泉健太代表は5月20日、国会内で定例の記者会見を行い、持続可能な社会ビジョン創造委員会(ビジョン委)がとりまとめた「ビジョン22」を発表しました

 泉代表は、「ビジョン22」の位置づけについて、「綱領を引用して基本政策を説明する中のストーリー」「われわれの目指す社会像、方向性を提示する」ものと説明しました。

 「ビジョン22」は総論と各論があり、総論として「生命を守り、次世代につなぐことが政治の使命」として、次の3点を挙げました。

心 Caring  お互いの声を聴き合い、心を寄せ合う
動 Dynamic  違いを認め合い、大胆にエネルギーを生み出す
球 Planetary 地球の視点で、未来へとつなげる

 そして、「『Caring』(ケアリング)は、お互いの声を聞きあい、心を寄せ合う、分断ではなく調和が大事である」と説明。「調和、違いを認め合う中で、『Dynamic』(ダイナミック)にエネルギーを大胆に生み出していく」。さらに「われわれは常に地球的規模の視点を持って持続可能性を考えていきたい、将来世代を考えていきたいという意味での『Planetary』(プラネタリー)を掲げた」と説明しました。

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 各論は次の7項目を掲げていることを、ビジョン委事務局長の小川淳也政務調査会長が説明しました。

1.すべての人に安心のベーシック・サービス
2.公平な税制と再分配で格差と貧困の少ない社会へ
3.人への投資で未来をつくる
4.環境と成長が調和する定常社会へ
5.一極集中から分散型社会へ、自然と調和した街と住まい
6.すべての人に居場所と出番のある多様で自由な共生社会
7.分断社会を終わらせる調和の政治

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 また、ビジョン委でコーディネーターを務めた京都芸術大学教授の本間正人さんは、「話し合いが密室で行われるのではなく、そのプロセス自体が見える化された対話で、みんなでビジョンを構築していくということが大事」だと語り、その一環として、グラフィックファシリテーションを用い、「言葉だけではなく、話し合っている人の気持ちや思い、エネルギーも表現」したと述べました。(グラフィックファシリテーションは、ビジョン委員の一般社団法人グラフィックファシリテーション協会代表理事の山田夏子さんが行いました。)

 参院選を前に「ビジョン22」を打ち出したことの狙いについて問われると、他の政党が訴えていないこととして各論にある「環境と成長が調和する定常社会」を挙げ、「参院選挙の具体的な選挙政策のまさに土台となるものとしてこれを扱いたい」と述べました。

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 会見では、「ビジョン22」の発表の他、(1)スウェーデン大使と25日に面談すること(2)政府の未就学児のマスク着用の説明が分かりにくい表現なので「2歳以上も含めて未就学児はつける必要がない」と明確にすべき(3)衆院・細田博之議長のセクハラ発言が事実であれば資質に疑念があるので、議長自ら説明を求めたい(4)物価高対策として、給付や減税の実施を求めていく、来週の予算委員会でも訴えていく――といった発言を行いました。