【コメント】日本銀行の「異次元の金融緩和」修正について

立憲民主党 ネクスト財務金融大臣
                                  階 猛

 日本銀行は本日の金融政策決定会合において、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の運用を見直し、長期金利の変動幅を従来の「±0.25%程度」から「±0.5%程度」に拡大することを決定した。

 現行金利への固執は、内外金利差を拡大させ、円安を助長し、物価の更なる高騰を招く要因となっていたことから、我々は国会審議の場などを通じて、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の柔軟化を求め続けてきた。今回、その提案に沿う決定をしたことは率直に評価する。

 一方で、「物価だけ上がって賃金が上がらないということにはならない」(黒田日銀総裁)との認識に基づき展開されてきた「異次元の金融緩和」は、約10年間の時を経て「物価だけ上がって賃金が上がらない」現状を招いた。現在、政府内で日銀との共同声明(アコード)の見直しを検討しているとの報道もあるが、引き続き、金融政策の正常化に向けた取り組みを続けるべきだ。

 立憲民主党は、来たる通常国会で、政府・日銀の政策の問題点をただすとともに、将来世代に対する責任を果たす政党として、「異次元の金融緩和」の修正、その後の新しい金融政策の実現に向けて、具体的な提案を行っていく。

【コメント】日本銀行の「異次元の金融緩和」修正について.pdf