3月14日の参院予算委員会(集中審議)で長浜博行議員は、(1)安定的な皇位継承を確保するための諸課題(2)選挙制度改革――について取り上げ、岸田総理ら政府の見解をただしました。
(1)安定的な皇位継承を確保するための諸課題
長浜議員は、2005年11月、当時の小泉総理の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は、皇位継承を女性にも認め、女性天皇が産んだ子が天皇になりその系統が皇位を継承していく「女系天皇」も認める報告書をまとめ、小泉総理は06年1月、施政方針演説で「皇室典範改正法案」の提出を明言したが、その後提出が見送られたままであることを問題視。岸田総理は、改正法案の提出を目指す旨の発言は、同年2月に紀子妃殿下のご懐妊が分かる前の、次の世代の継承者がいない中でのものだったと答弁しました。
長浜議員は「慶事をことほぐことと、象徴天皇制を守るための安定的な皇位継承を確保することは、立法府に身を置く一人として峻別しないといけない。未解決の課題が存在し続けているがゆえに、2017年の特例法(※1)のときに書かざるを得なかったのではないか。今を生きる世代の責任は大きい」と断じました。
※1 天皇退位を実現した17年6月の皇室典範特例法成立時の附帯決議でも、国会が政府に、「安定的な皇位継承や、女性宮家の創設」について速やかな検討を求めている。
(2)選挙制度改革
長浜議員は、「特定枠」など複雑な参院の選挙制度について、「投票権の平等確保のため苦労を重ねたもの」との認識を示す一方、衆院選挙の小選挙区比例代表並立制について、「二大政党制に収れんしていくとの趣旨でできたが、4半世紀経ち弊害が出てきている」と指摘。衆参両院それぞれにおいて、役割を踏まえた制度の在り方について議論の必要性を訴え、与党第1党のリーダーシップを発揮する考えはないかと尋ねました。岸田総理は、「衆院、参院それぞれ院を選ぶ際の議論は国会として深めていくことが重要」とした上で、「政府の立場では今ある法律に基づいて選挙区の区割り等、さまざまな取り組みを進めていく」と答えました。