十分か。それとも今後また充実させていく必要があるか。

【代表】
 まず、多い少ないという認識は、それは新聞社さんの認識だろうなと。党としては順調に進ませていただいています。
 今、選対委員長を中心に、党の選対で一人ひとりの衆議院選挙を戦った仲間からヒアリングを行っていますが、当然、残念ですが今回惜敗者が非常に多かった選挙ですので、ヒアリングにもやはり時間を要します。臨時国会で国会対応しながらということでもありますので、基本的には惜敗をした惜敗率の順番にそういったヒアリングをしているということで、我々は第1次公認という言い方はせずに、調整のついた方から総支部長選任と、再選任ということをやらせていただいていますので、基本的には現時点の中で予定どおりというか、1月に入ってからもヒアリングを続けて順次選任をしていくということになると思います。

【NHK】
 参院選の対応について伺いたい。国民民主党の玉木代表が先ほど記者会見され、参院選において立憲民主党との調整では原発など政策面での一致が必要だといった考えを述べているが、そうした政策面を含めて具体的にどのように調整を進めていかれるお考えか。

【代表】
 具体的にどのようにといっても、当然相手のあることですから、やはりよく話し合いをしてということに尽きます。

【NHK】
 まだ総括が終わっていない段階かと思うが、総括をされてから本格化されていくのか。

【代表】
 当然、各地域においては候補者は早く擁立をしたほうがよいということは当然のことだと思いますので、何々をしなければ何々ができないという発想ではなく、できるところからさまざまな形で動いていきたいと思います。

【NHK】
 冒頭発言で、野党として改選過半数を目指していきたいというお話があったが、「野党」という中には、立憲民主党や国民民主党、共産党、れいわ、どのあたりまでか。維新も含むか。

【代表】
 人によってさまざまだと思うが、我々とすれば、やはり与党はどこかというところで今はまず認識をしておりますので、この選挙においては与党というのは自公でありますので、そこよりも他の政党の議席が上回るように、立憲民主党として全力を尽くしていきたいと思います。当然立憲民主党としては1議席でも多く獲得をしていけるよう頑張ると。

【NHK】
 維新も含めた形になるか。

【代表】
 我々が含める含めないというよりも、選挙の構図上、自公が過半数を割るということは一つ我々としては目標だということです。

○核兵器保有5カ国「核戦争回避」声明について

【共同通信】
 核軍縮について伺いたい。きのうアメリカ・中国・ロシア等の核保有5大国の首脳が、核戦争回避が最重要責務といった共同声明を行った。この声明に対する評価や意義についてどうお考えか。

【代表】
 NPTの中でこういった核保有主要国が一つの合意に至ったということについては、是としたい、評価をしたいと思っております。
 しかしながら、核兵器禁止条約に対する日本側のコミットというものはもう少し明確にしていくべきだと思いますので、我が党としてはオブザーバー参加ということを訴えておりますので、こういったことを政府に求めていきたいと思いますし、いわゆる主要核保有国の共同の宣言・声明のみならず、やはり具体的な核兵器の管理ですとか情報公開、そして、やはり主要国こそ核軍縮を進めていっていただきたいと思っております。

○参院選について(2)

【朝日新聞】
 参議院選挙の話で、先ほど衆院選の公認について聞いたが、参院選の公認もまだ9か10だと思うが、他党、自民党などと比べると、急がなければいけない、時間もないのかなと思うが、いつまでにある程度のメンバーを揃えたいという何かスケジュール感みたいのがあったら教えていただきたい。

【代表】
 私も、振り返ると、前体制における公認作業というのは、やはり衆議院(総選挙)に全力集中をしていた結果なのかなというふうに思っていまして、現職も含めて公認されていないということは少し不思議な感じもいたしたぐらいでしたが、新体制になってからは、とにかく各県連で急ぎ作業をしてどんどん上げてくるようにというふうに言っていまして、その中では、先ほどお話ししたように、国会も、新体制ができて、人事を行い、そしてすぐさま国会で、新体制においてはそんなに滞りなく手続は進めている中にはあると思うのですが、これまでの取り組みとして件数が少なかったのかなと思っていますので、引き続き鋭意努力をするように、各県連にもお話をさせていただいています。
 いつまでにという時期は、今、設けても詮なきことかなと思っていますので、とにかく急ぎ手続を行うようにというふうに言っているところです。

【伊勢新聞】
 参院選の三重選挙区について伺いたい。現在まだ選考中だと思うが、代表としてどのような枠組みで、どのような候補者が望ましいというのがあったら伺いたい。

【代表】
 今、立憲民主党三重県連が鋭意取り組みをしていただいていますし、基本的にはそこの努力を今お待ちしているというところであります。一方で、当然、党本部としては、1人区の一つということもありますので、できる限り与党と対峙をする一本化の構図というものをつくるための努力を続けていきたいと思います。
 当然、この三重の選挙区で立候補されるということについては、三重県のことを熟知されている方ということが望ましいと思いますし、やはり庶民性というものを大事にして、これまで県連の皆様が築き上げてきた立憲主義、そして、この国民の生活を守るという立場で働いてくださる方、そんな方を望みたいと思います。

【中京テレビ】
 先日、連合の芳野会長が、ことしの参院選に向けて、立憲と国民と連合の協力というか連携することが大切だということを話しているが、それについてどのように受けとめていらっしゃるか伺いたい。

【代表】
 ええ、それはそういうことではないでしょうか。やはり働く者の生活を守ること、そして持続可能な社会をつくること、多くの政策で共通しております。これは立憲民主・国民民主はもちろんのこと、連合もそういった意味で同じ基盤を持っていると思っておりますので、できる限りその努力をしていきたいと思います。