立憲民主党は5月29日、『りっけんと語ろう!憲法対話集会in愛知』を名古屋市で開催しました。党が掲げる「立憲主義に基づく論憲」への理解を広めるための全国的な取り組みの一環で開いたものです。斉藤嘉隆党愛知県連代表が開会あいさつに立ち、「憲法論議の主役は国民」などと党員など約200人に積極的な議論を呼びかけました。
基調講演した枝野幸男衆院議員(党憲法調査会参与)は、「憲法は権力の使い方について決めているもので、守る義務があるのは権力を持っている側」と指摘。国会議員が「憲法改正」を言い出すのはおかしく、国民の側から提起されるものだと述べました。
国民投票制度上、憲法改正の発議は、国会からになっているが、国民の側の合意形成が前提での話だと強調しました。「立憲民主党は、憲法改正に反対しているわけでなく、国民の皆さんの声があってこその憲法論議だ」と訴えました。
また、民主主義のあり方に関して、「民主主義とは多数決で決めることだが、これは正しいか」と問題提起しました。実例を示し、「全てにおいて多数決というのは問題であり、内容や条件にもよるが、少数意見を尊重することが大切であり、数があるから何も決めてもいいということではない」と強調しました。最後に憲法について各人が知り、皆で話し合っていこうと締めくくりました。
後半の意見交換では、ロシアのウクライナ侵攻に関連し、日本の安全保障と憲法について質問が集中しました。また、憲法が十分に具現化されていないことも問題だとの指摘がありました。家族のあり方に関する質問も出ました。これらの質問や意見に対して枝野議員をはじめ、中川正春衆院議員(党憲法調査会会長)、近藤昭一衆院議員(党憲法調査会会長代行)、打越さく良参院議員(参院憲法審査会委員)が答弁に立ち、「多くの問題は、憲法を改正するまでもなく、現在の法律や法改正などで対応できる」と回答しました。司会は田島麻衣子参院議員が務めました。